6 / 23
6
「お嬢様、今日こそお勉強は?」
「いいです」
「そうですか…お嬢様はせっかく神童だというのに、もったいない」
「そうですか」
お勉強より弟との時間を優先する私に、ウルクス先生は残念そうだ。
まあ、ともかく。
私は弟を愛でるのに忙しいのでそんな暇はない。
そうすると、先生は言った。
「ならば、お嬢様が坊ちゃんに詩を読み聞かせるのはどうです?坊ちゃんにとっても、幼い頃から教育を受けられるのは悪くないでしょう」
「乗った!」
弟のためになるなら話は別だ。
私は弟が一歳になるまで、詩の読み聞かせを行なった。
結果、私まで詩をいくつも覚えてしまった。
そして、詩を読むのがちょっと好きになった。
弟はというと。
「きゃっきゃっ」
「フェリシタスも詩が好きなんだねぇ」
詩を読む私に毎回嬉しそう。
そんな弟を見ると、ついつい気が乗って詩を読み聞かせまくってしまっていた。
ぼくはあかちゃんのころからのきおくがあります。
そのきおくにはいつもねえさまがいます。
ねえさまはいつもおうたをうたってくれました。
だっこして、ねんねできるようにあやしてくれました。
だからぼくはとうさまとかあさまなんかよりも、ねえさまがだいすきです。
そんなねえさまは、あるときからしをよみきかせてくれれるようになりました。
だからぼくはしをおぼえました。
しがだいすきになりました。
ねえさまのよんでくれるしが、だいすきです。
ねえさまはときどきせんせいとなにやらはなします。
せんせいはねえさまとぼくのじかんにわりこんでくるからちょっといやです。
でも、ねえさまがしをよんでくれるようになったのはせんせいのおかげらしいです。
だからぼくは、せんせいをゆるしてあげるのです。
私はとあるやんごとなき方の家庭教師に選ばれた。
ところがそのお方は全く持って勉強にやる気がなく、弟君ばかり構われる。
が、歌の才能があり読み書き計算とマナーは完璧、編み物や刺繍も完璧と来たらこれ以上才能を無駄にするのは勿体ない。
そこで私は弟君に勉強を教えることを姫君に提案した。
そうすることで自然と姫君にも知恵がつくと思ったから。
それはどうやら、大正解だったらしい。
お嬢様は、やがて詩を覚えてしまわれた。
そして詩を楽しんでいらっしゃる。
いやはや、将来が楽しみだ。
「いいです」
「そうですか…お嬢様はせっかく神童だというのに、もったいない」
「そうですか」
お勉強より弟との時間を優先する私に、ウルクス先生は残念そうだ。
まあ、ともかく。
私は弟を愛でるのに忙しいのでそんな暇はない。
そうすると、先生は言った。
「ならば、お嬢様が坊ちゃんに詩を読み聞かせるのはどうです?坊ちゃんにとっても、幼い頃から教育を受けられるのは悪くないでしょう」
「乗った!」
弟のためになるなら話は別だ。
私は弟が一歳になるまで、詩の読み聞かせを行なった。
結果、私まで詩をいくつも覚えてしまった。
そして、詩を読むのがちょっと好きになった。
弟はというと。
「きゃっきゃっ」
「フェリシタスも詩が好きなんだねぇ」
詩を読む私に毎回嬉しそう。
そんな弟を見ると、ついつい気が乗って詩を読み聞かせまくってしまっていた。
ぼくはあかちゃんのころからのきおくがあります。
そのきおくにはいつもねえさまがいます。
ねえさまはいつもおうたをうたってくれました。
だっこして、ねんねできるようにあやしてくれました。
だからぼくはとうさまとかあさまなんかよりも、ねえさまがだいすきです。
そんなねえさまは、あるときからしをよみきかせてくれれるようになりました。
だからぼくはしをおぼえました。
しがだいすきになりました。
ねえさまのよんでくれるしが、だいすきです。
ねえさまはときどきせんせいとなにやらはなします。
せんせいはねえさまとぼくのじかんにわりこんでくるからちょっといやです。
でも、ねえさまがしをよんでくれるようになったのはせんせいのおかげらしいです。
だからぼくは、せんせいをゆるしてあげるのです。
私はとあるやんごとなき方の家庭教師に選ばれた。
ところがそのお方は全く持って勉強にやる気がなく、弟君ばかり構われる。
が、歌の才能があり読み書き計算とマナーは完璧、編み物や刺繍も完璧と来たらこれ以上才能を無駄にするのは勿体ない。
そこで私は弟君に勉強を教えることを姫君に提案した。
そうすることで自然と姫君にも知恵がつくと思ったから。
それはどうやら、大正解だったらしい。
お嬢様は、やがて詩を覚えてしまわれた。
そして詩を楽しんでいらっしゃる。
いやはや、将来が楽しみだ。
あなたにおすすめの小説
当て馬令息の婚約者になったので美味しいお菓子を食べながら聖女との恋を応援しようと思います!
朱音ゆうひ@4月1日新刊発売!
