冒険者パーティから追放された俺、万物創生スキルをもらい、楽園でスローライフを送る

六志麻あさ

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第3章 俺たちの楽園

2 ジュデッカランド

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「すっかり見違えたな」

 俺はジュデッカ村の守りの要ともいえる各種防衛兵器を見つめていた。

 ランク5の竜雷りゅうらい鳳牙ほうが砲塔とオリハルコンゴーレム警護兵。
 ランク4の監視型千魔眼サウザンドヴィジョンに幻影照射鏡。
 ランク3の魔刃トラップ、特大落とし穴、迷彩鉄球。
 ──などなど。

 村を守る兵器群は量も種類も、かなり増えていた。
 もはや要塞だ。

 今挙げた兵器は、いずれも以前の創生物リストにはなかったもの。

 リストの内容は、どうやら随時変わっていくらしい。
 今までの傾向からすると、同じ種類の創生物をいくつか作ると、リストに新たな創生物が追加されるようだ。

 だいたいは、たとえば防衛兵器なら防衛兵器、武器なら武器、便利道具なら便利道具──と同系統だが、別系統のものが突然追加されることもあり、その法則はまだ不明だった。

 どっちにせよ、村の防衛システムで敵を撃退するたびに貯まるポイントや、地道な善行で増えていくポイントを使い、それを村に還元。
 その行為が善行としてポイントに加算され、ポイントがポイントを呼ぶ状態だ。

 さらに、ときどきボーナスポイントというのが振りこまれる。
 強い敵を倒したり、大勢の人に喜びを与えたりしたときに、これが入るらしいが、こっちも仕組みが不明な部分はある。

「もう難攻不落ですね」
「いや、煉獄騎士やアグエルみたいな最上位配下が攻めてきたら、盤石とはいえない。奴らの中には、アグエル以上もいるらしいし」

 隣で微笑むノエルに、俺は首を振った。

「とはいえ、かなり安全度は上がっただろうな」
「ええ」
「だから、そろそろ防衛以外のことにも──もっとポイントを割り振ろうと思う」

「防衛以外のこと?」

「食糧事情も改善したし、次は娯楽かなぁ。生活必需品もそうだけど、やっぱり日常で楽しいって思えることは、生活の張りにつながる」

 たずねるノエルに応える俺。

「三カ月くらい前に、いつかここが観光名所になったら……なんて話をノエルやクラウディアとしただろ? それでちょっと思いついたんだ」

 この三カ月で貯めた善行点ポイントは100万を超えている。
 それらを贅沢に使用し、大勢の人たちが楽しめる遊具を作り出した。

 その一例を挙げると、



 ジュデッカスカイツリー:ランク4。高さ数百メートルという巨大な塔。頂上までは魔導制の昇降機エレベーターで楽に行き来でき、そこからの絶景を楽しめる。

 ジェットコースター:ランク4。高低差のあるコースを高速で駆け抜ける魔導筐体。そのスリルとスピード感は一度味わうと病みつき。

 観覧車:ランク3。車輪のような回転式の枠に取り付けられたゴンドラに乗り、ゆっくりと景色を楽しむことができる。最高点は二十メートルほど。

 お化け屋敷:ランク3。巨大な屋敷内に配置された、数々のモンスターやトラップ。君はゴールまでたどり着くことができるか? 運がよければレアモンスターにも会えるぞ!



 とりあえず、こんな感じで作ろうと思っている。

 村から一キロほど離れたところに空いている土地があったから、そこを使うことにした。
 村の中に作ると、万が一邪神の手下やモンスターが襲撃してきたら大変だからな。
 いちおう野良モンスターに備えて、各種の防衛兵器も一緒に並べておくことにする。

 荒れた地面は、サーシャに竜を呼んでもらい、ドラゴンブレスで吹っ飛ばした。
 そのあとはマキナが魔法でおおざっぱに整地し、仕上げは俺たち全員で地面をならす。

 それから配置していった。

「名づけてジュデッカランドだ!」

 十二の遊具が並ぶ南部エリアを見て、俺は満足に浸った。

「そのまんま過ぎない? ひねりが皆無だよ」

 サーシャから即座に駄目だしされた。
 その隣でノエルが、

「あたしはいいと思います。素敵なネーミングです」
「ですよね、ノエル様! 私もすごくいいと思っていました!」

 こいつ、ノエルが言うとコロッと態度を変えるな。



 ──で、さっそく村の人たちに楽しんでもらった。

「スカイツリーから見る景色はいいのう。王都までバッチリ見えるわい」
「ジェットコースターってのか? あれ、すげーな!」
「観覧車で旦那と一緒にゆっくり過ごしたけど、久々に恋人時代を思い出したよ、ふふ」
「お化け屋敷なんて、こ、怖くねーし……うう」

 おおむね好評みたいだ。

 最近では評判を聞いた近隣の都市、さらにもっと遠方から訪れる人もちらほらと現れ始めている。
 村には、今までよりも活気が満ちてきた感じだ。
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