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呪界団地編 シーズン2

14話

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時刻は黄昏時、真夏ともあり紅広場は多くの人が行き交っていた。

「マスター!風間さん!」

琴美が手を振り3人の元へ向かう。

「それにしてもかなりの賑わいだね、この中にマヤカって子がいたとしても見つけるのは大変だ」
ジレンマは広場を見渡しそう言った。

「二手に分かれた方が良さそうですね」
羽鳥の言う通りジレンマと琴美、風間と羽鳥に分かれて探すことにした。

「羽鳥さん。ちょっと寄りたい所があるから着いてきて」
 
「了解です!」

風間と羽鳥は広場に入らずどこかに行ってしまった。

「琴美ちゃんどうやって探そうか?」

「聞き込みして探していくしかないですよね」

「新宿の落とし子ってのはどう言う意味かわかる?」
ジレンマはマヤカがそう呼ばれている由来を琴美に尋ねた。
琴美の調べではマヤカの親は風俗関係の仕事を新宿でしていて、この街でマヤカを出産し父親は複数いる客の誰かであろう。
望まれぬ出産であった、出産後母親は蒸発し
風俗店のオーナーや従業員によって育てられた。

成長したマヤカに待っていたのは育ててもらった分の漬けの返済だ。
過酷な現状は想像できよう。

「その子の生い立ちをきいていると弱者に厳しい世の中はいつになってもわからないね。。。」

「紅広場には似たような境遇の若者が集まってくるんです。」

その頃、風間はグラブルージュの前にいた。
フランスの宮殿をイメージして作られた日本最大級の箱といっても過言ではない。
ボーイのチェックを受けいる時に風間は耳打ちをする。
ボーイは無線でやり取りをすると、2人をエスコートする。

メインホールには所狭しと若者がひしめき合う。

豪華に装飾された螺旋階段をあがるとVIPルームと記された部屋があり、2人は中に通され風間はソファに深々と座りくつろぐ。

「風間さん、高なそうな部屋ですが。。。」

「人と会うから、あんたも少しくつろげよ」

10分くらいそんなやり取りをしていると
扉が開き、大男が立ちはだかった。





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