リンの異世界満喫ライフ

水月

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28:お引っ越しです・2

元々宿屋での生活だった事に加えて無限収納が使える私は特に荷物がある訳ではないので、引っ越し自体は身体だけの移動だ。お世話になった銀亭を後にする際には宿屋の皆から寂しそうな顔をされたけど、これから度々食堂は利用させて貰うつもりだし、冒険者ギルドからも近いので何時でも会えるのだからと笑顔で出てきた。

後は部屋を見学した際に自分で用意しないとなぁと思ってたカーテンやら布団、調理器具等を準備するだけだったのでそちらも毎日の薬草採取の後にお店に行き、直ぐに準備は終わった。

ランクが上がるまでとは言え、そんなに直ぐにランクが上がる訳ではないしそれなりの日数を生活する部屋になるのだから、せっかくなら自分好みの快適な部屋にするべきだろう。その辺りの事は妥協したくない。目指せ日本時代の自分の部屋よ!

クッションやベッドカバーみたいな物は平民が利用するお店にはなかったので暇な時に自分で作ろうと生地だけ買った。生地やら刺繍糸やらそれなりの数が売ってたので、この世界にない訳ではなく恐らく貴族達しか使わないのかなと予測する。まぁ平民の家にクッションがあっても仕方ないのかもしれないけど。

鍋や包丁等の調理器具や、調味料関係もミニキッチンに収納し、ひとまず私のこれからのお城は出来上がったのだ。満足満足ー!!

「お、引っ越し終わったのか?」
「ギルドマスター」

片付けが終わったのを見計らって来たのか、いつの間にか背後にギルドマスターが立っていた。

「はい、無事に終わりました。細々とした足りないものは買い足さないとだめですけど、まぁそれは追々と......」
「そうか。なら今日の夜は空けとけよ、何やらマリッサ達がお前の入居祝いパーティーをしたいそうだからな」
「え?」
「まぁようは、それにかこつけて騒ぎたいだけの連中だから気兼ねなく参加したら良い」

グシャグシャと髪の毛が乱れる事もお構いなしに私の頭を撫でてくる。
.....もしかしてギルドマスター子供好き? 

「......はい、わかりました」
「何かあれば日中は下の階にはほぼ俺が居るし、1階にはマリッサ達がいるから遠慮なく相談すれば良いからな?」
「ありがとうございます」

それだけ言ってギルドマスターは自分の執務室に戻って行った。わざわざそれを言う為だけに部屋から出てきてくれたんだろう。

ありがたいなと思う。

マリッサさんといい、ギルドマスターといい、私の周りには心優しい人が多くて有り難いと素直に思う。これが創造神メダ様の差配なら感謝するしかないよね。

ただ、ギルドの人達が私に親切にすればする程、それを快くないと思う人達も当然いる訳で......。

それは引越をしてから1週間後に起こった。


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