上 下
32 / 60

魔法薬研究部に入部

しおりを挟む
今日からいよいよ本格的に学園生活開始です!フェリクス様と一緒に登校します。フェリクス様も私も、打算込みで仲良くなりたいらしい人達に囲まれて、あまり二人でお話は出来ませんでしたが、笑顔で対応します。勉強も、ミレイユ様の記憶のおかげで簡単です。お昼休みも、やはり人に囲まれて二人で楽しくというわけにはいきませんでしたが、打算込みでとはいえお友達が出来たのは良かったです。そして授業が終わると部活動紹介。私はもちろん魔法薬研究部に入ることを即決。フェリクス様は来年から生徒会に入ることが決まっているので、帰宅部一択のようです。

「失礼します…!」

魔法薬研究部の部室のドアをノックしドアを開けます。

「やあ、いらっしゃい。入部希望の子かな?」

人当たりの良さそうな先輩が対応してくれます。

「は、はい!」

「…あれ。もしかしなくても、ミレイユ様ですよね?失礼しました」

「あ、いえ!私は下級生なので、どうぞそのままで!あと、ミレイでいいです!」

「いいの?ありがとう。でも、ミレイが魔法薬に興味があるなんて意外だな。僕はマチアス・ルー・ジュスタン。伯爵家の次男だよ。これからよろしくね」

「はい、よろしくお願いします!」

「お、マチアス!早速入部希望者かい?幸先いいなぁ!…ん?ミレイユ嬢…?おいおい、こりゃあすごい大物がきたもんだ!」

「ちょっと、テオドール先輩。嬉しいのはわかるけど落ち着いて。ごめんね、ミレイ。この人はテオドール・シルヴァン・ロベール。最上級生で、公爵家の跡取りなんだ。これでもすごく頼れる先輩だから、警戒しないであげてね」

「は、はい!よろしくお願いします!ミレイって呼んでください!」

「おう!ミレイ、お互い切磋琢磨して最高の魔法薬を生み出そうぜ!」

「はい!」

「なんだ騒がしい…」

「お、オスカー!ちょっとこっち来い!入部してくれた子がいるぞ!」

「…珍しいな。どんな物好き…は?」

私を見て目が点になる先輩。

「ミレイユ嬢…?おい、ドッキリか何かか?」

「ははっ!そう思うよなぁ!ところがどっこい、事実だぜ!」

「マジか…」

「…えっと、オスカーはとりあえず自己紹介しようね」

先輩方、仲良いんだなぁ。微笑ましい。

「オスカー・ノエ・モーリス。公爵家の三男。よろしく頼む」

「はい、よろしくお願いします!ミレイって呼んでください!」

「ん。ミレイ、早速だが魔法薬のレシピ集でも読んでみるか?実際作ってもいい」

「いいんですか!?是非!」

「待て待て待て。お前たち、何顧問をスルーしようとしている。…コホン。ええ、俺が顧問のイレール・エルヴェ・グウェナエルだ。何かあればすぐに頼りなさい」

「よろしくお願いします、イレール先生!ミレイって呼んでくださいね」

「こちらこそよろしく、ミレイ君」

楽しい部活動に入れてよかったです!
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

ポイズンしか使えない俺が単身魔族の国に乗り込む話

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:319pt お気に入り:8

妖精のいたずら

恋愛 / 完結 24h.ポイント:2,137pt お気に入り:393

ラグナロク・ノア

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:248pt お気に入り:3

憂鬱喫茶

ホラー / 完結 24h.ポイント:255pt お気に入り:0

王道学園なのに会長だけなんか違くない?

BL / 連載中 24h.ポイント:35pt お気に入り:319

愛及屋烏

BL / 連載中 24h.ポイント:198pt お気に入り:5

飯がうまそうなミステリ

エッセイ・ノンフィクション / 完結 24h.ポイント:532pt お気に入り:0

ほろ甘さに恋する気持ちをのせて――

恋愛 / 完結 24h.ポイント:497pt お気に入り:17

処理中です...