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公爵家のお姫様
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ウラリー王国筆頭公爵家、エステル家。権力、地位、財力全てを持ち合わせており、広大な土地を治める。領内も優れた統治で年々豊かになり、領民からの信頼も厚い。また有り余る財力を使い国に尽くす姿勢から、領内外問わず貴族と平民両方から支持されている。教会にも多額の寄付をしていることから、その信仰の篤さを尊ぶ教会関係者も多い。もちろん王室も、忠義を尽くし国を豊かにするエステル家に信頼を置いて優遇していた。
これは、そんなエステル家のお姫様の物語である。
「お父様!」
父の姿を見て駆け寄っていくのは、十七歳になって間もない美しい少女。綺麗な銀色の髪に白い肌、赤い瞳。名前をアンリエット・フルール・エステル。エステル公爵家の一人娘である。
「おや、アン。こんな時間まで起きて待っていてくれたのかい?」
走った勢いのまま抱きついてくる娘を軽々と受け止めて、アンリエットの父であるジスラン・グレゴワール・エステルは微笑んだ。
「ええ、だってお父様にお礼を言いたかったんだもの!」
「お礼?」
ジスランはアンリエットの言葉に目をパチクリと瞬かさせる。
「あの日傘よ!お父様が特注で作ってくださったのでしょう?」
そこでジスランは、満面の笑みを浮かべた。
「ああ、そんなに気に入ってくれたんだね」
「もちろん!お父様からのプレゼントはなんだって嬉しいわ!でも、特にこれは特別!可愛いだけじゃなくて、私を守ってくれるもの!」
アンリエットは少し身体が弱い。興奮しすぎると意識を飛ばすし、すぐに熱を出すし、日焼けをするといつも肌が大変なことになる。そんなアンリエットは自然と外に出るのを避けていた。しかし、そんなアンリエットのために何年も研究され開発されたのがジスランからのプレゼント。
何年もかけてやっと完成したその日傘は、魔道具だ。日焼けを防ぐのはもちろん、体調管理もしてくれる。具体的にいうと、興奮して意識を飛ばす前にアンリエットに少し休むよう警告を出してくれる。また、ちょっとでもアンリエットの体調に異変があればやはり警告を出してくれる。
これを使って、アンリエットは外に出るのを躊躇わずに済むようになったのだ。
「お父様、ありがとう!本当に大好き!」
「私もアンを愛しているよ」
優しく頭を撫でるジスランに、アンリエットは目を細める。
「ただ、そのことで少しアンに相談があってね」
「相談ですか?」
「ああ。その日傘を作ってくれた魔導師がね、アンと会ってお願いがあるんだって。…会ってやってくれるかい?」
「もちろんです、お父様!その方にもお礼を言わないと!」
キラキラした表情でそう言うアンリエットに、ジスランは不安を感じつつも笑って誤魔化した。
これは、そんなエステル家のお姫様の物語である。
「お父様!」
父の姿を見て駆け寄っていくのは、十七歳になって間もない美しい少女。綺麗な銀色の髪に白い肌、赤い瞳。名前をアンリエット・フルール・エステル。エステル公爵家の一人娘である。
「おや、アン。こんな時間まで起きて待っていてくれたのかい?」
走った勢いのまま抱きついてくる娘を軽々と受け止めて、アンリエットの父であるジスラン・グレゴワール・エステルは微笑んだ。
「ええ、だってお父様にお礼を言いたかったんだもの!」
「お礼?」
ジスランはアンリエットの言葉に目をパチクリと瞬かさせる。
「あの日傘よ!お父様が特注で作ってくださったのでしょう?」
そこでジスランは、満面の笑みを浮かべた。
「ああ、そんなに気に入ってくれたんだね」
「もちろん!お父様からのプレゼントはなんだって嬉しいわ!でも、特にこれは特別!可愛いだけじゃなくて、私を守ってくれるもの!」
アンリエットは少し身体が弱い。興奮しすぎると意識を飛ばすし、すぐに熱を出すし、日焼けをするといつも肌が大変なことになる。そんなアンリエットは自然と外に出るのを避けていた。しかし、そんなアンリエットのために何年も研究され開発されたのがジスランからのプレゼント。
何年もかけてやっと完成したその日傘は、魔道具だ。日焼けを防ぐのはもちろん、体調管理もしてくれる。具体的にいうと、興奮して意識を飛ばす前にアンリエットに少し休むよう警告を出してくれる。また、ちょっとでもアンリエットの体調に異変があればやはり警告を出してくれる。
これを使って、アンリエットは外に出るのを躊躇わずに済むようになったのだ。
「お父様、ありがとう!本当に大好き!」
「私もアンを愛しているよ」
優しく頭を撫でるジスランに、アンリエットは目を細める。
「ただ、そのことで少しアンに相談があってね」
「相談ですか?」
「ああ。その日傘を作ってくれた魔導師がね、アンと会ってお願いがあるんだって。…会ってやってくれるかい?」
「もちろんです、お父様!その方にもお礼を言わないと!」
キラキラした表情でそう言うアンリエットに、ジスランは不安を感じつつも笑って誤魔化した。
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