日常を返品してもらえませんか？

一章:22時10分更新

〈第7話 リメイク作品〉それはとても眩しい太陽の様

 クエストをクリアすると、1週間つまり7日の猶予、それに加えて部屋が与えられる。

しかし

7日以内に次のクエストを受注、更に8日以内にクエストをクリアしなければ、それもク失敗とみなされ、死んでしまう。

〈ここからはその7日間の物語である〉

「陽向。お前に約束していた通り、魔法マジックを教えてやる」

ジャージ姿の敬太が扉の隙間から顔を見せる。
 余談になるが、ジャージ姿の敬太は本気を意味する。

「おぉ！マジ？！教えてくれぇ！！」

期待に満ちた声が部屋に響き渡る。

「ひ、陽向は魔法マジック使えないの！？わ、私ですら使えるよ！？う、動き止めるのとか、水の魔法アクアマジックとかなら…！」

ーーミクに負けている。そんな悔しさを胸に陽向は、微笑。

「ミクっぽいな、髪の毛の色的にも…」

「え、え？！」

「いや、なんでもないよ」

「な、なにさぁ～！」

 またしても、鋭い目線でこちらを見ている男がいた。
大方、見当はついている。

「いちゃついてるところ悪いが。始めるぞ。まずはお前の魔法マジックの属性を調べるぞ」

やはり、敬太だ。

「いちゃつい…いや、悪かったな！始めてくれ！師匠さん！」

「が、頑張ってね！？わ、私は見学してるね！？」

「おう！そんで、師匠さんよ！どうやって属性を調べるだ？」

素朴な疑問。

「俺と手を合わせろ。そして手が光るように念じろ。そしたら手が光る。その色で属性がわかる」

 半信半疑で陽向は敬太と手を合わせあった。
互いに目を閉じ、集中した。

しかし …

「あの～。し、師匠さん？全く光らないのですがぁ～。不具合ですかね？」

 何も起きない。
赤色にも青色にも黄色にも何色にも光らない。

「属性判別魔法セイクレッドマジックに不具合など存在しない…。ま、まさか！？」

 敬太は少し考え、何か思い出したかと思うと、形相を変え、ミクに鋭く指示を出す。

「ミク！部屋の電気を消してくれ！」

「う、うん！？」

ミクが電気を消すと、陽向と敬太の手が白色、いや『透明』に近い色で光っていた。
それはとても眩しい、太陽の様。

「や、やっぱりか。」

 予想が的中したと言わんばかりの顔で言う。

「何がだよ！先から何を言ってんだ？」

 陽向には状況が読み込めていない。
戸惑う陽向に敬太は丁寧に説明を開始する。

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この時、この瞬間から
秘められていた陽向の魔法マジックが、明らかとなっていくのであった。
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