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私がヒロインなのに!
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私はリリアンヌ!
この乙女ゲームの世界のヒロインで、隣国の国王の隠し子!
とっても可愛くて、華奢で、ピンクのふわふわの髪に赤い瞳のパーフェクトビジュアル!
勉強だって、前世の知識チートで貴族の学校の卒業生レベルまでできちゃうんだから!
そんな完璧な私は、今日から貴族の学校に特待生として入る。
この学校が乙女ゲームの舞台!
今は平民扱いだけど、エンディングを迎えると隣国の王女様として認められちゃうもんね!
今日からさっそく、ヒロインとして輝かしい日々が始まる。
ただ、攻略とかは面倒くさいからチートアイテムを用意した。
乙女ゲーム内では課金しないと買えない、「愛の秘薬」という好感度上昇アイテム。
これを入手するのは本当に大変だったけど、なんとか森の奥の魔女に譲ってもらった。
魔女の好感度あげは本当に大変だった…!
ともかく、この「愛の秘薬」を使って作った手作りマフィンを王太子と公爵令息と騎士団長の息子と魔術師団長の息子と王太子の乳兄弟である伯爵令息に食べさせれば逆ハーレムは達成!
張り切っていこう!
入学式の前。
私は出会いイベントの通りに攻略対象者たちと出会った。
そして、攻略対象者たちにそれぞれ手作りマフィンを渡した。
そのはずなのに、攻略対象者たちの態度は変わらない。
そして、むしろ王太子の近衛ばかりが私にメロメロになっている。
…まさか、毒味だけさせて自分達は食べなかった?
それとも私のマフィンをそのまま下賜したの?
「あの、王太子殿下!今日もクッキーを作ってきたんです!食べてください!」
「ああ、ありがとう」
「あの、食べてるところを隣で見てもいいですか?」
「ごめんね、忙しいから」
「あっ…」
上手くいかない。
どうして?
な、なら仕方ない。
地道に好感度をあげていこう。
びしょ濡れになって、王太子の前に出る。
身体を濡らしたのは魔術で。
自作自演だ。
「おや?君、そんなに濡れてどうしたの」
「王太子殿下!」
「乾かしてあげるよ、おいで」
魔術で服を乾かしてくれた、かっこいい!
「なにがあったの?」
「実は…ナタリア様に虐められて」
王太子は傍若無人な婚約者が大嫌い。
その悪役令嬢を共通の敵にすれば、必ず楽に攻略できるはず!
「…それはありえないよ」
「え?」
「僕の婚約者は、そんな人じゃない。誰にでも優しくて、可愛くて、最高の人だ」
…ありえない、ありえない、ありえない!!!
あんな悪役令嬢が愛されているなんて有り得ない!
………まさか、転生者!?
「君のことは、今回限り許してあげる。でも、もう二度と僕の愛する婚約者を侮辱しないことだ。あと、僕の前にはもう現れないほうがいい。忠告はしたよ」
背を向けて歩き出す王太子。
どうして、輝かしい逆ハーレムを築いて幸せになれるはずだったのに!!!
転生悪役令嬢め…原作改変なんて、許せない。
許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない。
ころしてやる。
私は、私の逆ハーレム計画を邪魔した悪役令嬢を見つけ出した。
そして、ナイフで思いっきり心臓目掛けて突き刺しに行った。
だけど。
「…やっぱり、こうなるんじゃないかと思ったよ」
悪役令嬢の隣にいた王太子…その側近の男たちが私を取り押さえた。
悪役令嬢は無事。
「はなせ…はなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせぇ!!!ころしてやるぅ!!!」
「とんだ逆恨みだね。僕の愛おしい婚約者を悪者にしてまで僕に近づこうとした、君の自業自得なのに」
「うるさい!私は逆ハーレムを作って幸せになれるはずだったんだ!それをこのクソアマァ!!!」
悪役令嬢を睨みつける。
悪役令嬢は憐れみの目を私に向ける。
許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない。
「どうしてあんたがそんな目を私に向けるのよぉ!?」
「連れて行け」
「はいっ」
そして私は捕まって、王太子の婚約者を害そうとした罪でギロチンにかけられることが決まった。
