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第一話:二年前
天使の目覚め
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次に目を覚ましたのは、その日の夜だった。
足に妙な重みを感じて視線を移すと、ルークが私の足元のベッドに腰かけ、夢と現実の間を往復していた。私が噛みついた場所に布が巻かれている。手当てしたのだろう。
彼を起こさないようにベッドを抜け出すつもりだったが、さすがに眠りが浅かったのか、すぐにルークは目を覚ましてしまった。
「ああ、立てるようになったんですね!」 彼はベッドの傍らに立つ私を見て目を輝かせた。
「その腕・・・」 私が彼の腕に巻かれた布を見ながら言うと、彼は困ったような笑顔を見せた。
「ああ、気にしないでください。怖がらせるようなことをした僕が悪いんです」 彼はそう言ってくれたが、もちろん噛みついた私が悪いに決まっていることはわかっていた。後ろめたさから目を合わせることができず、私は気まずい思いをした。
「今、お二人を呼んできます。ちょっと待っててください」 彼はそう言って部屋を出ていこうとしたが、扉の前で立ち止まり、振り返って「無理しないでくださいね」と付け加えた。それが意味するところを推し量れない程、私は愚かではない。仕方なく私はベッドに腰を下ろし、ここで大人しく待つことにした。
しばらくして帰ってきたルークは、扉から半分だけ身体を見せ、こちらを手招きした。
「夕飯の時間だから、歩けるなら下りてきなさいって」
私はどうしていいかわからなかった。死んだはずの自分が生き返り、気が付いたら見知らぬ家にいて、その家族らが夕食をご馳走してくれるのだというとき、人はどうするべきなのだろう?
何もわからなかったが、結局ルークに支えられながら、私は彼らの食卓に肩を並べることになった。
間もなくエミリー夫人がシチューが入った鍋を持ってきて、ゴールドン達と私の間に置いた。
ルークが私の皿に大きな肉がゴロゴロ入ったシチューが注ぐのを、私はただ見ていた。
「今日は豪華ですね!」
ルークが楽しそうに話すと、夫人が朗らかに笑った。
「ええ、さっき慌てて市場にお肉を買いに言ったの。明日はもっと豪華な食事にしましょう。新しい家族を迎え入れることができたお祝いに」
ゴールドンも微笑ましい表情で頷いた。「ああ、そうしよう」
彼らがシチューに感謝の祈りを捧げる間も、私は何もしなかった。故郷で死んだ皆の顔を思い浮かべると、もう神に祈るつもりになど到底なれなかった。私の祈りは、すべて無視されたのだ。
「さあ、たべよう」
ゴールドンの一言で一斉に食事が開始されたが、私だけは時間が止まったように動かなかった。ただ、シチューを眺めていた。
私の様子に気が付いたゴールドンが、木製のスプーンを置いて尋ねた。
「君の名前を教えてくれないか」
私は答えなかった。まだ彼らに心を開く気になれなかった。彼らが本心から私に親切を働いていることはなんとなくわかったけれど、ただ不可解だったし、私は人を信用できなくなってしまっていた。
私が答えないので、仕方なくゴールドンは自ら話すことになった。
「眠っている君を見つけたのは私なんだ。教会で祈りを捧げている時、気が付いたら君がアストレウス様の像の足元で眠っていて、それはそれは驚いたよ。でも、一目見てわかった。"これは神様の贈り物だ!"とね」
ルークが補足する。
「ゴールドンさんとエミリーさんは、どうしても子を授かることができなくて、養子を探していたんです。そんな時にあなたを見つけたから、お二人は大喜びだったんですよ!」
それを聞いて、私は一つだけ疑問を解消することができた。ルークの容姿についてだ。ゴールドンは茶眼の白髪、エミリーも同様に茶眼に茶色交じりの白髪、それなのに、ルークだけが黒い瞳に黒い髪をしていることを、私は不思議に思っていた。彼が二人の実の息子でないなら、それは納得だ。
きっとこの夫婦は、このルークとかいう少年と同様に、私を養子に迎えるつもりなのだろう。
三人は朗らかに私に話しかけ続けた。
私が返答するしないにお構いなく、君は奇麗だね、とても利口そうだね、とやたらと褒めちぎった。
突然エミリー夫人が私の手を取り、さすりながら言った。
「やっぱり、あなたは天使なんでしょう?」
唐突にそんなことを言われ、私はますますなんと答えていいかわからなくなってしまった。
「だって、こんなに綺麗なんですもの」エミリーはうっとりと私の顔を見つめた。
確かに、私の両親は顔立ちが端正だし、その娘である私も村で誰よりも美しいと言われたことはあるけれど、天使と並ぶほどだとは自負していない。
「違うわ。天使なんかじゃない」私は呟いた。「私はセリナ。セリナ・ブラーツィカ」
「まあ! セリナちゃんというの!」私が天使ではないと知っても尚、夫人は依然として嬉しそうだった。
「良い名前だ」ゴールドンも、うんうんと頷いた。
冷静だったのは、ルークだけだ。
「ちょっと待ってください。 苗字を持っているということは、あなたには既に家族がいるんですか?」
当然じゃない、と、私は心の中で悪態をついた。
「ええ、マレスに・・・」
私がそう答えると、ゴールドン達は神妙な面持ちになった。
「マレスは・・・虐殺にあったと聞いているよ」ゴールドンは歯切れ悪くそう言った。
ああ、虐殺! その虐殺の中に、私はいたのだ!