恋愛
「わたくし、当て馬令息の婚約者では?」
伯爵令嬢コーデリアは家同士が決めた婚約者ジャスティンと出会った瞬間、前世の記憶を思い出した。
ここは小説に出てくる世界で、当て馬令息ジャスティンは聖女に片思いするキャラ。婚約者に遠慮してアプローチできないまま失恋する優しいお兄様系キャラで、前世での推しだったのだ。
「わたくし、ジャスティン様の恋を応援しますわ」
推しの幸せが自分の幸せ! あとお菓子が美味しい!
特に小説では出番がなく悪役令嬢でもなんでもない脇役以前のモブキャラ(?)コーデリアは、全力でジャスティンを応援することにした!
※ゆるゆるほんわかハートフルラブコメ。
サブキャラに軽く百合カップルが出てきたりします
他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5753hy/ )
どうせ運命の番に出会う婚約者に捨てられる運命なら、最高に良い男に育ててから捨てられてやろうってお話
下菊みこと
恋愛
運命の番に出会って自分を捨てるだろう婚約者を、とびきりの良い男に育てて捨てられに行く気満々の悪役令嬢のお話。
御都合主義のハッピーエンド。
小説家になろう様でも投稿しています。
隣国の王族公爵と政略結婚したのですが、子持ちとは聞いてません!?
朱音ゆうひ@4月1日新刊発売!
恋愛
「わたくしの旦那様には、もしかして隠し子がいるのかしら?」
新婚の公爵夫人レイラは、夫イーステンの隠し子疑惑に気付いてしまった。
「我が家の敷地内で子供を見かけたのですが?」と問えば周囲も夫も「子供なんていない」と否定するが、目の前には夫そっくりの子供がいるのだ。
他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n3645ib/ )
兄妹じゃないとわかったのでお兄様と結婚したら、全部仕込みでした
こじまき
恋愛
【20260401読みやすいように話を分割しました】
伯爵令嬢ヘイゼルは、兄アリステアに恋をしている。叶わないと知りながら、それでも諦めきれなかった。
しかし子ども時代の「取り違え」が発覚し、子爵令嬢ロレッタとして“正しい場所”で生き直すことに。
そして妹ではなくなった彼女に、アリステアは求婚する。
運命のねじれは正されて、望んだとおりに最愛の人と結ばれた――
けれど――その「正しい運命」は、兄アリステアによって用意されたものだった――
※「小説家になろう」にも投稿しています。
転生先が意地悪な王妃でした。うちの子が可愛いので今日から優しいママになります! ~陛下、もしかして一緒に遊びたいのですか?
朱音ゆうひ@4月1日新刊発売!
恋愛
転生したら、我が子に冷たくする酷い王妃になってしまった!
「お母様、謝るわ。お母様、今日から変わる。あなたを一生懸命愛して、優しくして、幸せにするからね……っ」
王子を抱きしめて誓った私は、その日から愛情をたっぷりと注ぐ。
不仲だった夫(国王)は、そんな私と息子にそわそわと近づいてくる。
もしかして一緒に遊びたいのですか、あなた?
他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5296ig/)
転生令嬢の涙 〜泣き虫な悪役令嬢は強気なヒロインと張り合えないので代わりに王子様が罠を仕掛けます〜
矢口愛留
恋愛
【タイトル変えました】
公爵令嬢エミリア・ブラウンは、突然前世の記憶を思い出す。
この世界は前世で読んだ小説の世界で、泣き虫の日本人だった私はエミリアに転生していたのだ。
小説によるとエミリアは悪役令嬢で、婚約者である王太子ラインハルトをヒロインのプリシラに奪われて嫉妬し、悪行の限りを尽くした挙句に断罪される運命なのである。
だが、記憶が蘇ったことで、エミリアは悪役令嬢らしからぬ泣き虫っぷりを発揮し、周囲を翻弄する。
どうしてもヒロインを排斥できないエミリアに代わって、実はエミリアを溺愛していた王子と、その側近がヒロインに罠を仕掛けていく。
それに気づかず小説通りに王子を籠絡しようとするヒロインと、その涙で全てをかき乱してしまう悪役令嬢と、間に挟まれる王子様の学園生活、その意外な結末とは――?
*異世界ものということで、文化や文明度の設定が緩めですがご容赦下さい。
*「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
痩せすぎ貧乳令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます
ちゃんゆ
恋愛
男爵家の三女に産まれた私。衝撃的な出来事などもなく、頭を打ったわけでもなく、池で溺れて死にかけたわけでもない。ごくごく自然に前世の記憶があった。
そして前世の私は…
ゴットハンドと呼ばれるほどのエステティシャンだった。
とあるお屋敷へ呼ばれて行くと、そこには細い細い風に飛ばされそうなお嬢様がいた。
お嬢様の悩みは…。。。
さぁ、お嬢様。
私のゴッドハンドで世界を変えますよ?
**********************
転生侍女シリーズ第三弾。
『おデブな悪役令嬢の侍女に転生しましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』
『醜いと蔑まれている令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』
の続編です。
続編ですが、これだけでも楽しんでいただけます。
前作も読んでいただけるともっと嬉しいです!