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第2章 勇者の選択
20 目指せ封印1
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「また、あんなのが出てきたら大変だな」
俺は月子とともに通路を歩きながら、ため息をついた。
そこで、ハッと気づく。
以前にコンビニ強盗を取り押さえたとき、犯人は【傀儡】のスキルをかけられた形跡があった。
騎士系ジョブのベルクにはそんな魔術的なスキルはないはずだし、不思議だったんだけど──。
あるいはあれも、この扉と関係があるんだろうか。
扉の向こうから来た何者かが、強盗に【傀儡】をかけた……?
「先輩、すごく強いんだねー。格闘技やってるの?」
月子が目を輝かせた。
俺が肩を貸しているので、すぐ近くに彼女の顔がある。
熱い息が吹きかかって、ちょっとくすぐったかった。
「あ、まあ……ちょっと、な」
「今度ボクとも手合わせしてよー。強い人と戦うのってワクワクするよね」
「……お前、オカ研より格闘技の部活のほうが合ってるんじゃないか」
素朴な疑問だった。
「んー、たまに空手部とかで助っ人に出るけど、あんまり練習好きじゃないんだよね。えへへへ」
と、月子。
「あと、やっぱりオカ研で過ごすのが一番楽しい。雫ちゃんは可愛いし、凪沙さんはミステリアスだし」
「ああ、オカ研で過ごすのが楽しいってのは、全面同意だ」
実際、俺にとっても学園生活の楽しみの大部分は部活である。
「ボクもまた顔を出すから、一緒に遊んでね、先輩」
「ああ。きっと雫たちも喜ぶ」
「えへへ、楽しみだねっ」
嬉しそうに目を細めて笑う月子が、可愛らしかった。
俺は月子を家まで送っていった。
「今日はありがとう、先輩っ。このお礼は必ずするね」
「いいよ、礼なんて」
「ううん、命を救われたんだもん」
言って、月子はわずかに眉を寄せた。
「でも、あいつら……何者だったんだろ? あんな動物、初めて見た」
……こいつ、モンスターのことを未知の動物だと思ってたのか。
天然なのか……いや、異世界のことを知らなければ、案外そんな風に解釈するかもしれないな。
「また、ああいうのが出てくるかもしれない。月子は遺跡には近づくなよ」
俺は釘を刺しておいた。
「あの付近に危険な動物が出る、ってのは、俺が明日連絡しておくから。とりあえず市役所や学校辺りに──」
「うん、わかった」
うなずいて月子は、
「あ、それと──今度、うちの道場に遊びに来てよ。おじいちゃん、先輩みたいな強い人が好きだから、きっと気が合うよ」
おじいちゃんというのは道場主だろうか。
「まあ、考えておく」
「楽しみにしてるね。それじゃっ」
月子は一軒家に、たたたっ、と元気よく走っていった。
裏手に大きな建物が見えるし、あれがさっき言っていた道場かもしれない。
俺は月子とともに通路を歩きながら、ため息をついた。
そこで、ハッと気づく。
以前にコンビニ強盗を取り押さえたとき、犯人は【傀儡】のスキルをかけられた形跡があった。
騎士系ジョブのベルクにはそんな魔術的なスキルはないはずだし、不思議だったんだけど──。
あるいはあれも、この扉と関係があるんだろうか。
扉の向こうから来た何者かが、強盗に【傀儡】をかけた……?
「先輩、すごく強いんだねー。格闘技やってるの?」
月子が目を輝かせた。
俺が肩を貸しているので、すぐ近くに彼女の顔がある。
熱い息が吹きかかって、ちょっとくすぐったかった。
「あ、まあ……ちょっと、な」
「今度ボクとも手合わせしてよー。強い人と戦うのってワクワクするよね」
「……お前、オカ研より格闘技の部活のほうが合ってるんじゃないか」
素朴な疑問だった。
「んー、たまに空手部とかで助っ人に出るけど、あんまり練習好きじゃないんだよね。えへへへ」
と、月子。
「あと、やっぱりオカ研で過ごすのが一番楽しい。雫ちゃんは可愛いし、凪沙さんはミステリアスだし」
「ああ、オカ研で過ごすのが楽しいってのは、全面同意だ」
実際、俺にとっても学園生活の楽しみの大部分は部活である。
「ボクもまた顔を出すから、一緒に遊んでね、先輩」
「ああ。きっと雫たちも喜ぶ」
「えへへ、楽しみだねっ」
嬉しそうに目を細めて笑う月子が、可愛らしかった。
俺は月子を家まで送っていった。
「今日はありがとう、先輩っ。このお礼は必ずするね」
「いいよ、礼なんて」
「ううん、命を救われたんだもん」
言って、月子はわずかに眉を寄せた。
「でも、あいつら……何者だったんだろ? あんな動物、初めて見た」
……こいつ、モンスターのことを未知の動物だと思ってたのか。
天然なのか……いや、異世界のことを知らなければ、案外そんな風に解釈するかもしれないな。
「また、ああいうのが出てくるかもしれない。月子は遺跡には近づくなよ」
俺は釘を刺しておいた。
「あの付近に危険な動物が出る、ってのは、俺が明日連絡しておくから。とりあえず市役所や学校辺りに──」
「うん、わかった」
うなずいて月子は、
「あ、それと──今度、うちの道場に遊びに来てよ。おじいちゃん、先輩みたいな強い人が好きだから、きっと気が合うよ」
おじいちゃんというのは道場主だろうか。
「まあ、考えておく」
「楽しみにしてるね。それじゃっ」
月子は一軒家に、たたたっ、と元気よく走っていった。
裏手に大きな建物が見えるし、あれがさっき言っていた道場かもしれない。
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