罪人として、石を投げられ顔中に怪我をしたまま首を落とされた。
こんなはずじゃなかったのに、どうして。
悪役令嬢に転生した。
でも、私は努力した。
誰にでも優しくして、勉強も頑張って、婚約者と仲良くなった。
「リシャール様、大好きです!」
「僕も大好きだよ、マリアンヌ」
「どんなところが好き?」
「優しくて、可愛くて、お人よしすぎるところかな」
「私はリシャール様の努力家なところが好き!かっこいいところが好き!あと、国を思う心が好き!」
幼い頃から婚約者との関係が上手くいっていたからだろう。
乙女ゲームの舞台、貴族の学校に入学してヒロインがリシャール様に近づいても、彼がそれに靡くことはなかった。
ただその話を聞いた時、なんだか怪しい手作りマフィンを知らない子からもらったとも聞いてヒロインが転生者でチートアイテムを使うつもりではと気づいて、捨てるか誰かにあげるようにアドバイスしたけど…。
どうやらリシャール様のお友達でもある他の攻略対象たちももらっていたようで、ヒロインのことが何故か気になると言っていたから解呪の魔術を掛けてあげたら治った。
もしかして、逆ハーレム狙いだったんだろうか。
ドン引きだ。
そして、解呪をして気持ちが落ち着いたことでみんなの彼女への警戒心がマックスに。
それ以降は相手を刺激しないためお菓子はもらうが、すぐ捨てるようになった。
その後今度は、彼女は自作自演して私に虐められたと訴えたらしい。
でも婚約者との信頼関係を築いた私が疑われることはなかった。
そうすると、転生ヒロインは逆上して私を襲ってきた。
だけどみんなが守ってくれたおかげで無事で済んだ。
その時の転生ヒロインの顔はものすごく醜くて。
哀れに思ってしまって、憐憫の視線を送ってしまった。
そうするともっと発狂していたけれど。
ともかく、これで心配していたヒロインに婚約者を奪われる未来もなくなったので安心してゆっくりできる。
「マリアンヌ、大丈夫?」
「え、あ、ごめんなさい。私ったら、ぼーっとしてしまって」
「あんな目にあったんだ、仕方がないさ。ごめんね、巻き込んで」
「いえ、そんな!王太子殿下たちが守ってくれましたもの!」
「きみはどうしてそんなにも優しいんだ」
ぎゅっと抱きしめられる。
たくましいこの腕が、とても好きだ。
「愛してる、マリアンヌ。これから先も、一生守るから。だからそばにいてくれるかい?」
「もちろんです、リシャール様!」
「どうして君はこんなにも愛おしいんだろう」
「私も同じ気持ちです」
「ああ、本当に愛してる」
ぎゅうぎゅうと抱きしめあって、見つめ合う。
そしてどちらからともなく、そっと唇を重ねた。
幸せすぎるくらい幸せだ。
今回のことでやっぱり、チートなんて使わずにお互い真摯に信頼を築くことこそが大事なのだと痛感した。
「ねえ、リシャール様」
「うん?」
「これからもずっと、二人で幸せでいましょうね」
「うん、もちろん」
できるならば、これからもこの日々が続きますように。
この乙女ゲームの世界のヒロインで、隣国の国王の隠し子!
とっても可愛くて、華奢で、ピンクのふわふわの髪に赤い瞳のパーフェクトビジュアル!
勉強だって、前世の知識チートで貴族の学校の卒業生レベルまでできちゃうんだから!
そんな完璧な私は、今日から貴族の学校に特待生として入る。
この学校が乙女ゲームの舞台!
今は平民扱いだけど、エンディングを迎えると隣国の王女様として認められちゃうもんね!
今日からさっそく、ヒロインとして輝かしい日々が始まる。
ただ、攻略とかは面倒くさいからチートアイテムを用意した。
乙女ゲーム内では課金しないと買えない、「愛の秘薬」という好感度上昇アイテム。
これを入手するのは本当に大変だったけど、なんとか森の奥の魔女に譲ってもらった。
魔女の好感度あげは本当に大変だった…!
ともかく、この「愛の秘薬」を使って作った手作りマフィンを王太子と公爵令息と騎士団長の息子と魔術師団長の息子と王太子の乳兄弟である伯爵令息に食べさせれば逆ハーレムは達成!
張り切っていこう!
入学式の前。
私は出会いイベントの通りに攻略対象者たちと出会った。
そして、攻略対象者たちにそれぞれ手作りマフィンを渡した。
そのはずなのに、攻略対象者たちの態度は変わらない。
そして、むしろ王太子の近衛ばかりが私にメロメロになっている。
…まさか、毒味だけさせて自分達は食べなかった?
