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第一章
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あれ?もっと喜ぶと思ったんだけど……?
鉄堅は、葉月の言葉に思い詰めた顔で固まって、何も発しない。
「あの、鉄堅聞いてる?」
「え、あ、うん」
ハッとしたように、鉄堅は、葉月の言葉に反応した。しかしそれは葉月が思っていた反応とは違った。
眉根を寄せて、苦しそうな顔をしたのだ。
(え? あれ? 俺は好きっていったよな? 間違えて嫌いって言ったっけ?)
葉月は、もしかして緊張のあまり、口から間違えた言葉を発したのかと思った。どうも、真意が伝わったとは思えなくて、仕方なく葉月は、もう一度呟いた。
「お前のことが、好きなんだけど」
「葉月ちゃん……葉月ちゃんが優しいのは知ってるけど、ちょっと、そういう冗談は……やめて欲しい」
やっと鉄堅から搾り出た言葉に、葉月は驚いた。
「は? 冗談?」
「冗談……じゃ、なかったら、なんだろ、どういう意図で? ごめん、ちょっと、解らなくて」
「いや、意図とかない、ただお前を好きだと思って」
「僕を? 葉月ちゃんが?」
「そーだよ」
「でも……僕はアルファだし、友達なんでしょ? 僕の好きとは違うよね」
(疑り深いな!! 人のこと言えないけど)
「いっしょなんじゃねーーの? お前と付き合いたいってんだから、友達じゃないって思ったから」
「……?」
こんなに何回も告白する羽目になると思っていなかった葉月は、もう羞恥なのか恋なのか解らない心の内で、ぶっきらぼうに、愛の告白とは程遠い言い方をしてしまった。
(もっと喜ぶと思っていたのに、信じないってなんだよ)
一世一代の告白を、冗談呼ばわりされて、葉月は、ぷぃっと、拗ねた様に横を向いてしまった。
鉄堅は、帰ろうと思って持った鞄を握り絞めたまま、怒った葉月にうろたえた。そしてとりあえず、それを床に置いて、少しだけ葉月に近づいた。
また一歩、一歩、一歩、慎重に野生の猫を捕らえるかの如く、ゆっくりと進んで、葉月の前にたどり着いた。
拗ねて横を向いてしまった、葉月に、鉄堅は至極緊張して、そして言葉をかけた。
「あの、葉月ちゃん」
「なんだよ」
「僕に気を使って言ってくれてる……のかな、あの、それでも凄く嬉しいよ、ほんとに心の底から嬉しい、ありがとう、嫌われてないだけで、ほんとに嬉しい」
鉄堅は興奮したように、自分の胸元をくしゃりと掴んだ。その手は、震え、有り得ない幸福を得たことが、信じられなくてでも嬉しくて、高まりを堪えきれてないように、でも必死にそれを押さえて、押さえて、期待と不安が混ざって、今、葉月が口にしたことがすぐに嘘にならないことを願った。
「気なんか使ってない、俺……お前がずっと好きでいてくれた事に感謝はしてるけど、でもそんなんで、お前を欲しいと思わない。お前の優しさに救われたし、俺もお前に優しくしたいし、そばにいて欲しいって、そばに居たいって思ったんだ、たぶん一生。他のヤツにそんなこと思ったことない、通り過ぎてくだけって、今一緒にいるだけって思う冷たい気持ちが常にあったから……でも、鉄堅とはそういうんじゃなくて、ずっとそばに居たいって思ったから、それって、好きだからだろ? 恋だからだろ? 好きって事にならない? 俺……お前とならいつか結婚してもいいよ」
葉月は、ちろっと、鉄堅を見た。自分の気持ちをきちんと伝えたと思うけど、果たして正確に伝わっただろうか?
鉄堅は、きゅっと、唇を噛み締め、葉月の言葉を真摯に聞いて、瞳を潤ませた。
「葉月ちゃん……嬉しい。嬉しくてどうして良いかわからない、どうしよう、凄く嬉しいよ」
潤んだ瞳で、鉄堅はやっと笑った。その幸せそうな笑顔をみて、葉月も、へへっと、照れた様に笑った。
葉月の気持ちは鉄堅へとちゃんと伝わったようだ。お互いの混迷を極めた想いは今、重なって、ようやく一つになった。
ホッと、葉月は安堵のため息をもらし、そして元来の朗らかな声で、鉄堅に言った。
「俺達、これからずっと一緒にいような」
「うん、はい! 嬉しい、どうしよう、葉月ちゃん、嬉しすぎて変になりそう、変になっても嫌わないで」
「ばか、お前はもともと変だから大丈夫だ」
「そっか、ふふ、確かにそうだね」
胎児の頃から執着してるやつなんか、聞いたことない。それが運命だからだとしても、今ここにある気持ちが本物だと解るから、葉月は、鉄堅の手をとった。
「ずっと一緒にいてくれ」
鉄堅は、感動に打ち震えながら、大きく何度も頷いた。
「いる、居させて、居たい、もう……絶対離れない、離れたくない、離れられない、葉月ちゃん」
「うん、俺も」
少しだけ顔を赤らめて、頷く葉月のなんと可愛い事かと、鉄堅は頭を壁にうちつけたくなった。こんな可愛い人のそばに、これからずっと居られるなんて。幸せが過ぎる。本当にどうにかなってしまいそうだが、この幸せが継続するように、継続できるならば、何だってしようと固く自分の心に誓った。
鉄堅は、葉月の言葉に思い詰めた顔で固まって、何も発しない。
「あの、鉄堅聞いてる?」
「え、あ、うん」
ハッとしたように、鉄堅は、葉月の言葉に反応した。しかしそれは葉月が思っていた反応とは違った。
眉根を寄せて、苦しそうな顔をしたのだ。
(え? あれ? 俺は好きっていったよな? 間違えて嫌いって言ったっけ?)