「どうなったの? 誰か生き残れたの? 皆はどこに?」
私が急に饒舌になったことに、彼らは驚いていた。でも、少しの沈黙の後、ゴールドンは残念そうに首を横に振った。
「マレス村は・・・壊滅してしまったそうだよ」
私は・・・放心したまま椅子の上に崩れ落ちた。
「マレスが・・・なくなった・・・」
ああ・・・知っている。珍しいことではない。私は過去に何度か、不幸にも壊滅してしまった村の名前を聞いたことがある。野盗の襲撃とか、作物の不作とか、邪なる者の影響で村がなくなってしまうことは、何年かに一度ありうるのだ。ただ、まさか私の故郷が・・・
「誰も・・・生き残れなかったの? 一人も・・・?」私の声が震えているのに気が付くと、夫人は目頭に涙を湛えた。
ゴールドンも俯いて黙り込んでしまい、ただ何かを話そうとしていたのは、ルークだけだった。彼はまっすぐ私の目を見つめ、はっきりと言った。
「僕、明日街で聞き込みをしてみます。大丈夫ですよ、きっと誰か生き残ってます」
彼はそう言ってくれたが、はっきり言って、何の慰めにもならなかった。
思えば、私自身がこの目で見たのだ。村人の全員が教会の中にすし詰めにされ、炎に焼かれて苦しみながら死ぬのを。
生き残れた者なんて、いないに決まっている。不可能なのだ。あの中で生き残るなんて。
呆然としている私を見かね、ゴールドンが無理に明るい声で励ましてくれた。
「大丈夫、今日からここが君の家だ。さぁ、シチューをお忘れかね? 早く食べないと冷めてしまうよ」
その声を聞き、他の二人も食事を再開した。でも私はこれ以上、なにも耐えられなかった。
「いらない」そう言って席を立つ。「お世話になりました」
私が玄関に向かって歩き始めると、ルークが慌てて私を引き留めた。私は無理に振り払おうとしたが、ルークの腕に巻かれた包帯が目に付くと、手荒な抵抗はできなくなってしまった。
他の二人も私に留まってほしいと真夜中まで懇願したので、私の気力は徐々に削がれていき、最後には元の部屋のベッドの上に戻されてしまった。
改めて部屋に入ると、新しい木の香りがした。壁の一面だけ木材の種類が違うのを見るに、大きな部屋をわざわざ区切って一つの部屋にしたようだった。多分、私の為に。
「可愛そうに、きっとつらい思いをしたのでしょう。でももう大丈夫なのよ」
夫人の優しい言葉が、あまりに心に沁みた。思わず泣き出しそうになったけれど、夫人が部屋を去るまでは我慢することにした。
室内が暗いので、夫人が燭台に新しい火を灯して持ってきてくれた。ベットに腰かけている私の、比較的近くに燭台を置こうとしていたので、私はそれを嫌がった。
火が、怖い。
火を近くに置いておくぐらいなら、夜は暗いままでいいと思えた。
夫人が「おやすみなさい」と伝えて部屋を出ていくと、私はすぐに燭台の火を吹き消し、まだ固いベッドに蹲った。
もう何も、考えたくなかった。
足に妙な重みを感じて視線を移すと、ルークが私の足元のベッドに腰かけ、夢と現実の間を往復していた。私が噛みついた場所に布が巻かれている。手当てしたのだろう。
彼を起こさないようにベッドを抜け出すつもりだったが、さすがに眠りが浅かったのか、すぐにルークは目を覚ましてしまった。
「ああ、立てるようになったんですね!」 彼はベッドの傍らに立つ私を見て目を輝かせた。
「その腕・・・」 私が彼の腕に巻かれた布を見ながら言うと、彼は困ったような笑顔を見せた。
「ああ、気にしないでください。怖がらせるようなことをした僕が悪いんです」 彼はそう言ってくれたが、もちろん噛みついた私が悪いに決まっていることはわかっていた。後ろめたさから目を合わせることができず、私は気まずい思いをした。
