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リュカの宣言通り、ドラクロン王はすっきりと闇に葬られ、新生ドラクロン王国が立ち上がった。そこからはや2週間がたった。
その、新王国を祝う式典に、クライス王国からは、皇太子ネルフィル、護衛騎士としてリュカ、その参謀医官リズが、招かれることとなった。
「リュカさん、本当に僕なんかが付いていって良いんでしょうか?もっと、活躍した人がいっぱいいるのに」
「だよな、よし、リズは、留守番してよう」
うんうんと、腕を組ながら頷いたのは、リズの最愛の番リュカ·サリザーラである。齢18にしてサリザーラ軍最強将軍として広く知れ渡る猛将であるが、1つ歳上の番にはめっぽう弱い。純粋なリズが本心から嫌がる事は決してしないが、からかったり、不意をつくのは大好きで、いつもリズは、リュカの横にいると熟れたトマトみたいに真っ赤になることが多い。
「まだ不安定な国だしな、リズに何かあったら困るし、おとなしくお留守番が一番だな、王太子にも会わせなくて済むし」
「誰に会わせないだって?」
リュカの部屋に、バンッと入ってきたのは、金髪碧眼、真っ白な正装をした貴人だった。
「ひゃっ」
リズが驚いて、リュカにしがみつく。貴人はツカツカとリュカの前に歩いてきて、リズをじっと見つめた。
「おや、この方が、マリアンヌの末の弟かい?おやまぁ、なんて可愛らしいんだ、マリアンヌに……全然似てないな」
貴人の言葉に、ガーンと、ショックを受けたリズを、背後に隠しながら、リュカははぁっと、ため息をはいた。
「なんでもう来たんですか」
「なんでって、行くって連絡しただろ、ドラクロンへ行くにはここを通るんだから、君ね、私の筆頭護衛騎士に選ばれてるのに向かえに来ないで、番といちゃこらしてるどころか、その番を連れてかないってどういう事だよ、向こうから指名されてんのよリズ君の名を」
「それは、あいつが俺にささやかな嫌がらせをして来てるだけです、恩を仇で返しやがって」
「ふーん、何か複雑な理由でもあるのかね、リズ君、怖がってないで、顔をよく見せておくれ、ふふ、大きな瞳で、美人さんだね、マリアンヌとはまた違った魅力があるな」
「ええっと……もしかして、皇太子様ですか?」
おどおどと、リュカの後ろから顔を出して、眉根を下げて質問する顔はなんとも嗜虐心をくすぐられる。
「あぁ、そう、皇太子のネルフィルだよ」
「あ……失礼をいたしました、僕は、リズ·カリルです、この人の、あ、ちが、リュカ·サリザーラの番(ツガイ)です」
リズは、きちんと皇太子にむきあって、礼をした。だが、リュカは腕を組んでムスーッとしている。
「リュカさ、ん?」
「医官なら、マリアンヌ譲を連れていけばいいだろ?」
「それがな、第一王女が熱を出して寝込んでて、マリアンヌを貸してもらえなかったんだ」
「なら、カリル家の長男次男がいるだろ」
「それがな、皆、第一王女の処へいってしまって貸してもらえなかったんだ」
「……」
リズは、やや混乱気味に、どういうこと?とリュカを見上げるとリュカは、憐れみをこめた目をした。
「あんたの兄弟姉妹みんな、第一王女が大好きだから、ネルフィル皇太子のことなんて相手にしなかったんだよ」
「え、そ、そんな気まずい事を、本人の前で」
恐る恐る、ネルフィル皇太子の顔をみると、にこやかではあるが、目が笑ってない、こわい。
「ほんと、カリル兄弟姉妹はどうしてあんなに妹が好きなんだろね、確かに我が妹は美しく聡明ではあるが、僕を無下にするなんてね、リズ君は違うよね?」
「は……ぃ」
「うん、いい子だ、リュカなんかやめて、僕の妾になっても良いんだよ、妃はマリアンヌだから、姉弟ともになんて素敵だよね、って、おっと、冗談言ってると、君のツガイに殺されそうだ、はーー筆頭護衛が、護衛対象をそんな目でみるなよ」
