その辺のハンドメイド作家が異世界では大賢者になる話。

風呂桶之水源餅

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ー本編ーその辺のハンドメイド作家が異世界では大賢者になる話。

第61話 怒りの焔雷龍皇

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ようやく戻ってきたか…。白い空間…。
正直、このクソみたいな悪夢はいつ終わるんだと思った…。
誰が考えたか知らないが最悪すぎるシナリオだ。
近年稀に見るクソ外道な悪役だったな…。

だがコレだけのことをされて1億6500万(以下略 回も繰り返すとか…。
幾ら何でも酷すぎる…。
こりゃあ確かに1秒たりとも記憶に残しておきたくないような規模だ…。

あんな簡単に人間を俺自身の手で次々と殺して…。
頭を風船のように割って…。

クソ…胸糞悪い…。
吐きたいけど吐けない…。
ていうかこの白い空間を流石にゲロで汚すのは結構罰当たりな気がするけど、ゔぁぉおっ…!

「まぁぁあってまってまってまってまって!吐かないでぇぇぇっ!!気持ち悪いのわかるけどおねがいのみこんでぇぇえっ!?」

どっからが現れた巫女ちゃんに吐き出しかけたゲロをごっくんさせられた。
コレはコレで気持ち悪い。

「酷いもんだったでしょう…?」
「あぁ…。一度軽くは見ていたが…、その原因を全て知った上で、自分自身が沢山の人を手にかける瞬間…。なかなかに酷いもんだった…。
まだ、手のひらに…盗賊ちゃんの心臓をねじ切った感触が残っている…。」
「でも、貴方はこの経験と記憶を本来無くしたり封印するべきではなかった。
この経験と記憶があったからこそ、未来の貴方に全てを変えるための執念を与えた。
そして、この運命を変えるためのきっかけを与えた。
貴方が時間にして約4万年繰り返した理由はいくつかある。
一つはその都度記憶を消してしまっていたから。
二つ目は自分一人で解決しようとしたから。
三つ目は貴方の周りの人達の力の成長が足りなかったから。
四つ目は私の事を…忘れていたから…。
なぜ貴方がコレほどまでに繰り返してようやく私の事を思い出し、出会えたのかはわからない。
きっと、この世界を救おうとした何か別の存在の介入があったのかもしれないし、無かったのかもしれない。
ひとまず、貴方はもう既にこの運命を打開できる力と鍵を全て手に入れた。
よく頑張ったね…。おかえりなさい…。」

そして俺は巫女ちゃんにぎゅっと抱きしめられる…。

「一つだけ、種明かしをしておくね。
貴方の周りと貴方自身の成長、その速度が異常に早かった理由。
こう言う時間物のSFの話が好きな貴方なら…もうわかったろう?」
「俺だけじゃなく…みんなもそれだけ知らずに繰り返し、魂に力を蓄えていた…から?」
「その通り。だから勇者は勇者として覚醒し、更には伊邪那美命の力をも受け入れ、君は魔王を仲間にし、君の側近達もS級の力を簡単に手に入れた。
だが、それでも足りなかったんだ。
本当の一番最初はこんなものじゃ無かった。
そもそもみんなこんなに強く無かった。
あなた自身も…。
一番最初は、あなた自身でも引き出せていなかった雷帝や炎帝の力を、奴は完全に引き出して世界を滅ぼした…。
だが、あなたがなんども繰り返すうちにあなた含めて、皆は無意識に急成長しとんでもない力を手に入れていった。そして運命も大きく変わっていった。
流石に4万年もの経験値があれば当然だとは思うけどね。
だが、まだ足りなかったんだ。」

もしかして…。俺がついさっき経験したのは初めての時じゃなくて…。

「そう、今のが1億6500万3852回目。
次が、1億6500万3853回目だよ。
騙すような形になってごめんなさい。
でも、貴方が次を成功させるためにはやはり最新の状態での失敗を知るべきだった。」
「だから君は…私たちもこの空間に招き入れたんだね?」

コツコツっとハイヒールが床を叩く音が聞こえる。

「魔女…さん…?それにみんなも…。」
「や。ほんの数時間ぶりだね。偉大なる龍族…。それも君の世界の神様の龍族とこうやって対面できるなんて私にとっては夢のようだよ。
いや、夢なのかな?」
「今は、そんな冗談を言ってる場合じゃない…。
なるほどな…。今まで結構いろんなタイミングででじゃゔ?とか言うの経験してきてたけど…。
当然か…4万年もここまでの人生を繰り返していたんだから。」
「だが、ようやくあの堕天使に仕返しが出来る。
その為に私たちは今!覚醒の時を迎えたのだ!」

巫女ちゃんが皆の顔を見てにっこりと微笑む。

「初めまして。皆さん。私はあなた方が大賢者と呼ぶこの人に幼少の頃から憑いていた龍神、その名を【高龗神(たかおかみのかみ)】と申します。
と言っても、私自身は見ての通り若い神様で、本体のタカオカミノカミの分霊なんだけどね♪」
「やっぱり…黒龍…高龗神だったんだ。
そして高龗神…またの名を闇龗神(クラオカミノカミ)…
その名前にあるように元々は地上の人たちからしたら邪神でもあり、生と死、破壊と再生を司る【雨】と言うものを司る神でもある。
【水】ではなく【雨】。
雨は海を生み出し、雨は大地を削り、海は命を生み出した。
故に天地創造と生命の創造も司る神だと言う拡大解釈もある…。
えーっと…、ポカンとしてる君達にわかりやすく言うならなんかものすごい神様って事だよ。
それで良いよね?龗(おかみ)ちゃん。」
「ちなみに私にはこの人がくれた別の呼び名もあるんだけどね。それは貴方達には教えられないからここでは言えないけども。
とにもかくにもその通り。私はこう見えてすごい神様なんだよ♪褒めて褒めて~♪」

妹ちゃんと盗賊ちゃんは口を開けてポカーンとしている。
が、魔王ズはさっきから冷や汗ダラダラでひざまづいている。

「おい…。大賢者おい…。お前…いやあなた様がこんな偉大なるお方をその身に宿し従えてるなど聞いてないぞ…?と言うか、本当にこのかたの事を思い出していればあんなクソみたいな顛末を1億6500万以下略も繰り返す事なかっただろう!」

とヒソヒソと言われた。

「それも理由があるんだと思う。これだけ繰り返さないといけなかった大きな理由は、間違いなく今回の切り札にある。」
「次元龍…か。」
「うん、あの力をこの人が初めて使った時、私も引き寄せられ無意識のうちに闇龗神としての意識が働いていた。
あの力は、本来私なしには完全には使えない。
だからこそ、私も一度あの力に触れる必要もあった。だからもう二回繰り返す必要性が出てきてしまった。
ねぇ、そもそもそのブレスウォッチを作ろうと思ったきっかけ…覚えてる?」
「たしか、とあるヒーローが変身前に劇中で使ってたブレスウォッチを見て、俺もそれを自分流にアレンジして作りたくなって、地に降りてきた龍のイメージでギベオンとドラゴンアゲートを仕込んだんだよな。」
「そう、その時計は龍のイメージがなければこの形としては作られなかった。
幾度も繰り返されたここまでの時間に至るまで、このブレスウォッチがこの形で産まれたのも今回が初めてなの。」
「まるで…、これだけ繰り返して漸く事が動き出したかのようだね…。
私たち含め全員には1.7億回も繰り返した実感はないけれど…。」

そう言うと巫女ちゃんが、盗賊ちゃんと妹ちゃんのブレスレット、魔女さんと戦士ちゃんのネックレス、そして勇者ちゃんの胸元をそれぞれ指差す。

「貴方達がもらったものにはその全てに、私たちの世界の神様の力が宿っている。
あの堕天使はその力がなければ倒せない。
これらのアイテムもこれだけ繰り返して初めて生み出された。」
「なんでこうも時間がかかったって言うのよ?
幾ら何でもこれだけ繰り返せばわかるってもんでしょう?」
「文句は誰に言えるもんでもないよ。ただ、そうだなぁ…。一言で言い表すなら…神様の気まぐれってやつかもだね。
貴方達に託された神様、きっとみんな思いっきり暴れたいんだよ。
あの堕天使相手にプッツン来てるって事。
これだけされて漸くね。だからこそ長い時間をかけて、準備して自分たちが暴れる為の力を君達に貸し与えても大丈夫なように、君達を鍛え上げた。」

