リンの異世界満喫ライフ

水月

文字の大きさ
147 / 219

147:エルフの国へ行こう・1

しおりを挟む
要塞都市ミルトンを出発して1週間。

私の事が王族にまで伝わったとカノープスさんから連絡を受け、私の師匠であるギルドマスターはすぐにギルドマスターを辞める事を王都のギルドに伝え、何だかんだと引き留められつつも冒険者は辞めないので緊急性の高い案件が発生した際には協力は惜しまないと約束をしてギルドマスターを無事に退任した。それを僅か1日で行ったのだから師匠のギルドマスターとしての能力は高かったのだろうと改めて思った。

.....王都のギルドが何とか留めようとする理由もわかるなぁ.... 

退任した後は、ミルトンの新しいギルドマスターをスピカさんに指名して副ギルドマスターをスピカさんが後々決める事を指示して引き継ぎを行う。この辺りは普段から副ギルドマスターとして師匠とこのミルトンの冒険者ギルドを運営していたのだから特段慌てて引き継ぎをする案件もなくスムーズに終了した。

そして隣国とこの国の丁度境にある大きな森林を統治しているのがエルフの国だそうで、じゃあ実際はエルフの国が隣国では?と思ったけどこの世界ではエルフの国は人族の"国"の定義には入れないそうなので隣国であり、隣国ではないのだとか。

ようは"不可侵の国"なんだって。

どこの国もエルフの国を侵略してはならないと決められているそうだ。だから実はエルフの国はそこだけじゃなく、何ヵ所かあって人族はエルフの持つ知識の恩恵を昔から受けているとか。

だから余計に不可侵なのかもしれない。下手に介入してその知識の恩恵を貰えなくなったら困るもんね。うんうん。

そう言う訳で王都からの使者が来るまでに要塞都市ミルトンを出発出来たのは良いんだけど、下手に馬車とかを利用すると足取り辿られたりしたら困るよね?と師匠と相談した結果、地道に馬と徒歩で行く事にした。馬は勿論師匠の愛馬のプレアだ。

ルート的には要塞都市から南の街道の先にある街メントスと、その先の街道沿いにある森を越えた先にエルフの国があるらしい。なので取り敢えず私の転移でメントスまで行って、そこから馬と歩きとで森の中を進むと言う事に決まった。そして今現在、メントスの街を越えた森の中を2人と1頭でのんびりと歩いていたりする。因みにこの森は比較的そこまで強い魔獣は出ないそうで、湖にホワイトバードが住んでたりとか、魔獣の住みかに当たる場所に近づかなければそこまで恐れる場所ではないのだとか。

ただそれがSランクの師匠情報なので少しだけ微妙に感じるんだけど本当に大丈夫かなぁ?大丈夫だよね?ギルドマスターやってたんだし.....

「どうかしたか?」
「いえ、何でもないです」

....大丈夫だと思っておこう.....



朝から森の中を歩き続ける事3時間程。流石に結構強行軍で今まで来たから少しだけ疲れたかもしれない。

丁度森と森の間の平原へと出た所で師匠が声を掛けて来た。

「リン、そろそろ休憩して昼飯にしよう」
「あ、はい。じゃあ準備しますね」

そう言って大きな木の下の少しだけ木陰になっている場所を見つけてその下に自作のレジャーシートを敷く。この世界には当然日本のレジャーシートタイプがなくて、有っても少し厚めの生地で作った物とかしかなくて直ぐに汚れてしまうし、雨が降った後の場所で使うには不向きだしで仕方ないから作ったのだ。実はこの世界にはビニール素材はあるのだ。だけどそれを加工して日本のレジャーシートのような防水に優れた商品を作り出す知識がないんだよね。だから使う時には気を付けなきゃいけないんだけど....まぁ師匠だし!

いずれ、師匠にも私の事情を話さなきゃいけない時が来るかもしれないなと漠然とそう感じる。

何だろう....こう、予感?的な?

そうなると師匠も私の事情に巻き込んでしまうからどうかなぁとは思うんだけど、既にここまで巻き込んでしまってるから問題ないかも?とか思ったりも。

お昼ご飯なので作って無限収納に入れて置いた鍋いっぱいの具沢山熱々スープに肉を挟んだバーガー風惣菜パンを取り出したテーブルの上に置くと、プレアに水と餌をやっていた師匠を呼ぶ。

「相変わらず旅の途中のご飯じゃないよな....俺はもう干し肉とかで遠征とか出来ないかも知れないなぁ」

しみじみと言いながらバーガーを頬張る師匠に苦笑する。

「私だってそれしかなかったらそれを食べますよ?」
「....まぁな」

世間話をしながらこうのんびりと食事をしているとエルフの国へ逃げてる感じが一切しなくて緊張感に欠けてしまう。

.....このまま何事もなくエルフの国に到着したら良いんだけどなぁ.....






しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… 沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。 誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。 感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!

饕餮
ファンタジー
  書籍化決定!   2024/08/中旬ごろの出荷となります!   Web版と書籍版では一部の設定を追加しました! 今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。 救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。 一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。 そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。 だが。 「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」 森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。 ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。 ★主人公は口が悪いです。 ★不定期更新です。 ★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

1人生活なので自由な生き方を謳歌する

さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。 出来損ないと家族から追い出された。 唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。 これからはひとりで生きていかなくては。 そんな少女も実は、、、 1人の方が気楽に出来るしラッキー これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

処理中です...