「今、お二人を呼んできます。ちょっと待っててください」 彼はそう言って部屋を出ていこうとしたが、扉の前で立ち止まり、振り返って「無理しないでくださいね」と付け加えた。それが意味するところを推し量れない程、私は愚かではない。仕方なく私はベッドに腰を下ろし、ここで大人しく待つことにした。
しばらくして帰ってきたルークは、扉から半分だけ身体を見せ、こちらを手招きした。
「夕飯の時間だから、歩けるなら下りてきなさいって」
私はどうしていいかわからなかった。死んだはずの自分が生き返り、気が付いたら見知らぬ家にいて、その家族らが夕食をご馳走してくれるのだというとき、人はどうするべきなのだろう?
何もわからなかったが、結局ルークに支えられながら、私は彼らの食卓に肩を並べることになった。
間もなくエミリー夫人がシチューが入った鍋を持ってきて、ゴールドン達と私の間に置いた。
ルークが私の皿に大きな肉がゴロゴロ入ったシチューが注ぐのを、私はただ見ていた。
「今日は豪華ですね!」
ルークが楽しそうに話すと、夫人が朗らかに笑った。
「ええ、さっき慌てて市場にお肉を買いに言ったの。明日はもっと豪華な食事にしましょう。新しい家族を迎え入れることができたお祝いに」
ゴールドンも微笑ましい表情で頷いた。「ああ、そうしよう」
彼らがシチューに感謝の祈りを捧げる間も、私は何もしなかった。故郷で死んだ皆の顔を思い浮かべると、もう神に祈るつもりになど到底なれなかった。私の祈りは、すべて無視されたのだ。
「さあ、たべよう」
ゴールドンの一言で一斉に食事が開始されたが、私だけは時間が止まったように動かなかった。ただ、シチューを眺めていた。
私の様子に気が付いたゴールドンが、木製のスプーンを置いて尋ねた。
「君の名前を教えてくれないか」
私は答えなかった。まだ彼らに心を開く気になれなかった。彼らが本心から私に親切を働いていることはなんとなくわかったけれど、ただ不可解だったし、私は人を信用できなくなってしまっていた。
私が答えないので、仕方なくゴールドンは自ら話すことになった。
「眠っている君を見つけたのは私なんだ。教会で祈りを捧げている時、気が付いたら君がアストレウス様の像の足元で眠っていて、それはそれは驚いたよ。でも、一目見てわかった。"これは神様の贈り物だ!"とね」
ルークが補足する。
「ゴールドンさんとエミリーさんは、どうしても子を授かることができなくて、養子を探していたんです。そんな時にあなたを見つけたから、お二人は大喜びだったんですよ!」
それを聞いて、私は一つだけ疑問を解消することができた。ルークの容姿についてだ。ゴールドンは茶眼の白髪、エミリーも同様に茶眼に茶色交じりの白髪、それなのに、ルークだけが黒い瞳に黒い髪をしていることを、私は不思議に思っていた。彼が二人の実の息子でないなら、それは納得だ。
きっとこの夫婦は、このルークとかいう少年と同様に、私を養子に迎えるつもりなのだろう。
三人は朗らかに私に話しかけ続けた。
私が返答するしないにお構いなく、君は奇麗だね、とても利口そうだね、とやたらと褒めちぎった。
突然エミリー夫人が私の手を取り、さすりながら言った。
「やっぱり、あなたは天使なんでしょう?」
唐突にそんなことを言われ、私はますますなんと答えていいかわからなくなってしまった。
「だって、こんなに綺麗なんですもの」エミリーはうっとりと私の顔を見つめた。
確かに、私の両親は顔立ちが端正だし、その娘である私も村で誰よりも美しいと言われたことはあるけれど、天使と並ぶほどだとは自負していない。
