偽の婚約者を頼んだらいつの間にか結婚していました

みぃ

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「イライ!どういうこと!?」

幼い頃に比べたら随分と逞しくなった肩を掴んで揺さぶる。
いくら弱小とはいえ一応は2人とも貴族なのだ。婚約ならともかく離婚だなんてなかなかできることではない。本当にイライジャと結婚してしまうのかとソワソワする。

「俺、文句言わないでよって言ったよね」

そう言われてしまえばもう何も言うことは出来ない。

「…何か策があるの?」
「策か…。うーん。策ねぇ、あるよ」
「ほんと!?」

イライジャは満足気な様子で頷く。

「俺が失敗してるのみたことある?」
「…ない!」

思い返してみてもイライジャがなにかしでかしたところを見たことは1度もない。
私は心配しすぎたのかもしれない。

「ごめんね、イライ…。疑っちゃって」
「別にいいよ」

イライジャ作業の手を止めないまま返事をした。ちなみにエレノアに揺さぶられている時も作業の手は止めていない。

「そんなに忙しいの?」
「かなり。手伝ってくれない?」

差し出された紙は領地の経営についてのことで割と重要書類だった。

「これは見たらいけないんじゃ…」
「エレノアは今婚約者だから大丈夫だよ」

役だとしても婚約者という立場を有効活用することにしたようだ。どさりと置かれた紙の束を手に取って手伝い始める。イライジャには普段からお世話になってるしこのくらいはね。


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