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デート

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今日は君尋さんとデートです!何を来て行こうかな、あれがいいかな、これがいいかな、それともあっち?うーん。…今日は真っ白なワンピースにしよう!

精一杯のおめかしをして私に用意されたお部屋を出る。君尋さんは割とラフな格好をしていたけれども、それでもかっこいいんだから素敵だと思う。その艶やかな黒髪も、黒真珠の切れ長な目も高い身長も、痩せて見えるのに脱ぐとすごい身体も全部が素敵。私は、こんな素敵な人と恋愛できるんだ。

一方で私は、精一杯着飾ってもこの程度で、髪もよくある濃いめの栗色で、瞳はやっぱり暗めの栗色。私が岩瀬の人間じゃなかったら、釣り合いが取れないよなぁ。

「おはよう、姫乃。朝食、作っておいたぜ」

「え!?す、すみません!」

「いやなに、料理は趣味なんだ。気にしないでくれ」

「ありがとうございます、君尋さん」

「さあ、冷めないうちに食べよう」

「はい!」

私達は朝食を一緒にとって、片付けをすると、戸締りを確認して出かける。

「君尋さんの朝食、本当に美味しかったです」

「はは、ありがとう。でも、君の昨日の晩メシには負けるさ」

「そんなことありません!とっても美味しかったです!」

「ん。そんなに両手放しで褒められると流石に照れるな」

「あ、すみません」

「いや、嬉しいから、いいんだ」

そうして私達は遊園地に着いた。

「何から乗ります?」

「遊園地といえばジェットコースターだな」

「ではそれに乗せてもらいましょう」

ジェットコースターに早速乗り込む。…高い!怖い!でも楽しい!…ああ、もう終わってしまった。

「君尋さん!」

「楽しい、だろ?」

「はい!大声で叫んでも誰にも怒られないとか最高です!」

「だよな!はは!」

「次はどうしましょう」

「お化け屋敷とかどうだ?」

「行ってみたいです!」

「よし、決まりだな!」

お化け屋敷に入る。君尋さんは手を繋いでくださった。なんかこう、恋愛してるって感じでとても嬉しいし楽しい。

「怖いか?」

「はい、とっても…ひっ!」

「はは、でも楽しいだろう?」

「ひゃっ…も、もちろんです…わっ!」

「君の反応は本当に面白いなぁ」

そして他にも、遊園地の沢山の遊具を楽しんで、お土産屋さんで友達達のためにお土産を買って、いよいよあと少しで帰らなければならない時間。私と君尋さんは最後に観覧車に乗ることにした。

「姫乃。俺との恋愛は楽しいか?」

「はい、とっても!今までなかった体験ばかりで、とても新鮮です!」

「そうか。ところで姫乃」

「はい」

「カップルが観覧車に乗ったシチュエーションといえば?」

「…!頂上でのキス!」

「ああ!早速失礼するぜ」

そっと、触れるだけのキスをする君尋さん。…ドキドキする。これが恋愛。あったかい。幸せ。

「じゃあ、帰るか!」

「はい、君尋さん」

そうしてまた長い夜が来るのでした。
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