「違うわ。天使なんかじゃない」私は呟いた。「私はセリナ。セリナ・ブラーツィカ」
「まあ! セリナちゃんというの!」私が天使ではないと知っても尚、夫人は依然として嬉しそうだった。
「良い名前だ」ゴールドンも、うんうんと頷いた。
冷静だったのは、ルークだけだ。
「ちょっと待ってください。 苗字を持っているということは、あなたには既に家族がいるんですか?」
当然じゃない、と、私は心の中で悪態をついた。
「ええ、マレスに・・・」
私がそう答えると、ゴールドン達は神妙な面持ちになった。
「マレスは・・・虐殺にあったと聞いているよ」ゴールドンは歯切れ悪くそう言った。
ああ、虐殺! その虐殺の中に、私はいたのだ!
「どうなったの? 誰か生き残れたの? 皆はどこに?」
私が急に饒舌になったことに、彼らは驚いていた。でも、少しの沈黙の後、ゴールドンは残念そうに首を横に振った。
「マレス村は・・・壊滅してしまったそうだよ」
私は・・・放心したまま椅子の上に崩れ落ちた。
「マレスが・・・なくなった・・・」
ああ・・・知っている。珍しいことではない。私は過去に何度か、不幸にも壊滅してしまった村の名前を聞いたことがある。野盗の襲撃とか、作物の不作とか、邪なる者の影響で村がなくなってしまうことは、何年かに一度ありうるのだ。ただ、まさか私の故郷が・・・
「誰も・・・生き残れなかったの? 一人も・・・?」私の声が震えているのに気が付くと、夫人は目頭に涙を湛えた。
ゴールドンも俯いて黙り込んでしまい、ただ何かを話そうとしていたのは、ルークだけだった。彼はまっすぐ私の目を見つめ、はっきりと言った。
「僕、明日街で聞き込みをしてみます。大丈夫ですよ、きっと誰か生き残ってます」
彼はそう言ってくれたが、はっきり言って、何の慰めにもならなかった。
思えば、私自身がこの目で見たのだ。村人の全員が教会の中にすし詰めにされ、炎に焼かれて苦しみながら死ぬのを。
生き残れた者なんて、いないに決まっている。不可能なのだ。あの中で生き残るなんて。
呆然としている私を見かね、ゴールドンが無理に明るい声で励ましてくれた。
「大丈夫、今日からここが君の家だ。さぁ、シチューをお忘れかね? 早く食べないと冷めてしまうよ」
その声を聞き、他の二人も食事を再開した。でも私はこれ以上、なにも耐えられなかった。
「いらない」そう言って席を立つ。「お世話になりました」
私が玄関に向かって歩き始めると、ルークが慌てて私を引き留めた。私は無理に振り払おうとしたが、ルークの腕に巻かれた包帯が目に付くと、手荒な抵抗はできなくなってしまった。
他の二人も私に留まってほしいと真夜中まで懇願したので、私の気力は徐々に削がれていき、最後には元の部屋のベッドの上に戻されてしまった。
改めて部屋に入ると、新しい木の香りがした。壁の一面だけ木材の種類が違うのを見るに、大きな部屋をわざわざ区切って一つの部屋にしたようだった。多分、私の為に。
「可愛そうに、きっとつらい思いをしたのでしょう。でももう大丈夫なのよ」
夫人の優しい言葉が、あまりに心に沁みた。思わず泣き出しそうになったけれど、夫人が部屋を去るまでは我慢することにした。
室内が暗いので、夫人が燭台に新しい火を灯して持ってきてくれた。ベットに腰かけている私の、比較的近くに燭台を置こうとしていたので、私はそれを嫌がった。
火が、怖い。
火を近くに置いておくぐらいなら、夜は暗いままでいいと思えた。
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