葉月は、もしかして緊張のあまり、口から間違えた言葉を発したのかと思った。どうも、真意が伝わったとは思えなくて、仕方なく葉月は、もう一度呟いた。
「お前のことが、好きなんだけど」
「葉月ちゃん……葉月ちゃんが優しいのは知ってるけど、ちょっと、そういう冗談は……やめて欲しい」
やっと鉄堅から搾り出た言葉に、葉月は驚いた。
「は? 冗談?」
「冗談……じゃ、なかったら、なんだろ、どういう意図で? ごめん、ちょっと、解らなくて」
「いや、意図とかない、ただお前を好きだと思って」
「僕を? 葉月ちゃんが?」
「そーだよ」
「でも……僕はアルファだし、友達なんでしょ? 僕の好きとは違うよね」
(疑り深いな!! 人のこと言えないけど)
「いっしょなんじゃねーーの? お前と付き合いたいってんだから、友達じゃないって思ったから」
「……?」
こんなに何回も告白する羽目になると思っていなかった葉月は、もう羞恥なのか恋なのか解らない心の内で、ぶっきらぼうに、愛の告白とは程遠い言い方をしてしまった。
(もっと喜ぶと思っていたのに、信じないってなんだよ)
一世一代の告白を、冗談呼ばわりされて、葉月は、ぷぃっと、拗ねた様に横を向いてしまった。
鉄堅は、帰ろうと思って持った鞄を握り絞めたまま、怒った葉月にうろたえた。そしてとりあえず、それを床に置いて、少しだけ葉月に近づいた。
また一歩、一歩、一歩、慎重に野生の猫を捕らえるかの如く、ゆっくりと進んで、葉月の前にたどり着いた。
拗ねて横を向いてしまった、葉月に、鉄堅は至極緊張して、そして言葉をかけた。
「あの、葉月ちゃん」
「なんだよ」
「僕に気を使って言ってくれてる……のかな、あの、それでも凄く嬉しいよ、ほんとに心の底から嬉しい、ありがとう、嫌われてないだけで、ほんとに嬉しい」
鉄堅は興奮したように、自分の胸元をくしゃりと掴んだ。その手は、震え、有り得ない幸福を得たことが、信じられなくてでも嬉しくて、高まりを堪えきれてないように、でも必死にそれを押さえて、押さえて、期待と不安が混ざって、今、葉月が口にしたことがすぐに嘘にならないことを願った。
「気なんか使ってない、俺……お前がずっと好きでいてくれた事に感謝はしてるけど、でもそんなんで、お前を欲しいと思わない。お前の優しさに救われたし、俺もお前に優しくしたいし、そばにいて欲しいって、そばに居たいって思ったんだ、たぶん一生。他のヤツにそんなこと思ったことない、通り過ぎてくだけって、今一緒にいるだけって思う冷たい気持ちが常にあったから……でも、鉄堅とはそういうんじゃなくて、ずっとそばに居たいって思ったから、それって、好きだからだろ? 恋だからだろ? 好きって事にならない? 俺……お前とならいつか結婚してもいいよ」
葉月は、ちろっと、鉄堅を見た。自分の気持ちをきちんと伝えたと思うけど、果たして正確に伝わっただろうか?
鉄堅は、きゅっと、唇を噛み締め、葉月の言葉を真摯に聞いて、瞳を潤ませた。
「葉月ちゃん……嬉しい。嬉しくてどうして良いかわからない、どうしよう、凄く嬉しいよ」
潤んだ瞳で、鉄堅はやっと笑った。その幸せそうな笑顔をみて、葉月も、へへっと、照れた様に笑った。
葉月の気持ちは鉄堅へとちゃんと伝わったようだ。お互いの混迷を極めた想いは今、重なって、ようやく一つになった。
ホッと、葉月は安堵のため息をもらし、そして元来の朗らかな声で、鉄堅に言った。
「俺達、これからずっと一緒にいような」
「うん、はい! 嬉しい、どうしよう、葉月ちゃん、嬉しすぎて変になりそう、変になっても嫌わないで」
「ばか、お前はもともと変だから大丈夫だ」
「そっか、ふふ、確かにそうだね」
胎児の頃から執着してるやつなんか、聞いたことない。それが運命だからだとしても、今ここにある気持ちが本物だと解るから、葉月は、鉄堅の手をとった。
「ずっと一緒にいてくれ」
鉄堅は、感動に打ち震えながら、大きく何度も頷いた。
「いる、居させて、居たい、もう……絶対離れない、離れたくない、離れられない、葉月ちゃん」
「うん、俺も」
少しだけ顔を赤らめて、頷く葉月のなんと可愛い事かと、鉄堅は頭を壁にうちつけたくなった。こんな可愛い人のそばに、これからずっと居られるなんて。幸せが過ぎる。本当にどうにかなってしまいそうだが、この幸せが継続するように、継続できるならば、何だってしようと固く自分の心に誓った。
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