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皇帝陛下の愛娘は宮廷魔術師とデートする
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今日はラウルとのデートの日。リリアージュは張り切っておしゃれをして、時間が来るのを楽しみに待った。
一方でラウルは、あまりの緊張に果実水をがぶ飲みしていた。飲んでも飲んでものどが渇く。あまりの緊張に手と足が一緒に動きそうになるが、錬金術で自分で買った貴重な資材を溶かしあらゆる魔道具を量産してなんとか気持ちを落ち着けた。
ラウルは基本的にあまり人付き合いが得意な方ではない。いつものメンバーはともかく、人見知りが激しい。それというのも子供の頃の迫害が原因である。
そんなラウルはもちろん自分が自己アピールを苦手としていることを自覚している。だからこそこのデートで、なんとかリリアージュに意識してもらいあわよくば自分を選んでもらえるように立ち回らなければならないと考えている。
ラウルは精一杯のおしゃれをし、最後にもう一杯だけ果実水を飲んで気合いを入れた。リリアージュを迎えに行く。
「ラウル、おはよう!」
「おはようございます、リリアージュ様」
今日も愛しの姫君は柔らかな笑顔を浮かべる。愛おしさに胸が苦しくなる。好き過ぎてこんなにも辛い。こんなにも辛いのにこんなにも幸せなのだ。その笑顔を見るためならば、どんなことだってできると思えるほどに。
「もう。今日は宮廷魔術師としてじゃなくて、ラウルとして私とデートしてくれるんでしょう?敬語と様付け!」
「すみません、リリアージュ。敬語はもはや癖なので治せそうにありません。ですが、今日だけはどうか呼び捨てにさせてください。貴女の恋人になれたようで、とても幸せなのです」
「んー。癖なら仕方ないか。うん、呼び捨てにしていいよ!」
「ふふ、リリアージュは優しいですね」
ラウルはそっとリリアージュの長い緑の髪を一房とると、口付けを落とした。
「…ラウル?」
リリアージュはいつになく積極的なラウルに目を瞬かせる。ラウルはそんなリリアージュが段々と赤面して瞳を潤ませる様子に満足した。これで今日一日はずっと自分を意識してくれるだろう。
「リリアージュ。大好きです。愛しています。俺には貴女だけだ」
「ラウル…」
「今の貴女はまだ、恋を知らないのでしょう。そんな中で、誰かを選べと言われて困惑しながらも、必死に悩んでデートまでして、真剣に考えてくださる貴女が好きです。どうか、その心を俺にください」
「…ありがとう、ラウル。そんなに真剣に愛してくれて、嬉しい。ごめんね、まだ返事はできないのだけど…真剣に考えるから」
リリアージュは、ラウルの様子に胸を打たれる。こんな純粋な好意を寄せてくれる男性に出会えたのは、なんたる幸運か。リリアージュは、今はまだ返事はできないが、真剣に考えると約束する。
「ええ。いつまでもお待ちしています。焦る必要はありません。ゆっくりと考えてください。貴女の幸せが、俺の幸せです」
「ラウル…」
ラウルの言葉がリリアージュの心にじんわりと広がっていく。ラウルは何処までも真剣に自分に向き合ってくれる。リリアージュは、そんなラウルに報いるためにも真剣に考えるぞと改めて決意した。
「さあ、リリアージュ。今日は俺の転移魔法でデート先に向かいましょう」
「うん、楽しみだな!」
「ふふ、他の二人のように馬車でゆっくり目的地に向かう楽しみはありませんが、その分目的地でひたすら楽しみましょう」
「うん!」
「リリアージュ、手を繋いでもよろしいですか?せっかくのデートですから」
「もちろんだよ」
リリアージュはラウルと手を繋ぐ。緊張で少しだけ汗ばんだ手は、けれど決して嫌ではなかった。
「行きますよ」
そして転移した先は、なんと夜だった。しかもオーロラも空に見える。リリアージュは一瞬戸惑い、そして大いにはしゃいだ。
「ラウル!見て、オーロラ!」
「はい、オーロラですね。リリアージュは見たことがなかったでしょう?オーロラの絵画を見てはしゃぐ貴女を見てから、是非一度間近で本物を見せて差し上げたかったのです」
「ラウル、ありがとう!」
「いえ。貴女のその喜ぶ姿がなによりもの俺の幸せですから」
瞳をきらきらさせてオーロラを見つめるリリアージュに、ラウルはとっておきの魔法をプレゼントした。
「リリアージュ。スケッチブックにこのオーロラやそれを楽しむ貴女の姿を念写しました。よかったら受け取ってください」
「ラウル…!ありがとう、本当に嬉しい!」
そんなリリアージュの手を取り、ラウルはその甲にキスを落とす。途端にリリアージュは真っ赤になった。
「ら、ラウル」
「ふふ。デートですから、少しだけ。貴女に意識されたいのです、いいでしょう?」
「う、うん」
「そうだ、この時間に夜になっていてオーロラが見えることで気付いているかもしれませんが、ここはベレニス王国領です。ベレニス王国の気象観測機関によって、オーロラの見える日にはこの辺りに屋台が出るのです。ご一緒してくださいますか?」
「もちろん!」
二人で手を繋いで、屋台を巡る。美味しそうな、プロスペール皇国では食べられないカレリアパイやニシンの南蛮漬けなどの名物料理を食べて回る。幸せそうに美味しいものを食べながらオーロラを堪能するリリアージュを、優しい表情で見つめるラウル。そんなラウルの視線に気づき、ちょっとだけ照れたように笑うリリアージュに、ラウルはいっそこの幸せな瞬間に時が止まってしまえばいいのにと願わずにはいられなかった。
そんなラウルが唇の端に食べ物をくっつけているのを見つけたリリアージュ。それを指でそっと拭うと、ぺろりと食べてしまった。その様子にラウルが赤面した。そんなラウルにはっと我に帰るリリアージュ。エレーヌがまだ幼い頃に、よく食べ物を口に付けていたのをいつもそうやっていたのでつい無意識にやってしまった。今度はリリアージュが赤面する。
気まずい沈黙の中、お互いに赤面して目をそらすも手は繋いだままで。しばらくして落ち着いてからそっと二人が目を合わせると、今度はくすくすと笑い合った。
心地の良い間柄。気を遣わずとも仲良く共に過ごせる仲間。でも、恋が絡んだらこんなにも難しい。それでも一緒にいると幸せだから、みんなでずっと一緒にいたい。
そんなリリアージュだからこそ、真剣に考える。誰を選ぶか、自分はどうしたいのか。
転移魔法で宮廷に帰った後も、リリアージュはずっと悩んだ。悩み過ぎて疲れたら、ラウルにもらったスケッチブックを見て癒される。そしてまた悩む。しかし答えはなかなか出なかった。
一方でラウルは、あまりの緊張に果実水をがぶ飲みしていた。飲んでも飲んでものどが渇く。あまりの緊張に手と足が一緒に動きそうになるが、錬金術で自分で買った貴重な資材を溶かしあらゆる魔道具を量産してなんとか気持ちを落ち着けた。
ラウルは基本的にあまり人付き合いが得意な方ではない。いつものメンバーはともかく、人見知りが激しい。それというのも子供の頃の迫害が原因である。
そんなラウルはもちろん自分が自己アピールを苦手としていることを自覚している。だからこそこのデートで、なんとかリリアージュに意識してもらいあわよくば自分を選んでもらえるように立ち回らなければならないと考えている。
ラウルは精一杯のおしゃれをし、最後にもう一杯だけ果実水を飲んで気合いを入れた。リリアージュを迎えに行く。
「ラウル、おはよう!」
「おはようございます、リリアージュ様」
今日も愛しの姫君は柔らかな笑顔を浮かべる。愛おしさに胸が苦しくなる。好き過ぎてこんなにも辛い。こんなにも辛いのにこんなにも幸せなのだ。その笑顔を見るためならば、どんなことだってできると思えるほどに。
「もう。今日は宮廷魔術師としてじゃなくて、ラウルとして私とデートしてくれるんでしょう?敬語と様付け!」
「すみません、リリアージュ。敬語はもはや癖なので治せそうにありません。ですが、今日だけはどうか呼び捨てにさせてください。貴女の恋人になれたようで、とても幸せなのです」
「んー。癖なら仕方ないか。うん、呼び捨てにしていいよ!」
「ふふ、リリアージュは優しいですね」
ラウルはそっとリリアージュの長い緑の髪を一房とると、口付けを落とした。
「…ラウル?」
リリアージュはいつになく積極的なラウルに目を瞬かせる。ラウルはそんなリリアージュが段々と赤面して瞳を潤ませる様子に満足した。これで今日一日はずっと自分を意識してくれるだろう。
「リリアージュ。大好きです。愛しています。俺には貴女だけだ」
「ラウル…」
「今の貴女はまだ、恋を知らないのでしょう。そんな中で、誰かを選べと言われて困惑しながらも、必死に悩んでデートまでして、真剣に考えてくださる貴女が好きです。どうか、その心を俺にください」
「…ありがとう、ラウル。そんなに真剣に愛してくれて、嬉しい。ごめんね、まだ返事はできないのだけど…真剣に考えるから」
リリアージュは、ラウルの様子に胸を打たれる。こんな純粋な好意を寄せてくれる男性に出会えたのは、なんたる幸運か。リリアージュは、今はまだ返事はできないが、真剣に考えると約束する。
「ええ。いつまでもお待ちしています。焦る必要はありません。ゆっくりと考えてください。貴女の幸せが、俺の幸せです」
「ラウル…」
ラウルの言葉がリリアージュの心にじんわりと広がっていく。ラウルは何処までも真剣に自分に向き合ってくれる。リリアージュは、そんなラウルに報いるためにも真剣に考えるぞと改めて決意した。
「さあ、リリアージュ。今日は俺の転移魔法でデート先に向かいましょう」
「うん、楽しみだな!」
「ふふ、他の二人のように馬車でゆっくり目的地に向かう楽しみはありませんが、その分目的地でひたすら楽しみましょう」
「うん!」
「リリアージュ、手を繋いでもよろしいですか?せっかくのデートですから」
「もちろんだよ」
リリアージュはラウルと手を繋ぐ。緊張で少しだけ汗ばんだ手は、けれど決して嫌ではなかった。
「行きますよ」
そして転移した先は、なんと夜だった。しかもオーロラも空に見える。リリアージュは一瞬戸惑い、そして大いにはしゃいだ。
「ラウル!見て、オーロラ!」
「はい、オーロラですね。リリアージュは見たことがなかったでしょう?オーロラの絵画を見てはしゃぐ貴女を見てから、是非一度間近で本物を見せて差し上げたかったのです」
「ラウル、ありがとう!」
「いえ。貴女のその喜ぶ姿がなによりもの俺の幸せですから」
瞳をきらきらさせてオーロラを見つめるリリアージュに、ラウルはとっておきの魔法をプレゼントした。
「リリアージュ。スケッチブックにこのオーロラやそれを楽しむ貴女の姿を念写しました。よかったら受け取ってください」
「ラウル…!ありがとう、本当に嬉しい!」
そんなリリアージュの手を取り、ラウルはその甲にキスを落とす。途端にリリアージュは真っ赤になった。
「ら、ラウル」
「ふふ。デートですから、少しだけ。貴女に意識されたいのです、いいでしょう?」
「う、うん」
「そうだ、この時間に夜になっていてオーロラが見えることで気付いているかもしれませんが、ここはベレニス王国領です。ベレニス王国の気象観測機関によって、オーロラの見える日にはこの辺りに屋台が出るのです。ご一緒してくださいますか?」
「もちろん!」
二人で手を繋いで、屋台を巡る。美味しそうな、プロスペール皇国では食べられないカレリアパイやニシンの南蛮漬けなどの名物料理を食べて回る。幸せそうに美味しいものを食べながらオーロラを堪能するリリアージュを、優しい表情で見つめるラウル。そんなラウルの視線に気づき、ちょっとだけ照れたように笑うリリアージュに、ラウルはいっそこの幸せな瞬間に時が止まってしまえばいいのにと願わずにはいられなかった。
そんなラウルが唇の端に食べ物をくっつけているのを見つけたリリアージュ。それを指でそっと拭うと、ぺろりと食べてしまった。その様子にラウルが赤面した。そんなラウルにはっと我に帰るリリアージュ。エレーヌがまだ幼い頃に、よく食べ物を口に付けていたのをいつもそうやっていたのでつい無意識にやってしまった。今度はリリアージュが赤面する。
気まずい沈黙の中、お互いに赤面して目をそらすも手は繋いだままで。しばらくして落ち着いてからそっと二人が目を合わせると、今度はくすくすと笑い合った。
心地の良い間柄。気を遣わずとも仲良く共に過ごせる仲間。でも、恋が絡んだらこんなにも難しい。それでも一緒にいると幸せだから、みんなでずっと一緒にいたい。
そんなリリアージュだからこそ、真剣に考える。誰を選ぶか、自分はどうしたいのか。
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