リュカが、ぎろりと睨んでいる。軽口が過ぎたと思ったのか、こほんと、取りなすような咳をして、ネルフィルは、ピラッとリュカに紙を渡した。紙は、上等な皮紙で、王家のマークが入った正式な招待状だった。そこに、リュカ、リズの名前が書いてある、差出人は、新生ドラクロン王国国王ゼクス。
「ふん、俺を呼びつけるとは、生意気になりやがって、良い度胸だ」
「呼びつけてる、訳じゃ、お忙しいところ申し訳ないですが感謝の意をもってお招きしたいって書いて有りますし」
ゼクスを気遣って、リズは、ほらほら、ここと、皮紙を指差す。本来、王が他国の騎士にこんなへりくだった文は書かない。ゼクスの精一杯の誠意だろう。
「ちゃんと、ご挨拶に行けたら、君たちの結婚も許可してあげるから」
ネルフィルが、そういうと、今度はまた違う紙を手渡した。今度は、リズ·カリルと、リュカ·サリザーラの結婚許可紙だった。
「当たり前だ、許可しなかったら、こんな国滅ぼしてやる」
「本気そうで怖いよ、ま、そういう訳だから、リズ君も一緒に行こうね」
「はい、ゼクスさんにお祝いも言いたいですし、僕なんかがお招きいただいて恐縮です」
「おっと、なんて慎ましいんだ、慎ましいカリルなんて居るんだな、カリル一族皆、医官のくせに高圧的で、将軍連中より怖いんだよ、言うこと聞かないと1週間苦い薬を飲ませてくるし」
今頃、第一王女も薬漬けになってるだろねと、外聞が悪い言い方をする。
「王女様はそんなにお悪いんですか?」
「もともと身体が強く無いんだ、だが、君の姉のマリアンヌが、あらゆる手を使っているから、きっと良くなる」
ネルフィルは、第一王女と仲が悪いのかと思ったが、もしかしたら、王女を気遣って、優秀な医師である兄と姉を王女の元へ置いてきたのかもしれない。
リュカ曰く、食えない皇太子と表される、ネルフィル皇太子とリュカは年が近く、リュカの父である元サリザーラ将軍は、皇太子の武芸の教師だった事もあり、度々、リュカも王都に呼ばれ、ネルフィルの相手をさせられていたという訳だ。その都度、こっそりリズの様子も見に行っていたことは内緒である。
その、新王国を祝う式典に、クライス王国からは、皇太子ネルフィル、護衛騎士としてリュカ、その参謀医官リズが、招かれることとなった。
「リュカさん、本当に僕なんかが付いていって良いんでしょうか?もっと、活躍した人がいっぱいいるのに」
「だよな、よし、リズは、留守番してよう」
うんうんと、腕を組ながら頷いたのは、リズの最愛の番リュカ·サリザーラである。齢18にしてサリザーラ軍最強将軍として広く知れ渡る猛将であるが、1つ歳上の番にはめっぽう弱い。純粋なリズが本心から嫌がる事は決してしないが、からかったり、不意をつくのは大好きで、いつもリズは、リュカの横にいると熟れたトマトみたいに真っ赤になることが多い。
「まだ不安定な国だしな、リズに何かあったら困るし、おとなしくお留守番が一番だな、王太子にも会わせなくて済むし」
「誰に会わせないだって?」
リュカの部屋に、バンッと入ってきたのは、金髪碧眼、真っ白な正装をした貴人だった。
「ひゃっ」
リズが驚いて、リュカにしがみつく。貴人はツカツカとリュカの前に歩いてきて、リズをじっと見つめた。
「おや、この方が、マリアンヌの末の弟かい?おやまぁ、なんて可愛らしいんだ、マリアンヌに……全然似てないな」
貴人の言葉に、ガーンと、ショックを受けたリズを、背後に隠しながら、リュカははぁっと、ため息をはいた。
「なんでもう来たんですか」
「なんでって、行くって連絡しただろ、ドラクロンへ行くにはここを通るんだから、君ね、私の筆頭護衛騎士に選ばれてるのに向かえに来ないで、番といちゃこらしてるどころか、その番を連れてかないってどういう事だよ、向こうから指名されてんのよリズ君の名を」
「それは、あいつが俺にささやかな嫌がらせをして来てるだけです、恩を仇で返しやがって」
「ふーん、何か複雑な理由でもあるのかね、リズ君、怖がってないで、顔をよく見せておくれ、ふふ、大きな瞳で、美人さんだね、マリアンヌとはまた違った魅力があるな」
