完結【清】ご都合主義で生きてます。-空間を切り取り、思ったものを創り出す。これで異世界は楽勝です-

ジェルミ

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第1章 旅立ち

第4話 レベルUP

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 ダイアウルフを私は倒した。
 石の剣は魔物の体をつらぬきそのまま大地に突き刺さっていた。

 するとどこからか聞き慣れた音が聞こえた。
玲奈れなはレベルUPしました』
 ほう、やったわ!!
 レベルが5に上がっているわ。
『HP、MP、その他ステータスも上がった』
 なに、そのざっくりとしたアナウンスは?
玲奈れなはスキル、スナイパーを覚えた』
 これは良いわ、ストーンバレットの命中度が上がるわ。
 次は知識が欲しいわね。

 そんな事を考えていると何やら声がした。
「大丈夫ですか、パウロさん」
「これはいったい?」

 そこには商人風の男と護衛の内の一人が立ちすくんでいた。
 もう一人の護衛はダイアウルフの攻撃を受け倒れている。
「しっかりしろ、サルバ!!」
「うぅ、う~」
 攻撃を受けた護衛はサルバさんと言うらしい。

「ポーションだ!!早く飲め」
「う~、げほ、げほ」
 傷が深くポーションを飲むこともできないらしい。
 傷口にポーションをかけているけど効果が弱いようだわ。
 このままでは…。

「しっかりしろ、気を確かに持つんだ」
 それを見ているパウロさんは神妙な顔をしている。

 そんな状況を私は数十メートル先の木の陰から見ていた。
 こっそり。

 そろそろいいかしら。
 私はそう思い街道に出てパウロさん達の方に向かう。

「大丈夫…ではないですね」
 私はそう声を掛けた。

 誰もいないと思っていた街道に出て来た私に、パウロさん達は驚いている。
 早くしないと。
 私は倒れているサルバさんに近付き、ストレージからポーションを取り出す。
「駄目だ、ポーションはもう試した。もう間に合わないんだ」
「やってみなければわかりません」
 私はそう言うとストレージからポーションを取り出した。
 バシャ、バシャ、バシャ、
 サルバさんの傷にポーションをかけていく。

 するとどうだろう。
 ダイアウルフに受けた傷が消えて行くではないか…。
 凄い!!異世界スキル。

「う、う~ん」
 気がついたようね。
「飲んでください、ポーションです」
 そう言うと私はポーションの入れ物をサルバさんの口に近付ける。
 ゴク、ゴク、ゴク、
 ポーションを飲んだサルバさんの顔は赤みがさしてきた。


「これは凄い。俺の名はロドルフだ。相棒のサルバの命を助けてくれてお礼を言うぜ。でもこんな凄いポーションをもらっても、どう返していいのか分からない」
 ロドルフさんは三十代半ばの筋肉質。
 サルバさんは三十代前半で2人共剣士の様だ。

「それは気にしなくていいですよ。元手はタダですから」
「ただ?」
「自分で作ったのです」
「ご自身で作ったと…。申し遅れました。私は商人のパウロと言います」
「私は村野むらの玲奈れなと言います」
「なんと、家名持ちの方ですか。これは失礼いたしました」
「あっ、いえ、私は貴族ではありませんよ」
「そうですか。言葉使いと言い、てっきり高貴な生まれの方かと」
「レナと呼んでください」
「わかりました、レナ様」
「様もいりませんから」
「では、レナさんで。しかしあのダイアウルフは驚きましたな。いきなり襲ってきたと思ったら馬をやられ、他の護衛も逃げ出しまして。しかし不思議なものです。このままではと思っていたところ、あの雷のような剣が飛んできてダイアウルフを倒してくれました。これも女神様のお導きでしょう」
 そういうとパウロさんはお祈りのポーズをした。

 あぁ、そうだった。
 剣を回収しないと。
 私は左手をかざしストレージに石の剣を収納した。
 剣の支えが無くなったダイアウルフの遺体は、そのまま音を立てて横に倒れた。

 するとパウロさん達は驚いた顔をしている。
「レナさん、今のは…」
「あぁ、これは私の剣ですから」

「「「 えぇ?! 」」」

 パウロさん達三人の驚く声がハモった。

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