9 / 10
異世界で人生コンティニュー!?
主人公交代のお知らせ(嘘です)
しおりを挟む
「もう持たない!援軍はまだか!」
立ち込める黒煙の中である一人の兵士が叫びをあげる。
一人、また一人と倒れていく中で兵士たちの戦意はもう残ってはいなかった。
ジギル戦略都市
世界でも有数の軍事力を誇る軍事国家の一つ
中でもジギルが誇る重装騎兵隊は百戦錬磨の最強部隊と名高い
都市は工芸品が有名であり近隣の国では高値で取引される物も多い
しかしそんな強大な軍事力を誇るジギルの部隊はもう見る影もなく、圧倒的な力と破壊の波に呑まれていた
空を覆い、昼なのにもかかわらず日を遮るように空に閉ざされた蓋のごとく、黒龍はいた。
ブラックドラゴンを引き連れジギルに厄災を振りまくそれはまさしく黒と表現するべきなのだろう。
そんな黒の群れの一角が大きな音と爆炎に襲われた
「フレイムインパクト!」
収束する炎を内側からの力で爆発させる上級魔法の一つ。
それを扱えるのはシルフィードにもそうそういないだろう。
シルフィード魔術王国 魔術学園校長にして王国魔術師団三代目団長 バロン・ラグルス
炎の魔法をもっとも得意とし、5属性もの魔法への適性を持つ正真正銘の実力者である。
「防衛隊長殿より話は承った!シルフィードからも援軍がくる!それまで我々だけで人々を守るのだ!」
バロンは魔法を放ちつつも兵士たちに訴えかける。
世界でも有数の実力者の援軍ともなればどうにかなるのではと、あきらめかけていた兵士達の瞳に光が戻る
おぉー!!
雄たけびとともに隊列を組みなおし始めた。向かってくるドラゴンのしっぽを受け止め攻撃役の兵士がとどめを刺していくといった連携は普段からよく訓練されているのだなとわかる。
士気を取り戻してからは一匹ずつ着実にブラックドラゴンの数は減ってきていた。
そんななかバロンは疑問を抱いていた。
(黒龍はなぜ動かない、我々など動くに値しないということなのか?それとも……
そのときそんなバロンの悪い予感が的中した。黒龍が大きく口を開いたのである。
その開かれた口には絶大な闇属性の力が宿っていた。
「まさか!奴はブラックドラゴンがやられるのを待っていたのか!闇の力を持つブラックドラゴンが死ねば、その体に蓄えられた魔力は放出される、その魔力を使うことで、本来口を開けて隙を晒しながらためなければならないブレスを一瞬で溜めたということか!」
バロンは急いで兵士たちの前に立ちはだかり、自分が持てる最大の魔力を使い障壁を張った。
バロンレベルにもなればその強度は軍事兵器であろうが上級魔法の連撃ですら防ぐことができる。
だが黒龍のブレスはその比ではないことは集まっている力を見ればわかる。
バロンは自分の命と引き換えにしてでもこの一撃を止めるために全力を出したのだ。
泣きわめくもの、逃げるもの,あきらめているもの、そんな中一人で立ち向かうバロンはまさしく英雄だろう。
そしてとうとう絶望は放たれた。
バロンは学園のことやマリアのこと、これまでの日々を思い出していた
(これが走馬灯ってやつかぁ。隼くんの成長楽しみだったんだけどな。)
ブレスが障壁に突撃する。
何重にも張られた障壁を紙のごとく破っていく。
最後の一枚が破られようとしたその瞬間
この場の空気には不釣り合いな欠伸をしながら、ジャージ姿の少年がテレポートの光をまとって現れた。
「光魔法!えーっとその…あーっと、名前はまだないからとりあえずバリア!」
その一声でバロンのものよりも小さな障壁が現れ、ブレスをしっかりと受け止めた。
「校長!こいつ倒したら学校免除で!」
そう言って、引きこもりは黒龍との決戦に臨む。
唖然とする兵士たちの中でバロンはどこか可笑しくて クスッ と笑ってしまっていた。
「君ならやれそうな気がするよ。学校の話は置いといて、隼!後は頼んだよ。」
その言葉に振り向かず、右手を挙げて応える。
「俺の引きこもりライフを邪魔したお前は、ぜってぇ倒す!」
皆さんどうもお久しぶりです。長らく更新せずすみませんでした。
モチベ上がらんかったです。
今回は残念なキャラになっていた校長にスポットが当たり、校長が主役になった感じの話でしたがどうでしょうか?
次回からはまた隼が主役に戻ります。
黒龍との闘い、頑張って文字数増やして描写頑張るのでよかったら読んでください!
