自白魔法の暴走?!えっちな本音を隠せません!

向水白音

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後日談

12.迎えた朝

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 カイザの協力もあって完成した自白魔法だけど、そこに至るまでが大変だった。
 そもそも、自白魔法を暴走させた一夜を超えた朝から大変だった。

「おはようございます。エニー」
「…………」

 起きた瞬間に色々と思い出した私はとりあえず黙った。
 決して寝起きのカイザが色っぽくて見惚れていたわけではない。
 沈黙は金。
 もう自白魔法は解けているけれど、どこからボロが出るかわかったものじゃない。
 そんな私をカイザはクスクスと笑って見てくる。

「おや? 無視ですか? あなたが大好きな筋肉バカのカイザですよ」
「…………」
「昨日のあなたはとても素敵でした。そうだ、朝ですけどもう一度ヤりましょうか?」
「ヤらないに決まってんでしょ! この色ボケ騎士!」
「そうですか……でも、寝起きの俺に見惚れていましたよね」
「そっそんなわけないでしょ! いきなり裸の男が隣にいてびっくりしただけ!」
「本当は?」
「寝起きのカイザも色っぽくてドキッとしていた……はっ! 違う違う! もう魔法は切れてるのに!」

 前日の夜にさんざん本音を言わされたせいで「本当は?」と聞かれると思っていることを言ってしまう癖が出来ている。

「ハハ、教え込んだ甲斐がありますね。エニー、可愛いですよ」

 カイザめ……。
 こげ茶の髪が朝日に当たってキラキラしているところも素敵、とか思って損した。
 やっぱコイツは陰湿な筋肉バカだ。

「ん? また俺に見惚れてますか? エニー、教えてください」
「もう魔法は切れているんだから言うわけないでしょ。というかちょっと自意識過剰じゃない?」
「そうですかねぇ……あなたの好意的な視線や行動パターンは昨晩であらかた掴んだつもりだったんですが……」

 さらっと怖いことを言うな、諜報部員。
 なんで私はこんな奴に惚れてしまったんだろう。
 このままだとまたカイザのペースに乗せられてしまうので、彼が律儀にベッド脇のテーブルに畳んでおいてくれた服を引っ張り、着替えることに。

「カイザもさっさと着替えなよ。いつまで裸でいるつもり?」
「おや、あなたへのサービスのつもりだったんですよ。もう見なくていいですか?」
「見ないよ!」
「本当は?」
「もっとじっくり……うっ見ないったら見ない!」
「残念ですね。エニー、本音を曝け出す快感を忘れていいのですか?」
「私にだって羞恥心はあるの!」

 どこまでも人をおもちゃにしようとしやがって。
 大急ぎで着替え、カイザもベッドから追い立て、仕方なく彼の用意した朝ごはんは一緒に食べ、ようやく私の平穏は取り戻せた。

 わけもなく。

「うぅ~……あの夜の経験を活かせばすぐに魔法が開発できると思ったのに……思ったのに……!」

 思った通りに行くほど魔法開発は甘くない。
 カイザとの夜を過ごしてから5日後、私はまたしても頭を抱えることになった。

「組み立ては上手く行っている気がするけど……不安が残る……」

 本来なら、魔法開発は試作段階のものを何度も実際に使いデータを集めるものだ。
 だが、今回はそういうわけにもいかない。
 だって使ったら私がまた性癖暴走女になるってことなんだから。
 だんだん窓の外が暗くなってきている研究室で頭を抱えていたら、コンコンとドアを叩く音がした。
 私は大急ぎでドアを開けた。
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