目が覚めたら醜女の悪役令嬢だったので、とりあえず自己改造から始めますね

婚約者と二人きりの勉強会を開催

はい。休日です。今日はフェリクス様と二人きりでの勉強会です。といっても学園生活のための勉強ではなく、第一王子妃としてのお勉強ですが。寮を出ると、馬車を用意して寮の前で待っていてくれたフェリクス様から声を掛けられた。

「おはよう、ミレイ」

「おはようございます、フェリクス様。今日は一日よろしくお願いします」

「こちらこそよろしく。さあ、行こうか」

「はい」

「僕の手に掴まって」

フェリクス様が手を差し伸べてくれます。その手をとり、馬車に乗ります。

「これから皇宮に行くんですか？」

「そうだよ。なんだかんだでミレイにとっては初めてだよね？楽しみにしててよ」

「はい、とっても楽しみです！」

「もう、ミレイは本当に素直だなぁ…」

なんていいながら私の頬をむにょむにょと摘むフェリクス様。

そんなこんなで皇宮に着きました。

「よし、じゃあ僕がエスコートするよ。中庭でいいかい？」

「はい、楽しみです！」

「じゃあ行こうか」

フェリクス様の案内で中庭に向かいます。そこには見事な薔薇園が広がっていました！一応、ミレイユ様の記憶を継承しているので覚えはある景色ですが、実際に見るとやっぱりすごいなぁ…！

「凄く美しいですね！」

「だねぇ。庭師達には頭が上がらないよ。ミレイが気に入ってくれて嬉しいな」

「とても好きになりました！」

「それは良かったよ。まあ、ミレイの心の美しさには敵わないけどね？」

直球で来られて、自分の顔が真っ赤になっていくのがわかります。

「もう！フェリクス様！意地悪しないでください！」

「えー？褒めたのに意地悪に感じるのは、ミレイの方に問題があるんじゃないのー？」

「フェリクス様！怒りますよ！」

「あっははははは！やっぱりミレイは面白いね！最高に可愛いよ！」

そんな褒められ方しても嬉しくないです。

「…ごめんごめん。そんなに怒らないでよ。そんな君が好きなんだからさ。ね？」

「…特別に許して差し上げます」

「それは良かった。さあ、勉強会をしよう」

使用人にテーブルを用意してもらい、綺麗な薔薇園を眺めながら勉強会をします。

「さて、ミレイは数学が苦手だったよね？」

「はい…」

「じゃあまずは数学から始めようか」

そういうとフェリクス様は机にノートと教科書を広げます。

「どこがわからないとかわかってる？」

「えっと、特にこの辺が苦手で…」

「うん、ここはこの公式を使うんだよ」

フェリクス様の解説はすごく分かりやすくて、みるみるうちに問題を解いていけます。

「…フェリクス様、すごいです！とっても分かりやすいです！」

「そうかい？照れるな。まあ、だからこそ二人きりでお勉強会なんてのが許されているんだけどね」

「はい、本当に凄いです！尊敬します！」

「うんうん、そこまで直球で褒められるとちょっと照れるけど、ありがとう」

そうして勉強はどんどん進みます。

「さて、次は何を勉強しようか？」

「じゃあ是非理科の方を…」

「ふふ。任せて」

「ありがとうございます、フェリクス様」

「うん、理科が終わったら一旦休憩にしようか」

「はい、そうしましょう」

理科のお勉強も終わりました。

「…ふう。あー、お勉強したー！」

「はい。お疲れさま、ミレイ」

「フェリクス様、お勉強教えてくれて本当にありがとうございます！」

「どういたしまして。こちらも自分の理解度を再確認できたからお互い様だよ」

「それなら良かったです！」

「じゃあ使用人達にお茶とお菓子を用意させよう」

「疲れた頭には甘いものですもんね」

「そうだとも」

そうしてお茶とお菓子を用意してもらいました。

「うん、甘くて美味しいです！」

「よかった。じゃあ、休憩が終わったら歴史を学ぼうか」

「はい」

そうして楽しく話しながら休憩を取りました。

「さあ、歴史の勉強をしようか」

「はい、フェリクス様よろしくお願いします」

「こちらこそよろしく。さて、どこがわからないとかあるかい？」

「えっと…ここなんですけど」

「うん」

フェリクス様が手取り足取り教えてくれます。

「まあ！そんなことがあったんですね！」

「授業じゃ教えてくれない歴史の裏側だね。面白いだろう？」

「面白いです！」

「興味があることの方が覚えやすいからね、こういう裏話も一緒に調べると覚えやすいよ」

「ありがとうございます、さすがフェリクス様！」

「それほどでもあるかな」

「じゃあこの時代なんですけど」

「ああ、この時代はね…」

フェリクス様との歴史の勉強は、とても分かりやすい上にとても面白くて楽しいです！頭にするする入ってきます！

「ついでに世界史と地理もやってしまおうか」

「ありがとうございます！」

「世界史もなかなか楽しいよ」

そうして世界史と地理もセットで覚えていきました。

「はー、疲れたけど楽しかった！」

「それはなにより。ちょっと息抜きにしようか」

「はい！息抜きが終わったら国語ですね！」

息抜きとして、フェリクス様の案内で中庭の薔薇園を見て回ります。

「どう？気分転換になったかな？」

「ええ、とっても！美しい薔薇達のおかげです！」

「うんうん、薔薇達も喜ぶよ」

「ふふ、はい！」

「さて、そろそろ勉強に戻ろうか」

「はい、フェリクス様」

「うん、じゃあ早速国語だね」

「ええ、頑張りましょう！」

国語のお勉強も終わりました。

「…ふう、お勉強したー！」

「はい、お疲れさま」

「フェリクス様、付き合ってくれて本当にありがとうございました！」

「どういたしまして。僕も勉強になったよ」

「はい！」

「じゃあ今日はここまでにしようか。送っていくよ」

「ありがとうございます」

「どういたしまして」

そうして馬車で送っていってもらいました。

「フェリクス様、今日はありがとうございました！」

「こちらこそありがとう。まあ明日ね」

「はい、また明日。ご機嫌よう」

今日もとても充実して一日になりました！