呪戀魔 呪術ショップの店主の呪戀魔 「呪連鎖編」

デジャヴ

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3話 鳴海奏

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「エイトさん、運転お願いします!」
後輩の鳴海はそういって助手席にそそくさと乗り込み、まるで遠足にでもいくのではないかというテンションだった。

カメラマンの田中さんは、夜に控えている宴のために体力を温存すると言い放ち、後部座席に座ると帽子を深々とかぶり腕を組んで寝る体制にはいった。

ババを引いた俺はエンジンをかけバンを走り出す、高速の入口にをくぐりロケ現場に向かった。
その道中、鳴海は俺に気を使っているのか仕切りなく身の上話や恋話、最近みたドラマや映画の話などを
ずっと話している。やっぱりこいつは遠足気分だ。



都会から離れ、山々が高速を挟むようになってきたころ、鳴海がいった。

「エイトさんは幽霊とかみたことことありますか?」

「え?幽霊?幽霊ってあの幽霊?」
鳴海の唐突な質問にエイトは少し戸惑った。

「そうですよ幽霊、霊体験とかないんですか?」

「ないなぁ、そもそも、そんなものの存在を信じていないし、まさか。。。お前は信じてるのか?」

「エイトさん、今回の作品は実体験を盛り込んだホラーであの名作リングを超えると期待されている映画なんですよ」
何故か鳴海はいつになく俺の態度につっかかってくる。確かにこれから行くところはホラー映画のロケ地。


「そんな期待されている作品のロケハンが俺らでいいのか、そっちのほうがこえーよ(笑)」

俺の態度に対して呆れたのか鳴海は窓の外に顔を向けしばし無言になる。
俺は鳴海の顔をのぞき込み少し反省の弁を唱えた。

「悪かったからそんな顔するなよ、てか鳴海は見たことあるのか?霊とか妖怪とか。。。」

鳴海は姿勢を戻し、大胆にもダッシュボードに足をのせ意味深なことを言い出した。

「私は5歳くらいから高校2年までそういった類のもの見えていたんです。」

「え?見えていた?見たことあるとかじゃなく、ずっと見えんの?」
今まで身近に霊能力というか霊感というものがある友人がいなかった俺は鳴海の回答に興味がわいた。


「母方の家系は祖母の代まで霊媒師をしていたんです、ただ母は受け継ぎたくないと
いって継承される前に父と結婚し駆け落ちみたいな形で家を出たそうです。
ただ、修行をしなくてもそれなりに霊感みたいのはあったそうで私にも母のような体質が遺伝したんだと思います」



「それで高校2年で見えなくなった。。。何か理由があんだろ?」
俺は鳴海に質問した。

「母に聞いてみたら、小さい時は誰もが魂に近い状態にあり、あっちの世界のものが見えることが多くて、成熟して煩悩などがまとわりつくと魂が人間寄りになるから自然と見えにくくなってくる、そして年老いてあの世にいく準備を魂がしてきたらまたあっちの世界の人が見えやすくなるっていってました、私が見えなくなってきたは、修行もしてないから、自然なことだっていってました」


「なるほどね、修行して魂をあの世側の状態で維持してきたら、ずっと見える状態を保てるってことか。。」

そんな不思議な話をされても目の当たりにしていない俺には無関係な話だと思った。その時までは。。。



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