ではでは
立ち込める黒煙の中である一人の兵士が叫びをあげる。
一人、また一人と倒れていく中で兵士たちの戦意はもう残ってはいなかった。
ジギル戦略都市
世界でも有数の軍事力を誇る軍事国家の一つ
中でもジギルが誇る重装騎兵隊は百戦錬磨の最強部隊と名高い
都市は工芸品が有名であり近隣の国では高値で取引される物も多い
しかしそんな強大な軍事力を誇るジギルの部隊はもう見る影もなく、圧倒的な力と破壊の波に呑まれていた
空を覆い、昼なのにもかかわらず日を遮るように空に閉ざされた蓋のごとく、黒龍はいた。
ブラックドラゴンを引き連れジギルに厄災を振りまくそれはまさしく黒と表現するべきなのだろう。
そんな黒の群れの一角が大きな音と爆炎に襲われた
「フレイムインパクト!」
収束する炎を内側からの力で爆発させる上級魔法の一つ。
それを扱えるのはシルフィードにもそうそういないだろう。
シルフィード魔術王国 魔術学園校長にして王国魔術師団三代目団長 バロン・ラグルス
炎の魔法をもっとも得意とし、5属性もの魔法への適性を持つ正真正銘の実力者である。
「防衛隊長殿より話は承った!シルフィードからも援軍がくる!それまで我々だけで人々を守るのだ!」
バロンは魔法を放ちつつも兵士たちに訴えかける。
世界でも有数の実力者の援軍ともなればどうにかなるのではと、あきらめかけていた兵士達の瞳に光が戻る
おぉー!!
雄たけびとともに隊列を組みなおし始めた。向かってくるドラゴンのしっぽを受け止め攻撃役の兵士がとどめを刺していくといった連携は普段からよく訓練されているのだなとわかる。
士気を取り戻してからは一匹ずつ着実にブラックドラゴンの数は減ってきていた。
そんななかバロンは疑問を抱いていた。
(黒龍はなぜ動かない、我々など動くに値しないということなのか?それとも……
そのときそんなバロンの悪い予感が的中した。黒龍が大きく口を開いたのである。
その開かれた口には絶大な闇属性の力が宿っていた。
「まさか!奴はブラックドラゴンがやられるのを待っていたのか!闇の力を持つブラックドラゴンが死ねば、その体に蓄えられた魔力は放出される、その魔力を使うことで、本来口を開けて隙を晒しながらためなければならないブレスを一瞬で溜めたということか!」
バロンは急いで兵士たちの前に立ちはだかり、自分が持てる最大の魔力を使い障壁を張った。
バロンレベルにもなればその強度は軍事兵器であろうが上級魔法の連撃ですら防ぐことができる。
だが黒龍のブレスはその比ではないことは集まっている力を見ればわかる。
バロンは自分の命と引き換えにしてでもこの一撃を止めるために全力を出したのだ。
泣きわめくもの、逃げるもの,あきらめているもの、そんな中一人で立ち向かうバロンはまさしく英雄だろう。
そしてとうとう絶望は放たれた。
バロンは学園のことやマリアのこと、これまでの日々を思い出していた
(これが走馬灯ってやつかぁ。隼くんの成長楽しみだったんだけどな。)
ブレスが障壁に突撃する。
何重にも張られた障壁を紙のごとく破っていく。
最後の一枚が破られようとしたその瞬間
この場の空気には不釣り合いな欠伸をしながら、ジャージ姿の少年がテレポートの光をまとって現れた。
「光魔法!えーっとその…あーっと、名前はまだないからとりあえずバリア!」
その一声でバロンのものよりも小さな障壁が現れ、ブレスをしっかりと受け止めた。
「校長!こいつ倒したら学校免除で!」
そう言って、引きこもりは黒龍との決戦に臨む。
唖然とする兵士たちの中でバロンはどこか可笑しくて クスッ と笑ってしまっていた。
「君ならやれそうな気がするよ。学校の話は置いといて、隼!後は頼んだよ。」
その言葉に振り向かず、右手を挙げて応える。
「俺の引きこもりライフを邪魔したお前は、ぜってぇ倒す!」
皆さんどうもお久しぶりです。長らく更新せずすみませんでした。
モチベ上がらんかったです。
今回は残念なキャラになっていた校長にスポットが当たり、校長が主役になった感じの話でしたがどうでしょうか?
次回からはまた隼が主役に戻ります。
黒龍との闘い、頑張って文字数増やして描写頑張るのでよかったら読んでください!
ではでは
0
あなたにおすすめの小説
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で
重田いの
ファンタジー
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で、人々の間に静かな困惑が広がる。
魔術師は事態を把握するため使用人に聞き取りを始める。
案外、普段踏まれている側の人々の方が真実を理解しているものである。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる