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仲間
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荒神信乃(あれ?なんで怒ってるんだろう。一体自分が誰なのか分からないよ。僕は荒神信乃。それは分かるのに。)
信乃はダイアの感情が自分の体にまだ残っていることを知らなかった。そのためなぜ泣いているのか、なぜ怒っているのかが分からない。それは信乃がダイアを知らず、ダイアの記憶が消され、感情のみが残っていたからだ。つまり信乃の記憶のままなのでダイアの感情がコントロール出来ず、自分がなぜその感情を抱いているのか分からないのだ。
荒神信乃「とにかく、今は人のいる所へ行こう。じゃないといつ餓死してもおかしくないし、何より襲われる可能性が高くなる。」
信乃は遠くにある街目掛けて走った。神から貰った能力のおかげか、素早く着くことが出来た。
門番「おい貴様、街のものである証を見せろ。」
荒神信乃「証?持ってません。」
門番「持ってないだと?ならば去れ。この街は証がないと入れない仕組みになっている。」
信乃は困惑した。なぜなら突然この世界に降り立った為、その証の見た目などが分からない。そもそもダイア自身持っているかも分からない。信乃は必死に自分の服の中を探した。
荒神信乃「……ない。」
門番「ならば去れ。お前の後ろにも人がいる。早くそこをどけ。」
信乃は諦めてその場を去ろうとした途端…
「おいまて。こいつは私の妹だ。証は私が持っている。」
突然後ろから声がした。誰だと後ろを振り返るとそこには狼獣人がいた。その人が手にしていたのは赤い爪のキーホルダーみたいなものだった。
門番「……確かに確認した。兄がいるなら最初から言ってくれ。それでは中に入ることを許可する。」
荒神信乃「え!?あ、あの…」
「行くぞ。」
何かを言う隙もなくその狼獣人に連れていかれた。中に入ったら話してくれるかと思ったがそういう訳ではなく、奥の方にある細道に連れてかれた。そこでようやく手が離された。
荒神信乃「あ、あの。ありがとうございます。」
「礼など不要だ。それよりも……」
狼獣人は信乃の体を見つめながらこういった。
「お前はなぜ1人でここにいる。親とはぐれたのか?」
荒神信乃「あ、いえ。そういう訳じゃないです。ただ……」
「ただ……?」
信乃はどう言おうか迷ったが自分は今この世界ではダイアと言う存在だということ。思い出し、彼になりきりこういった。
荒神信乃「僕の父親は先日、獣人によって殺されました。母親は行方不明です。父は埋葬しましたが獣人が襲ってくる恐怖に耐えきれずその場を離れこの街に来ました。そして帰る場所がないので人目の多い街に行った方がいいと思いました。」
信乃はダイアの代わりに昨日あったことを話した。母親のことは分からないが無理に捏造しても怪しまれると思い、出来るだけ存在が分からないような言い方にした。
「そうだったのか…すまん。」
狼獣人はそう言って信乃の顔を見つめた。
荒神信乃(なんかこっちみてる、顔になんか着いてるかな。)
信乃は不思議に思い顔を吹いてみた。すると手に多少の水が着いた。その時点でもう想像は着いていた。
荒神信乃(また、泣いてる。)
信乃自体になく権利はない。だがこれは元々ダイアの体だった。泣くのは当然だ。
荒神信乃「ごめんなさい。なんか急に涙が出ちゃって。疲れてるんですよね。」
信乃はそう言い訳をした。そしたら狼獣人がニコって顔をしながら暗い雰囲気を明るくするかのようにこういった。
「おまえ、男だったのか。てっきり女かと思った。」
急に言われた言葉だった。確かに鏡を見た時はおとこの娘って感じだった。信乃は自分の悲しさを紛らわすため、話にな乗っかった。
荒神信乃「よく言われます。」
信乃もニコっと返すと、狼獣人は笑った。今度は少し真剣な顔になり狼獣人がこういった。
「お前、俺の家に来い。」
突然の言葉だった。あまりに突然過ぎて返す言葉がなくただ立ち尽くしていた。信乃は頭が混乱していてしっかりとした判断が出来ない。だが自分の甘えが出たのか、すぐその話に乗ってしまった。
荒神信乃「…行ったら迷惑にならないでしょうか。」
「いいやそんなことは無い、それに丁度仲間を増やそうとしていたところだ。」
荒神信乃「仲間?」
「そうだ、俺の他にも仲間がいる。だからこれからはそいつらと一緒に暮らそう。そっちの方が安全だし楽しいだろ?」
信乃には不安があった。だが獣人の笑顔がすぐにそれを打ち消した。そして涙を流しながら(。_。`)コクと頷いた。
「俺の名はアレフ・ディナーダ、アレフと呼んでくれ。」