それぞれに与えたアクセサリーが途端に輝き出す。

「魔女のネックレスに宿るはホルス。
太陽と月の神。
まさに、魔法においてはもっとも重要な要素だよね。

魔法使いさんのブレスレットに宿るのはラー。
ホルスさんと同じような神様だけど、こっちは太陽神だね。
魔法使いさんが極めようとしてる熱線魔法には最強すぎる相性だと思う。

次に戦士さんのファイアークォーツ。
火の神である軻遇突智(カグツチ)が宿っている。
火と言うものは陶器や武器などを生み出す力もあるから、戦士さんに託されたヴァリアブルソードと共に戦うのに相性が良いのかな?

盗賊さんのブレスレットに宿ってるのは倉稲魂神(ウカノミタマノカミ)
んーと…ケルベロスさんと同じような狐の女神様だね。
五穀豊穣を司どる神様だよ。
つまりは大地の力を主に操るの。
盗賊さんのまるで母のような優しさに呼応したのかな?とても優しい、人間思いの神様でもあるんだよ。」
「まて!私は!?私はなんだ!と言うか今気づいたけど私だけアクセサリーないぞ!シュシュはもらったけど!」
「貴方はその魂に既に書き込まれてる。伊邪那美命の力をね。」

うん…。ちょっと可哀想だし今度勇者ちゃんにも何か作ってあげよう…。

「さて、とにもかくにもこれで漸く戦う準備が本当に整った訳だね~♪
これだけの神様相手にまともな顔できる堕天使はいない。」
「よし、これでもかってくらいに叩きのめしてくれるわ!さて…どんなふうに叩きのめしてやろうか…!
と…そういえば貴方。普段はどこにいたの?賢者に憑いてるって言ってたけど…。」

そういうと高龗神はするっと俺の背後に回り込み両肩に手を乗せて、俺の背中にピトッと密着する。

「それはもうこんな感じに♪みんなとのやりとりもずーっと見てたんだよ?初々しくてみんな可愛かったなぁ~♪とくに盗賊さん!君最高!かわいい!私も応援するよ!」
「あ、あー…。うん、ありがと?」
「顕現できなかった理由とかはあるのかな?やっぱり、この世界において顕現するには器がい流って事なのかな…。」
「多分、そう言う事なのかなぁ…?
いわゆる、剣と魔法の世界のくせして霊的存在が肉体なしに顕現できないとかすごい嫌な設定だね!この世界!」

なんと言うメタ発言であろうか…。

「て訳だからさ、マオちゃん!私に体頂戴?その辺にいるんでしょ?神様の抜け殻になってる龍族。私それ欲しい!」
「おま…そんなおもちゃをねだるような子どもみたいな言い方…。
いや…まぁよかろう。流石に神に頼まれてはワシも逆らえん…。」

高龗神はわーいっと喜んでくるくる回ってる…。

「さてと、じゃあそろそろ行こうか。2回目。
みんなの記憶は私が持っていく。
セーブポイントをでたらみんなは今回あったことを全て覚えてる状態だよ。
まぁ、いわゆる強くてニューゲームって奴だね!」

そして俺はブレスウォッチのセーブポイントを起動させ時間を巻き戻す。

次に瞬きをして目を開くと、目の前には天上界へ通じる扉があった。

「みんな、準備は良い?と言うか一応聞くけど、この先何があったか覚えてる…?」
「クッッッッッソ腹立つ事があったのはよーーーく覚えてるわっ!人の親をなんだと思ってんのかしらあいつ!」

みんなもなかなかにブチ切れオーラを纏っている。
まぁ、目の当たりにしていれば恐怖しかないだろうが、一度終われば怒りしかないか。あの規模なら。

「んじゃ、リヴァイアさん。よろしく。」

全員が事前にスキルを発動させ、俺も火雷神モードを発動させた。
そして前回同様にしゅるんっとリヴァイアさんごと、俺たちは再び天上界へ足を踏み入れる。

天上界へ着いたらすぐに開いた次元の壁を閉じてもらった。

「さて…。そこの木の陰に隠れてるのわかってるぞ。前族長。いや…クソ堕天使!!」

そう言うと木の陰のゴブリンのようなおっさんがビクーッとしながらこっちへ出てくる。

「んなぁ~っ!?なんですぐ僕ちゃんがいるのわかったんじゃぁ~?と言うか堕天使?
何を言うとるんじゃ大賢者。」
「焦ってもうボロが出てるぞ。堕天使。
前族長はこの時点で、俺が大賢者なのも異世界人なのも知らないんだよ!!」

掌をむけ、前族長の姿になってる堕天使めがけて紫の雷を纏った青い炎の熱線を放つ。
だが、やつはそれを交わし以前と同じように族長の身体を蝉の抜け殻のように脱ぎ捨て、その姿を現した。

青い髪に赤い瞳、黒いコートを纏い、黒い翼を生やしたなんと言うかあれだ。
中二病を拗らせてしまったコスプレイヤーのような青年が現れた。

「ほう…。驚きましたよ大賢者さん!
なるほど…。にわかには信じ難い話ですが、天っ才魔導師の一人である私は直ぐに理解できましたよ。
貴方…、いや貴方達全員…、時を渡ってきましたね?
私がこの先何をして、どのように貴方達を苦しめるかを全て…!その目で見て!その手で触れて!その身体で…死をもって体験して来たのですね!
そしてまた、私の前に運命を変えるべく立ちはだかった!
クハハハハハ!素晴らしい!素晴らしいですよ!皆さん!」

ガシッと俺はそいつの口を掴む。

「やかましいぞ。ちっとは黙ってろクソ堕天使が。」

そして口の中めがけて何発も火炎弾を撃ち込んで、蹴り飛ばした。

「クフフフフ!なかなかにやってくれますね。
私がこの力を取り戻してなければ、この美しい顔がめちゃくちゃになるところでしたよ。」
「チッ…無傷かよ。だが…その方がいたぶりがいがあるってもんだ。」 
「ご主人様…怒ると口調が荒々しくなるんだな…。
でも…そんなところもやっぱカッコいいっキュンキュンするっ!」
「はははは!わかるぞ盗賊ちゃん!まさに子宮が疼くって奴だな!」
「アンタはいちいち生々しいんだよ…。」

二人がプチ漫才を繰り広げてる二人を飛び越え、巨大な不動明王を纏った戦士ちゃんが堕天使の両腕を切り落とした。

「これでおあいこよ。私もまだまだいたぶり足りないけどね。神様の力って…こう使えば良いのかしら?賢者の真似っ子だけどね!
紅蓮を纏え!軻遇突智!!」

そう言うと戦士ちゃんの着用してる鎧が変化し、炎を模した形に変わっていく。
そしてその背にはいつもの不動明王とも違う、巨大なヴァジュラを持った炎の魔神が顕現していた。

「さて…それじゃ俺も行くか。
行くよ!高龗神!!ドラゴン……」
「「インストォォォオルッ!!」」

火雷神モードの状態でドラゴンアゲートのブレスウォッチを発動させる。
全身にまとった鎧が龍の鱗の形に変質し、青みがかった黒色に変化していく。

「【黝之龍鎧(クロノリュウガイ)】を纏った焔と雷の龍皇…。その名は…。」
「グレート ダイケンジャー!だな!!私にはわかるぞ!!いや?ゴッドか?ゴッドダイケンジャーか!?」
「あの…ここ一番カッコよく決めようとしてたのに邪魔しないでもらえる…?
こほん…。
焔と雷の龍皇…。さしずめ、焔雷龍皇 ザラマンデルといったところかな。」

俺は、堕天使の正面に降り立ち向かい合う。

「行くぞ。クソ堕天使。魔力の貯蔵は十分か?」

そして今決戦が始まる。
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