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女王陛下からの招待
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「アリス、ちょっといいか?」
「クロヴィス様?どうしました?」
「あのね、アリスティアお兄ちゃん!叔母さまがアリスティアお兄ちゃんと会いたいんだって!」
シエル様が嬉しそうに笑って言う。叔母さまってまさか…!
「女王陛下…ですか!?」
「うん、叔母さまがアリスティアお兄ちゃんのこと〝じゃがいも〟流行らせた時からずっと気になってたって言ってね。最近耕作のアドバイスもしてくれたでしょう?」
「おまけに隣国の皇子の保護、聖者扱いもされたとくれば女王陛下も気になりだしたらしい」
「え、えー…僕、大丈夫かな…」
僕が不安そうな顔をすればシエル様が笑顔で言う。
「叔母さまは優しいから大丈夫!アリスティアお兄ちゃん、一緒に叔母さまに会いに行こう?」
「私も一緒に行くから大丈夫だ。アリス、頼めるか?」
「…頑張ります!」
ということで、女王陛下に謁見することになった。
「アリスティアお兄ちゃん、早く早く!」
「うう…緊張する…」
「アリス、女王陛下は優しい方だ。ほら、深呼吸して少し落ち着いて」
「うん…」
深呼吸するけどやっぱりドキドキする。けど、シエル様に引っ張られてどんどん謁見室に近付いていく。
「はい、行こう!入ろう!」
「う、うん」
「叔母さまー!来たよー!」
シエル様がそのままの勢いで謁見室に入る。僕も引っ張られて入る。クロヴィス様がその後から入った。
「おお、きたか。シエルや、そんなに引っ張ってはクロヴィスの婚約者が転んでしまうぞ」
「あ、そっか。アリスティアお兄ちゃん、ごめんね」
「い、いえ!」
「確かアリスティア、といったな。そこまでかしこまる必要はない。楽にせよ」
「は、はい!」
女王陛下は優しく微笑む。
「アリスティア。じゃがいもの件をクロヴィスから聞いておる。よくこの国を飢饉から救ってくれた。大儀である」
「光栄です…!」
「耕作についてのアドバイスもしてくれたそうだな。農業国からきた美食の神と崇められているようではないか」
「恐縮です…!」
僕はもう緊張し過ぎてどうにかなりそう。
「さらに隣国の皇子を保護、隣国で聖者扱いもされたそうだな」
「はいぃ!」
「ほほほ。我が国に来てからどんどん己の価値をあげるではないか」
「光栄ですー!」
「うむうむ。愛い反応が帰ってきて妾は満足だ」
にこにこと上機嫌な女王陛下。
「シエルや、アリスティアとは上手くいっているか?」
「うん、アリスティアお兄ちゃん優しいもん!」
「うむ。シエルが言うなら間違いないな。妾も感情の色は見えるが、アリスティアの色は綺麗で癒される」
「叔母さまも?僕も!」
「ほほほ。アリスティア、もう逃げられぬな。クロヴィスと婚姻して早くシエルの兄になると良い」
僕は女王陛下の言葉にどきりとする。
「女王陛下。もちろん婚約者なのでいつかは婚姻を考えなければいけませんが、あまり急かさないでください」
「おや、クロヴィスや。そう言う割に感情の色が…」
「叔母さま、だめだめー!こういうのは本人が自分から気付いて動かないと!」
「おっとそうだな」
「こういうの…?」
僕が首を傾げれば、クロヴィス様は少し焦った表情で言う。
「アリスが気にする必要はない。女王陛下もシエルも勝手なことばかり言わないでくれ」
「ほほほ、これほどイジリ甲斐のあるクロヴィスも珍しいの」
「お兄様、頑張ってね!」
クロヴィス様はシエル様の言葉に困った顔になる。その後、女王陛下から改めてお褒めの言葉をいただき僕達は公爵邸に無事に帰った。
「クロヴィス様?どうしました?」
「あのね、アリスティアお兄ちゃん!叔母さまがアリスティアお兄ちゃんと会いたいんだって!」
シエル様が嬉しそうに笑って言う。叔母さまってまさか…!
「女王陛下…ですか!?」
「うん、叔母さまがアリスティアお兄ちゃんのこと〝じゃがいも〟流行らせた時からずっと気になってたって言ってね。最近耕作のアドバイスもしてくれたでしょう?」
「おまけに隣国の皇子の保護、聖者扱いもされたとくれば女王陛下も気になりだしたらしい」
「え、えー…僕、大丈夫かな…」
僕が不安そうな顔をすればシエル様が笑顔で言う。
「叔母さまは優しいから大丈夫!アリスティアお兄ちゃん、一緒に叔母さまに会いに行こう?」
「私も一緒に行くから大丈夫だ。アリス、頼めるか?」
「…頑張ります!」
ということで、女王陛下に謁見することになった。
「アリスティアお兄ちゃん、早く早く!」
「うう…緊張する…」
「アリス、女王陛下は優しい方だ。ほら、深呼吸して少し落ち着いて」
「うん…」
深呼吸するけどやっぱりドキドキする。けど、シエル様に引っ張られてどんどん謁見室に近付いていく。
「はい、行こう!入ろう!」
「う、うん」
「叔母さまー!来たよー!」
シエル様がそのままの勢いで謁見室に入る。僕も引っ張られて入る。クロヴィス様がその後から入った。
「おお、きたか。シエルや、そんなに引っ張ってはクロヴィスの婚約者が転んでしまうぞ」
「あ、そっか。アリスティアお兄ちゃん、ごめんね」
「い、いえ!」
「確かアリスティア、といったな。そこまでかしこまる必要はない。楽にせよ」
「は、はい!」
女王陛下は優しく微笑む。
「アリスティア。じゃがいもの件をクロヴィスから聞いておる。よくこの国を飢饉から救ってくれた。大儀である」
「光栄です…!」
「耕作についてのアドバイスもしてくれたそうだな。農業国からきた美食の神と崇められているようではないか」
「恐縮です…!」
僕はもう緊張し過ぎてどうにかなりそう。
「さらに隣国の皇子を保護、隣国で聖者扱いもされたそうだな」
「はいぃ!」
「ほほほ。我が国に来てからどんどん己の価値をあげるではないか」
「光栄ですー!」
「うむうむ。愛い反応が帰ってきて妾は満足だ」
にこにこと上機嫌な女王陛下。
「シエルや、アリスティアとは上手くいっているか?」
「うん、アリスティアお兄ちゃん優しいもん!」
「うむ。シエルが言うなら間違いないな。妾も感情の色は見えるが、アリスティアの色は綺麗で癒される」
「叔母さまも?僕も!」
「ほほほ。アリスティア、もう逃げられぬな。クロヴィスと婚姻して早くシエルの兄になると良い」
僕は女王陛下の言葉にどきりとする。
「女王陛下。もちろん婚約者なのでいつかは婚姻を考えなければいけませんが、あまり急かさないでください」
「おや、クロヴィスや。そう言う割に感情の色が…」
「叔母さま、だめだめー!こういうのは本人が自分から気付いて動かないと!」
「おっとそうだな」
「こういうの…?」
僕が首を傾げれば、クロヴィス様は少し焦った表情で言う。
「アリスが気にする必要はない。女王陛下もシエルも勝手なことばかり言わないでくれ」
「ほほほ、これほどイジリ甲斐のあるクロヴィスも珍しいの」
「お兄様、頑張ってね!」
クロヴィス様はシエル様の言葉に困った顔になる。その後、女王陛下から改めてお褒めの言葉をいただき僕達は公爵邸に無事に帰った。
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