信乃は初めて仲間に誘われた。そしてこの世界で初めて抱いた感情があった。それは……
嬉しさだった。
信乃はダイアの感情が自分の体にまだ残っていることを知らなかった。そのためなぜ泣いているのか、なぜ怒っているのかが分からない。それは信乃がダイアを知らず、ダイアの記憶が消され、感情のみが残っていたからだ。つまり信乃の記憶のままなのでダイアの感情がコントロール出来ず、自分がなぜその感情を抱いているのか分からないのだ。
荒神信乃「とにかく、今は人のいる所へ行こう。じゃないといつ餓死してもおかしくないし、何より襲われる可能性が高くなる。」
信乃は遠くにある街目掛けて走った。神から貰った能力のおかげか、素早く着くことが出来た。
門番「おい貴様、街のものである証を見せろ。」
荒神信乃「証?持ってません。」
門番「持ってないだと?ならば去れ。この街は証がないと入れない仕組みになっている。」
信乃は困惑した。なぜなら突然この世界に降り立った為、その証の見た目などが分からない。そもそもダイア自身持っているかも分からない。信乃は必死に自分の服の中を探した。
荒神信乃「……ない。」
門番「ならば去れ。お前の後ろにも人がいる。早くそこをどけ。」
信乃は諦めてその場を去ろうとした途端…
「おいまて。こいつは私の妹だ。証は私が持っている。」
突然後ろから声がした。誰だと後ろを振り返るとそこには狼獣人がいた。その人が手にしていたのは赤い爪のキーホルダーみたいなものだった。
門番「……確かに確認した。兄がいるなら最初から言ってくれ。それでは中に入ることを許可する。」
荒神信乃「え!?あ、あの…」
「行くぞ。」
何かを言う隙もなくその狼獣人に連れていかれた。中に入ったら話してくれるかと思ったがそういう訳ではなく、奥の方にある細道に連れてかれた。そこでようやく手が離された。
荒神信乃「あ、あの。ありがとうございます。」
「礼など不要だ。それよりも……」
狼獣人は信乃の体を見つめながらこういった。
「お前はなぜ1人でここにいる。親とはぐれたのか?」
荒神信乃「あ、いえ。そういう訳じゃないです。ただ……」
「ただ……?」
信乃はどう言おうか迷ったが自分は今この世界ではダイアと言う存在だということ。思い出し、彼になりきりこういった。
荒神信乃「僕の父親は先日、獣人によって殺されました。母親は行方不明です。父は埋葬しましたが獣人が襲ってくる恐怖に耐えきれずその場を離れこの街に来ました。そして帰る場所がないので人目の多い街に行った方がいいと思いました。」
信乃はダイアの代わりに昨日あったことを話した。母親のことは分からないが無理に捏造しても怪しまれると思い、出来るだけ存在が分からないような言い方にした。
「そうだったのか…すまん。」
狼獣人はそう言って信乃の顔を見つめた。
荒神信乃(なんかこっちみてる、顔になんか着いてるかな。)
信乃は不思議に思い顔を吹いてみた。すると手に多少の水が着いた。その時点でもう想像は着いていた。
荒神信乃(また、泣いてる。)
信乃自体になく権利はない。だがこれは元々ダイアの体だった。泣くのは当然だ。
荒神信乃「ごめんなさい。なんか急に涙が出ちゃって。疲れてるんですよね。」
信乃はそう言い訳をした。そしたら狼獣人がニコって顔をしながら暗い雰囲気を明るくするかのようにこういった。
「おまえ、男だったのか。てっきり女かと思った。」
急に言われた言葉だった。確かに鏡を見た時はおとこの娘って感じだった。信乃は自分の悲しさを紛らわすため、話にな乗っかった。
荒神信乃「よく言われます。」
信乃もニコっと返すと、狼獣人は笑った。今度は少し真剣な顔になり狼獣人がこういった。
「お前、俺の家に来い。」
突然の言葉だった。あまりに突然過ぎて返す言葉がなくただ立ち尽くしていた。信乃は頭が混乱していてしっかりとした判断が出来ない。だが自分の甘えが出たのか、すぐその話に乗ってしまった。
荒神信乃「…行ったら迷惑にならないでしょうか。」
「いいやそんなことは無い、それに丁度仲間を増やそうとしていたところだ。」
荒神信乃「仲間?」
「そうだ、俺の他にも仲間がいる。だからこれからはそいつらと一緒に暮らそう。そっちの方が安全だし楽しいだろ?」
信乃には不安があった。だが獣人の笑顔がすぐにそれを打ち消した。そして涙を流しながら(。_。`)コクと頷いた。
「俺の名はアレフ・ディナーダ、アレフと呼んでくれ。」
信乃は初めて仲間に誘われた。そしてこの世界で初めて抱いた感情があった。それは……
嬉しさだった。
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