57 / 87
超級ダンジョン
しおりを挟む
ダンジョンを突き進む蓮太郎。少し歩くと、蓮太郎は懐から紙とマッチを取り出した。紙をマッチで燃やすと、闇魔法が発動した。身体強化の魔法である。これは多くの魔法使いが高値で売っている、冒険者用の装備の一種である。
その時蓮太郎の目の前に、狼型のモンスターの群れが現れた。蓮太郎は気配でこのモンスター達が襲い掛かってくるのを察知して、装備を一つ費やしたのだ。
「うむ、貴様らは俺の行く手を阻むのだな。では問答無用で行かせてもらおう。…っ!」
蓮太郎が狼型のモンスターの群れに突っ込み、でたらめにも見える動きで暴れ回る。しかしその実、攻撃の一つ一つは確実にモンスターに当たる。モンスターは一匹一匹と血を吹き出し吹き飛ばされた。
「容赦無いなぁ…」
シアタールームで見ていたガエルは思わずドン引きである。しかしニノン達はそれにも興奮していた。
「かっこいいー!」
「蓮太郎様すごーい!」
ニノンとサラは手を繋いできゃっきゃと騒ぐ。
「あんなに強そうなモンスター、しかも群れに突っ込んで行くなんてすごいね!」
「しかも蓮太郎さんは無傷だぜ!」
「見られて良かったな、ニノン」
「うん、パパも良かったね!」
「ああ」
みんなテンションが高い。一方で蓮太郎本人は特に眉一つ動かさず、モンスターの素材を集めて仕舞い込んだ。そしてモンスターの守っていた宝箱を開けてアイテムをさらっと回収し、先を急いだ。
更にダンジョンを進むと、今度は巨大なミミズのようなかなり大きいモンスターが現れた。しかし蓮太郎は至極冷静に相棒の打刀を構える。
「切り捨て御免!ぜやぁ!」
蓮太郎はモンスターを何度も斬りつける。モンスターも必死に抵抗し、蓮太郎に巨体をぶつけて吹き飛ばそうとするが蓮太郎はその度にひらりと避けてさらにカウンターを喰らわせた。そして、トドメの一撃がモンスターに突き刺さる。モンスターは倒れた。
「ふむ。このモンスターは素材がないのが特徴。解体はせず先を急ごう」
蓮太郎は先を急いだ。
「トドメの一撃、かっこよかったなぁ…」
「カウンター攻撃、すごかったね」
「魔法に頼らない戦闘なんて、本当に強い証拠だよな」
「俺達と違って魔法を使えないのに、冒険者の皆さんは本当に尊敬するよ」
ニノン達の反応に、ガエルは嬉しそうに笑う。
「そうだよ。魔法が使える自分達が特別なんじゃない。むしろ、魔法が使えない中でそれでも高みを目指している、あるいは高みに登りつめた人の方がよっぽどすごいんだ」
「お師匠様、素晴らしい授業をありがとうございます」
ニノンが笑顔で言えば、ガエルも笑顔で返す。
「蓮太郎殿が帰ってきたら、蓮太郎殿にも言うんだよ」
「はい!」
この授業は、ニノン達にとってとても有意義なものになっていた。
その時蓮太郎の目の前に、狼型のモンスターの群れが現れた。蓮太郎は気配でこのモンスター達が襲い掛かってくるのを察知して、装備を一つ費やしたのだ。
「うむ、貴様らは俺の行く手を阻むのだな。では問答無用で行かせてもらおう。…っ!」
蓮太郎が狼型のモンスターの群れに突っ込み、でたらめにも見える動きで暴れ回る。しかしその実、攻撃の一つ一つは確実にモンスターに当たる。モンスターは一匹一匹と血を吹き出し吹き飛ばされた。
「容赦無いなぁ…」
シアタールームで見ていたガエルは思わずドン引きである。しかしニノン達はそれにも興奮していた。
「かっこいいー!」
「蓮太郎様すごーい!」
ニノンとサラは手を繋いできゃっきゃと騒ぐ。
「あんなに強そうなモンスター、しかも群れに突っ込んで行くなんてすごいね!」
「しかも蓮太郎さんは無傷だぜ!」
「見られて良かったな、ニノン」
「うん、パパも良かったね!」
「ああ」
みんなテンションが高い。一方で蓮太郎本人は特に眉一つ動かさず、モンスターの素材を集めて仕舞い込んだ。そしてモンスターの守っていた宝箱を開けてアイテムをさらっと回収し、先を急いだ。
更にダンジョンを進むと、今度は巨大なミミズのようなかなり大きいモンスターが現れた。しかし蓮太郎は至極冷静に相棒の打刀を構える。
「切り捨て御免!ぜやぁ!」
蓮太郎はモンスターを何度も斬りつける。モンスターも必死に抵抗し、蓮太郎に巨体をぶつけて吹き飛ばそうとするが蓮太郎はその度にひらりと避けてさらにカウンターを喰らわせた。そして、トドメの一撃がモンスターに突き刺さる。モンスターは倒れた。
「ふむ。このモンスターは素材がないのが特徴。解体はせず先を急ごう」
蓮太郎は先を急いだ。
「トドメの一撃、かっこよかったなぁ…」
「カウンター攻撃、すごかったね」
「魔法に頼らない戦闘なんて、本当に強い証拠だよな」
「俺達と違って魔法を使えないのに、冒険者の皆さんは本当に尊敬するよ」
ニノン達の反応に、ガエルは嬉しそうに笑う。
「そうだよ。魔法が使える自分達が特別なんじゃない。むしろ、魔法が使えない中でそれでも高みを目指している、あるいは高みに登りつめた人の方がよっぽどすごいんだ」
「お師匠様、素晴らしい授業をありがとうございます」
ニノンが笑顔で言えば、ガエルも笑顔で返す。
「蓮太郎殿が帰ってきたら、蓮太郎殿にも言うんだよ」
「はい!」
この授業は、ニノン達にとってとても有意義なものになっていた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
601
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる