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出会いと契約
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舞台は現代日本。ここでは、数少ない財閥の中でも特に力を有するのが、岩瀬財閥。
岩瀬財閥には現在、後継者として厳しい教育を受けて、見事正当な後継者と認められた岩瀬佑と、政略結婚の道具として厳しい教育を受けてきた岩瀬姫乃がいる。
岩瀬姫乃は、従順な娘であった。家に逆らわず、家に守られて生きてきた。そんな彼女にはたった一つだけ大切な夢があった。「恋愛結婚がしたい!」という、財閥のご令嬢にしては珍しい夢だった。
そんな姫乃は、現在二十三歳。大学も卒業した。就職先はとある大手のゲーム会社。忙しく働けるのが楽しい。そんな彼女に、当主である祖父から見合いの話が持ち込まれる。
姫乃は、ああ、結局夢は叶わないのか、と思ったが、逆らうことはしなかった。ただ、相手に興味を持つことが出来ず、相手の釣書をみることもしなかった。
そして見合いの日。
有名ホテルで見合いをする。現れた男は…長谷部君尋。長谷部財閥の御曹司。なるほど、顔は整っているし、能力も高いと聞く。性格もいい、らしい。モテるだろうなぁ。そして…なんとこの彼、自分の働くゲーム会社の若社長である。
「岩瀬姫乃です。よろしくお願い致します」
「長谷部君尋です。よろしくお願いしますね」
長谷部君尋とはその場では特に話すことはなかった。両家の当主の話し合いの席となっていたから。
「…では、あとは若い者達に任せよう」
「そうだな、岩瀬殿」
急にバトンを渡されて、私はびっくりする。その後本当に二人きりにされた。
「…」
「失礼。姫乃さん、と呼んでも?」
「は、はい。姫乃でいいです。あと、敬語もいらないです。同い年ですから。あと…長谷部様は知らないと思いますが、私長谷部様が社長を務める大手のゲーム会社、ルルセラの新人なんです」
「おや、すごい偶然。では姫乃。俺は君尋って呼んで?」
「はい、君尋…さん」
いきなり異性を呼び捨ては私にはハードルが高い。
「はは、姫乃はあまり男慣れしていないんだな」
「はい」
「それにしてもまさか岩瀬のご令嬢が我が社の新人とは。もう少し人事にも気を遣っていればもっと早くに知れただろうに。失敗した」
「あはは」
「ところで姫乃。もしかして、俺に何か言いたいことでもあるのか?」
「え?」
「いや、なんかそんな気がしたんだが。気のせいだったらすまん」
…言っちゃおうかな。どうせこの政略結婚は止められないし。
「私、実は…」
「ああ」
「れ、恋愛結婚がしたくて…!ずっと夢だったんです!」
「…相手はいるのか?」
「…いないです」
「じゃあ、俺でも良くないか?」
「え?」
「俺と恋愛結婚したらどうだ?どうせまだ婚約者段階で、結婚までは一年ある。その間姫乃は花嫁修行と我が社での仕事、俺は実家の財閥を継ぐ勉強。忙しいだろうが、時間は取れると思う。今日から俺のマンションで同棲する訳だしな」
「あ、はい…た、たしかに…。…なら、君尋さん!私と契約結婚してください!こちらの条件は私との恋愛です!もちろん浮気は無しで!」
「はは。おーけーおーけー。じゃあ、俺からの条件もあるけどいいか?」
「は、はい。なんでしょう?」
「今晩から早速、抱かせてくれ。出来れば毎日」
「…!?」
「どうせ結婚するんだ、避妊もするから。な?」
…くぅ。
「分かりました…」
「ん、じゃあ契約成立で。契約結婚というより、契約婚約だけど、まあよろしく」
「よろしくお願いにします」
こうして私は契約結婚ならぬ契約婚約をすることになりました。
岩瀬財閥には現在、後継者として厳しい教育を受けて、見事正当な後継者と認められた岩瀬佑と、政略結婚の道具として厳しい教育を受けてきた岩瀬姫乃がいる。
岩瀬姫乃は、従順な娘であった。家に逆らわず、家に守られて生きてきた。そんな彼女にはたった一つだけ大切な夢があった。「恋愛結婚がしたい!」という、財閥のご令嬢にしては珍しい夢だった。
そんな姫乃は、現在二十三歳。大学も卒業した。就職先はとある大手のゲーム会社。忙しく働けるのが楽しい。そんな彼女に、当主である祖父から見合いの話が持ち込まれる。
姫乃は、ああ、結局夢は叶わないのか、と思ったが、逆らうことはしなかった。ただ、相手に興味を持つことが出来ず、相手の釣書をみることもしなかった。
そして見合いの日。
有名ホテルで見合いをする。現れた男は…長谷部君尋。長谷部財閥の御曹司。なるほど、顔は整っているし、能力も高いと聞く。性格もいい、らしい。モテるだろうなぁ。そして…なんとこの彼、自分の働くゲーム会社の若社長である。
「岩瀬姫乃です。よろしくお願い致します」
「長谷部君尋です。よろしくお願いしますね」
長谷部君尋とはその場では特に話すことはなかった。両家の当主の話し合いの席となっていたから。
「…では、あとは若い者達に任せよう」
「そうだな、岩瀬殿」
急にバトンを渡されて、私はびっくりする。その後本当に二人きりにされた。
「…」
「失礼。姫乃さん、と呼んでも?」
「は、はい。姫乃でいいです。あと、敬語もいらないです。同い年ですから。あと…長谷部様は知らないと思いますが、私長谷部様が社長を務める大手のゲーム会社、ルルセラの新人なんです」
「おや、すごい偶然。では姫乃。俺は君尋って呼んで?」
「はい、君尋…さん」
いきなり異性を呼び捨ては私にはハードルが高い。
「はは、姫乃はあまり男慣れしていないんだな」
「はい」
「それにしてもまさか岩瀬のご令嬢が我が社の新人とは。もう少し人事にも気を遣っていればもっと早くに知れただろうに。失敗した」
「あはは」
「ところで姫乃。もしかして、俺に何か言いたいことでもあるのか?」
「え?」
「いや、なんかそんな気がしたんだが。気のせいだったらすまん」
…言っちゃおうかな。どうせこの政略結婚は止められないし。
「私、実は…」
「ああ」
「れ、恋愛結婚がしたくて…!ずっと夢だったんです!」
「…相手はいるのか?」
「…いないです」
「じゃあ、俺でも良くないか?」
「え?」
「俺と恋愛結婚したらどうだ?どうせまだ婚約者段階で、結婚までは一年ある。その間姫乃は花嫁修行と我が社での仕事、俺は実家の財閥を継ぐ勉強。忙しいだろうが、時間は取れると思う。今日から俺のマンションで同棲する訳だしな」
「あ、はい…た、たしかに…。…なら、君尋さん!私と契約結婚してください!こちらの条件は私との恋愛です!もちろん浮気は無しで!」
「はは。おーけーおーけー。じゃあ、俺からの条件もあるけどいいか?」
「は、はい。なんでしょう?」
「今晩から早速、抱かせてくれ。出来れば毎日」
「…!?」
「どうせ結婚するんだ、避妊もするから。な?」
…くぅ。
「分かりました…」
「ん、じゃあ契約成立で。契約結婚というより、契約婚約だけど、まあよろしく」
「よろしくお願いにします」
こうして私は契約結婚ならぬ契約婚約をすることになりました。
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