ショタジジイ猊下は先祖返りのハーフエルフ〜超年の差婚、強制されました〜

下菊みこと

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ショタジジイと甘い時間

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「じゃあ、まずは生チョコから食べて行こうか」

「生チョコ!」

「美味しいお店があるからな。楽しみにしていてくれ」

ユルリッシュ様に手を引かれて、チョコレート専門の屋台に行く。

「いらっしゃいませ!あ、聖王猊下!横にいるのは聖妃様ですか?」

「ああ。俺の妻は可愛いだろう」

「ものすごく!初めまして、聖妃様!」

「初めまして、イザベルです。よろしくお願いします」

「タバサです、よろしくお願いします!」

優しい女性のご店主と挨拶を交わす。

「うちのイザベルにここの生チョコを食わせてやって欲しい。もちろん俺も食べる」

「はい、ではどうぞ」

早速生チョコを食べてみる。

「いただきます」

「いただきます!」

口に入れた瞬間、ふわっと溶けた。

「わあ…!美味しい!チョコレートと生クリームの香り、口溶け、全てが完璧ですね!」

「そうだな。クリーミーでコクがあり、すごく美味しい。甘過ぎずくど過ぎない絶妙な甘さも素晴らしいだろう?」

「はい!さすがユルリッシュ様のオススメのお店です!」

「照れますねー」

美味しかったけれど、その分パクパク食べてしまいすぐ無くなってしまった。

「お土産に持ち帰り用も包んでくれ」

「はーい」

「イザベル、明日の三時のおやつはこれにしよう」

「はい、ユルリッシュ様!」

そしてお持ち帰り用の生チョコも包んでもらって、屋台を後にする。

「次はあのケーキ屋のティラミスにしよう」

「ティラミス!」

「驚くほど美味しいぞ」

ユルリッシュ様に手を引かれて、ケーキ屋さんに来た。

「いらっしゃいませ、聖王猊下。いつものですか?」

「いや、今日はティラミスをくれ」

「いつもの?」

「聖王猊下はよくチーズテリーヌをよく召し上がられるのですよ」

「え、美味しそう」

そっちも食べてみたい。

「…やっぱり両方くれ。二人分な」

「かしこまりました」

「ありがとうございます、ユルリッシュ様」

「我が最愛の妻のためだからな」

…なんか、今日のユルリッシュ様はすごく甘い。子供姿のユルリッシュ様なのに、ちょっとときめいてしまう。

「お待たせ致しました。ティラミスと、チーズテリーヌです」

「ありがとうございます、いただきます!」

「いただきます」

まずはティラミスから一口。…うん、美味しい!

「美味しい!チーズと生クリームがすごく濃厚ですね!」

「洋酒の香りがまた良いよな」

「最高ですね!今まで食べてきたティラミスと比べても歴代最高かも!」

「だろう?」

次はチーズテリーヌ。…美味しい!

「美味しい!半熟トロトロで美味しいです!」

「使っている食材は全て聖都に隣接する村の契約農家から買っているらしいな」

「そうなんですか!?」

「はい、いずれもこだわりの食材です」

「すごい!だからこんなに美味しいんですね!」

私の言葉にご店主は微笑む。

「もしよろしければ、ホットチョコレートもお出ししましょうか?美味しいですよ」

「え、飲みたいです!」

「なら、それも二人分頼む」

「はい、お待ち下さいね」

しばらく待つとホットチョコレートが出された。

「どうぞ」

「ありがとうございます!」

一口飲む。

「…!香りがすごく良いです!とっても美味しい!」

「甘さもちょうどいいな」

ゆっくりと味わって飲んで、でもすぐに無くなってしまった。

「美味しかったです!ご馳走さまでした!」

「また来る」

「ありがとうございました。またのご利用をお待ちしております」

ユルリッシュ様に連れられて、今度はプリンと杏仁豆腐の専門店と書かれた看板のあるお店に来た。

「プリンと杏仁豆腐…どっちもプルプルで甘いデザートですね!」

「ここのは本当にプルップルで味も最高だから、きっと気にいるぞ」

「わーい!」

「いらっしゃい。おお、聖王猊下ですか」

「よう。プリンと杏仁豆腐二人分くれ」

ご店主はご年配の男性。すっと、プリンと杏仁豆腐を出してくれた。

「どうぞ」

「いただきます」

「ありがとうございます、いただきます!」

まずは杏仁豆腐から。ぱくりと一口食べて、感動した。

「プルップル!とろっとろ!これぞ杏仁豆腐って味ですね!」

「つるっといけるよな。甘いけど甘過ぎないのもいい」

「こんなに美味しい杏仁豆腐があるなんて、感動しました!」

「それは良かった」

次はプリン。一口食べれば、こちらもすごく美味しい!

「こっちもプルプル!その上上品なお味ですね!」

「甘過ぎない味付け、プルプルな食感、最高に美味しいよな」

「大人向けのプリンですね!」

最高のプリンに大満足!

「じゃあ、イザベル。お腹いっぱいだし、そろそろ帰ろうか」

「はい、ユルリッシュ様」

ユルリッシュ様と手を繋いで帰る。

「また今度、一緒に来よう」

「はい、ユルリッシュ様!」

「でも、今度は商店街巡りもいいかもな」

「商店街!」

「聖都の商店街は、色々売っていて面白いぞ」

ユルリッシュ様と商店街巡り出来るなんて、それだけですごく楽しそう!

「楽しみです!」

「近いうちにまた誘うよ。イザベルと一緒に来るだけで、こんなに楽しいとは思わなかったからな」

「ふふ、私も楽しかったです!」

そうこうしているうちに、大聖堂についてしまった。デートもこれで終わり。でも、初めてのユルリッシュ様とのデートはものすごく幸せだった。
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