半精霊の側妃

井草千影

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第1章

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 大きな大陸からはみ出た半島。そのさらに端にイリニ王国はあった。
 太古から精霊の聖域であったこの土地に、ある娘が精霊の王と契約を結び、国を興した。
 その契約を代々の王が守る事により、この国と民は精霊の庇護を受け、小国ながらも国を侵されず、災害も起こらず、長い時を平穏に過ごしてきた。

 今代の王は、三姉妹の長女。
 隣国から迎えた王配と共に辣腕を振るう才女である。
 三女は姉妹の中で一等愛らしく、腹黒い。社交界を仕切り、外交も行う。
 そして、次女。
 初代以来国内初の『精霊の御子』であり、精霊から無条件に愛され、その力を振るう。
 この次女が苛烈なまでに力を振るう為、周辺諸国はいつその牙を向けられるかと戦々恐々としていたが、兵器となりえるそれを手に入れようと画策している者もいた。
 
 イリニ王国から少し離れたところにある、アロガンシア大帝国。
 その若き皇帝は精霊の力に非常に興味を持っていた。イリニ王国外では、『精霊の神子』を『精霊術士』と呼ぶ。彼は世界各地の『精霊術士』を呼び寄せようと探していた。
 しかし、『精霊術士』は非常に希少であり、正式に発表されているのは『精霊の御子』ただ一人。
 どれだけの報酬を提示しても誰一人名乗り出ず、ついに彼は家臣の反対を振り切って、イリニ王国に使節団を送った。


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イリニ王国の建国に関する記述を変更しました。
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