「ええっと……もしかして、皇太子様ですか?」
おどおどと、リュカの後ろから顔を出して、眉根を下げて質問する顔はなんとも嗜虐心をくすぐられる。
「あぁ、そう、皇太子のネルフィルだよ」
「あ……失礼をいたしました、僕は、リズ·カリルです、この人の、あ、ちが、リュカ·サリザーラの番(ツガイ)です」
リズは、きちんと皇太子にむきあって、礼をした。だが、リュカは腕を組んでムスーッとしている。
「リュカさ、ん?」
「医官なら、マリアンヌ譲を連れていけばいいだろ?」
「それがな、第一王女が熱を出して寝込んでて、マリアンヌを貸してもらえなかったんだ」
「なら、カリル家の長男次男がいるだろ」
「それがな、皆、第一王女の処へいってしまって貸してもらえなかったんだ」
「……」
リズは、やや混乱気味に、どういうこと?とリュカを見上げるとリュカは、憐れみをこめた目をした。
「あんたの兄弟姉妹みんな、第一王女が大好きだから、ネルフィル皇太子のことなんて相手にしなかったんだよ」
「え、そ、そんな気まずい事を、本人の前で」
恐る恐る、ネルフィル皇太子の顔をみると、にこやかではあるが、目が笑ってない、こわい。
「ほんと、カリル兄弟姉妹はどうしてあんなに妹が好きなんだろね、確かに我が妹は美しく聡明ではあるが、僕を無下にするなんてね、リズ君は違うよね?」
「は……ぃ」
「うん、いい子だ、リュカなんかやめて、僕の妾になっても良いんだよ、妃はマリアンヌだから、姉弟ともになんて素敵だよね、って、おっと、冗談言ってると、君のツガイに殺されそうだ、はーー筆頭護衛が、護衛対象をそんな目でみるなよ」
リュカが、ぎろりと睨んでいる。軽口が過ぎたと思ったのか、こほんと、取りなすような咳をして、ネルフィルは、ピラッとリュカに紙を渡した。紙は、上等な皮紙で、王家のマークが入った正式な招待状だった。そこに、リュカ、リズの名前が書いてある、差出人は、新生ドラクロン王国国王ゼクス。
「ふん、俺を呼びつけるとは、生意気になりやがって、良い度胸だ」
「呼びつけてる、訳じゃ、お忙しいところ申し訳ないですが感謝の意をもってお招きしたいって書いて有りますし」
ゼクスを気遣って、リズは、ほらほら、ここと、皮紙を指差す。本来、王が他国の騎士にこんなへりくだった文は書かない。ゼクスの精一杯の誠意だろう。
「ちゃんと、ご挨拶に行けたら、君たちの結婚も許可してあげるから」
ネルフィルが、そういうと、今度はまた違う紙を手渡した。今度は、リズ·カリルと、リュカ·サリザーラの結婚許可紙だった。
「当たり前だ、許可しなかったら、こんな国滅ぼしてやる」
「本気そうで怖いよ、ま、そういう訳だから、リズ君も一緒に行こうね」
「はい、ゼクスさんにお祝いも言いたいですし、僕なんかがお招きいただいて恐縮です」
「おっと、なんて慎ましいんだ、慎ましいカリルなんて居るんだな、カリル一族皆、医官のくせに高圧的で、将軍連中より怖いんだよ、言うこと聞かないと1週間苦い薬を飲ませてくるし」
今頃、第一王女も薬漬けになってるだろねと、外聞が悪い言い方をする。
「王女様はそんなにお悪いんですか?」
「もともと身体が強く無いんだ、だが、君の姉のマリアンヌが、あらゆる手を使っているから、きっと良くなる」
ネルフィルは、第一王女と仲が悪いのかと思ったが、もしかしたら、王女を気遣って、優秀な医師である兄と姉を王女の元へ置いてきたのかもしれない。
リュカ曰く、食えない皇太子と表される、ネルフィル皇太子とリュカは年が近く、リュカの父である元サリザーラ将軍は、皇太子の武芸の教師だった事もあり、度々、リュカも王都に呼ばれ、ネルフィルの相手をさせられていたという訳だ。その都度、こっそりリズの様子も見に行っていたことは内緒である。
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