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毎週、金曜日僕はこの踏切にくるんだ。
朝は通勤、通学の人で溢れ帰る。
この踏切は色々な人の人間模様が見れて
僕はそんな人達を見るのが好きなのかもしれない。
流石に一日中ここにいると変な目で見てくる人もいるが僕は気にしない、ここにいる事が定めのように感じるからだ。
ここに通い始めてどれくらいたつだろう。
この前まで制服で通っていた子が私服で通うようになり、その子がついこの前リクルートスーツを着ていたってことは3年か4年くらいかな。
今日も踏切が鳴る。。。
踏切がなると周りの速度が加速するんだ。
人の流れが音に反応して加速する。
駅の目の前の踏切だから、電車がくるってことだ。
その電車になりたい人、踏切を渡りたい人。もっと穏やかに暮らせばいいのにって思うけど、日本人は忙しい人種だ。
時代にも流れもに乗り遅れたくないのだろう。
昼になると手を繋ぎ母親と歩く子供が僕の隣で踏切が開くのを待っている。
子供は僕の見上げ、僕を見つめる、僕は微笑み、子供も微笑み返す。
踏切が開くと親子はゆっくり向こう岸に渡り、子供は振り返り僕に手をふる。
踏切の前にはファーストフードがあり昼時になると大勢の学生やサラリーマンが昼食をとる。あいにく今日は雨だ、雨が降るとこれまた、ここが一変して世界が変わる、みな自由に好きな傘を開きカラフルに踏切を彩る。
そんな素敵な景色はいつ見ても飽きない、だから雨が降ろうが金曜日はここにいる。
そんな景色を眺めていると、ファーストフード店の窓越しに僕のいる方をずっと見つめている、女子学生がいる。
いつものごとく変態扱いされているのだろう。そう思い僕は踏切をわたる人を眺める。
「こんにちは」
振り返るとさっきファーストフードにいた女子学生だ。
「こんにちは。。。」
ここにいて誰かに話しかけるなんて初めてだ。
「誰かを待っているんですか?」
僕は首を横に振る。
「それなら、早く帰って。。」
そういうと女子学生は走り去っていった。
誰かを待ってる。。他人からはそう見えるのか。
青いチェック傘の女性が歩いてきた踏切越しに見える。年齢は20代前半くらい。
なんだか寂しそうな表情だ。踏切が上がりこちら側に歩いてくる。線路の上で女性は立ち止まる。
大粒の雨が、女性の傘にとめどなく当たっては弾ける。
「カンカンカン」
踏切が鳴り始めるとやっとこちらに歩き始める。路面の雨が街の灯りと女性の姿を映し出す。
傘でよく見えなかったが、すれ違った瞬間、
「知っている人?」
見覚えのある顔、どこかであったような気がする。
すれ違い様に僕は思わず声をかけた。
「あの。。。」
女性は一瞬立ち止まるが、また歩き出す。
僕の小さな声は踏切の音と雑踏にかき消され
彼女には届かなかった。
朝は通勤、通学の人で溢れ帰る。
この踏切は色々な人の人間模様が見れて
僕はそんな人達を見るのが好きなのかもしれない。
流石に一日中ここにいると変な目で見てくる人もいるが僕は気にしない、ここにいる事が定めのように感じるからだ。
ここに通い始めてどれくらいたつだろう。
この前まで制服で通っていた子が私服で通うようになり、その子がついこの前リクルートスーツを着ていたってことは3年か4年くらいかな。
今日も踏切が鳴る。。。
踏切がなると周りの速度が加速するんだ。
人の流れが音に反応して加速する。
駅の目の前の踏切だから、電車がくるってことだ。
その電車になりたい人、踏切を渡りたい人。もっと穏やかに暮らせばいいのにって思うけど、日本人は忙しい人種だ。
時代にも流れもに乗り遅れたくないのだろう。
昼になると手を繋ぎ母親と歩く子供が僕の隣で踏切が開くのを待っている。
子供は僕の見上げ、僕を見つめる、僕は微笑み、子供も微笑み返す。
踏切が開くと親子はゆっくり向こう岸に渡り、子供は振り返り僕に手をふる。
踏切の前にはファーストフードがあり昼時になると大勢の学生やサラリーマンが昼食をとる。あいにく今日は雨だ、雨が降るとこれまた、ここが一変して世界が変わる、みな自由に好きな傘を開きカラフルに踏切を彩る。
そんな素敵な景色はいつ見ても飽きない、だから雨が降ろうが金曜日はここにいる。
そんな景色を眺めていると、ファーストフード店の窓越しに僕のいる方をずっと見つめている、女子学生がいる。
いつものごとく変態扱いされているのだろう。そう思い僕は踏切をわたる人を眺める。
「こんにちは」
振り返るとさっきファーストフードにいた女子学生だ。
「こんにちは。。。」
ここにいて誰かに話しかけるなんて初めてだ。
「誰かを待っているんですか?」
僕は首を横に振る。
「それなら、早く帰って。。」
そういうと女子学生は走り去っていった。
誰かを待ってる。。他人からはそう見えるのか。
青いチェック傘の女性が歩いてきた踏切越しに見える。年齢は20代前半くらい。
なんだか寂しそうな表情だ。踏切が上がりこちら側に歩いてくる。線路の上で女性は立ち止まる。
大粒の雨が、女性の傘にとめどなく当たっては弾ける。
「カンカンカン」
踏切が鳴り始めるとやっとこちらに歩き始める。路面の雨が街の灯りと女性の姿を映し出す。
傘でよく見えなかったが、すれ違った瞬間、
「知っている人?」
見覚えのある顔、どこかであったような気がする。
すれ違い様に僕は思わず声をかけた。
「あの。。。」
女性は一瞬立ち止まるが、また歩き出す。
僕の小さな声は踏切の音と雑踏にかき消され
彼女には届かなかった。
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