それとも私のマフィンをそのまま下賜したの?
「あの、王太子殿下!今日もクッキーを作ってきたんです!食べてください!」
「ああ、ありがとう」
「あの、食べてるところを隣で見てもいいですか?」
「ごめんね、忙しいから」
「あっ…」
上手くいかない。
どうして?
な、なら仕方ない。
地道に好感度をあげていこう。
びしょ濡れになって、王太子の前に出る。
身体を濡らしたのは魔術で。
自作自演だ。
「おや?君、そんなに濡れてどうしたの」
「王太子殿下!」
「乾かしてあげるよ、おいで」
魔術で服を乾かしてくれた、かっこいい!
「なにがあったの?」
「実は…ナタリア様に虐められて」
王太子は傍若無人な婚約者が大嫌い。
その悪役令嬢を共通の敵にすれば、必ず楽に攻略できるはず!
「…それはありえないよ」
「え?」
「僕の婚約者は、そんな人じゃない。誰にでも優しくて、可愛くて、最高の人だ」
…ありえない、ありえない、ありえない!!!
あんな悪役令嬢が愛されているなんて有り得ない!
………まさか、転生者!?
「君のことは、今回限り許してあげる。でも、もう二度と僕の愛する婚約者を侮辱しないことだ。あと、僕の前にはもう現れないほうがいい。忠告はしたよ」
背を向けて歩き出す王太子。
どうして、輝かしい逆ハーレムを築いて幸せになれるはずだったのに!!!
転生悪役令嬢め…原作改変なんて、許せない。
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悪役令嬢の隣にいた王太子…その側近の男たちが私を取り押さえた。
悪役令嬢は無事。
「はなせ…はなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせぇ!!!ころしてやるぅ!!!」
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罪人として、石を投げられ顔中に怪我をしたまま首を落とされた。
こんなはずじゃなかったのに、どうして。
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でも、私は努力した。
誰にでも優しくして、勉強も頑張って、婚約者と仲良くなった。
「リシャール様、大好きです!」
「僕も大好きだよ、マリアンヌ」
「どんなところが好き?」
「優しくて、可愛くて、お人よしすぎるところかな」
「私はリシャール様の努力家なところが好き!かっこいいところが好き!あと、国を思う心が好き!」
幼い頃から婚約者との関係が上手くいっていたからだろう。
乙女ゲームの舞台、貴族の学校に入学してヒロインがリシャール様に近づいても、彼がそれに靡くことはなかった。
ただその話を聞いた時、なんだか怪しい手作りマフィンを知らない子からもらったとも聞いてヒロインが転生者でチートアイテムを使うつもりではと気づいて、捨てるか誰かにあげるようにアドバイスしたけど…。
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その後今度は、彼女は自作自演して私に虐められたと訴えたらしい。
でも婚約者との信頼関係を築いた私が疑われることはなかった。
そうすると、転生ヒロインは逆上して私を襲ってきた。
だけどみんなが守ってくれたおかげで無事で済んだ。
その時の転生ヒロインの顔はものすごく醜くて。
哀れに思ってしまって、憐憫の視線を送ってしまった。
そうするともっと発狂していたけれど。
ともかく、これで心配していたヒロインに婚約者を奪われる未来もなくなったので安心してゆっくりできる。
「マリアンヌ、大丈夫?」
「え、あ、ごめんなさい。私ったら、ぼーっとしてしまって」
「あんな目にあったんだ、仕方がないさ。ごめんね、巻き込んで」
「いえ、そんな!王太子殿下たちが守ってくれましたもの!」
「きみはどうしてそんなにも優しいんだ」
ぎゅっと抱きしめられる。
たくましいこの腕が、とても好きだ。
「愛してる、マリアンヌ。これから先も、一生守るから。だからそばにいてくれるかい?」
「もちろんです、リシャール様!」
「どうして君はこんなにも愛おしいんだろう」
「私も同じ気持ちです」
「ああ、本当に愛してる」
ぎゅうぎゅうと抱きしめあって、見つめ合う。
そしてどちらからともなく、そっと唇を重ねた。
幸せすぎるくらい幸せだ。
今回のことでやっぱり、チートなんて使わずにお互い真摯に信頼を築くことこそが大事なのだと痛感した。
「ねえ、リシャール様」
「うん?」
「これからもずっと、二人で幸せでいましょうね」
「うん、もちろん」
できるならば、これからもこの日々が続きますように。
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