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嵐は突然に6
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洗い物が終わってから確認すると雪宮からであった。内容はまた喫茶店でお茶でもしないかというものであった。晴明はあんなことを言っていたが、出雲のように可愛いわけではないし、友達として仲良くなりたい気持ちがあった。いいよと返事をすれば、今日は昼ごはんいらないと紙に書いて、テーブルに置いておく。これで寝ている晴明が困らずに済むはず。片づけを終わらせた雨霧は出かけていった。
喫茶店へと着くと雪宮がすでに席についており、雨霧を見つけると軽く手を振ってくれたのが嬉しくて思わず顔が緩み、微笑みながら近づいていく。
「すみません。待ちましたか?」
「いいえ、先ほど来たばかりですよ」
それから雨霧は席へと座り、前と同じくアイスコーヒーを一杯頼んだ。するとなぜかアイスコーヒーとチーズケーキが来たので不思議に思っていると、雪宮が種明かしをする。
「せっかく仲良くなったので、ここのオススメであるチーズケーキを私が雨霧さんに頼んだんですよ。嫌いでしたか?」
「えっ! いや、嫌いじゃないけど申し訳ないです」
「いいんですよ。私がしたいだけなので」
「で、でも……」
「じゃあ、もっと雨霧さんと仲良くなりたいので敬語をやめることを条件にしませんか? もちろん自分もやめます」
「じゃ、じゃあ、それで」
「よかった。ずっときっかけを待っていたんだ。これからもよろしく翔平」
雨霧からしたら申し訳ないから、タダでチーズケーキを貰うわけにはいかなかった。お互い敬語をやめるだけなら安いものだろう。これからもと言われ、仲良くしてくれると思うと嬉しくなる。晴明の警告なんて忘れて、また話し込んだ。好きな食べ物から、趣味まで語り合う。楽しい時間がいつまでも続けばいいなと思っているとある話題が雨霧の胸に波紋を起こす。
「そういえば翔平は恋人いるの?」
「前まではいたけど、今はいないかな」
「そっか。じゃあ、狙ってもいいんだ」
「えっ?」
雨霧からしたら何気ない会話なんだろうと思い、ありのままのことを話した。出雲と別れてまだ一か月ちょっとしか経っていないのに、今じゃ新たな恋をしている。実るわけないと思い諦めている自分を急かすように目の前の男は伝えてきた。固まっている雨霧の右手をそっと雪宮は触れる。
「一目惚れなんだ。勿論、すぐに返事はしなくていいし、友達のまま話すでも構わない。ただ、気持ちを知ってほしくって」
真剣な表情をした後、いつもの表情になる雪宮に、雨霧は困惑を隠せなかった。冗談というにはあまりにも真剣だった。晴明の男女問わず食べているという言葉を今更思い出してしまう。断るのは簡単だ。好きな人がいるからと断ればいい。だが、雪宮を突っ張るにはあまりにも会話が楽しかった。
「ちょっと考えさせてくれ」
卑怯な雨霧は縁を切りたくないから、先伸ばしという選択しをしてしまう。本当ははっきりと言うべきなのだ。弱い自分に勝てないことに罪悪感を覚えた。その思いが伝わったのか重ねられていた手はそっと離れていく。
「急がなくて大丈夫。いつでも返事を待つから」
雪宮はそういうと伝票を手に取り、先に行ってしまった。それを見送ることしかできない雨霧に、アイスコーヒーはカランと鳴いた。
喫茶店へと着くと雪宮がすでに席についており、雨霧を見つけると軽く手を振ってくれたのが嬉しくて思わず顔が緩み、微笑みながら近づいていく。
「すみません。待ちましたか?」
「いいえ、先ほど来たばかりですよ」
それから雨霧は席へと座り、前と同じくアイスコーヒーを一杯頼んだ。するとなぜかアイスコーヒーとチーズケーキが来たので不思議に思っていると、雪宮が種明かしをする。
「せっかく仲良くなったので、ここのオススメであるチーズケーキを私が雨霧さんに頼んだんですよ。嫌いでしたか?」
「えっ! いや、嫌いじゃないけど申し訳ないです」
「いいんですよ。私がしたいだけなので」
「で、でも……」
「じゃあ、もっと雨霧さんと仲良くなりたいので敬語をやめることを条件にしませんか? もちろん自分もやめます」
「じゃ、じゃあ、それで」
「よかった。ずっときっかけを待っていたんだ。これからもよろしく翔平」
雨霧からしたら申し訳ないから、タダでチーズケーキを貰うわけにはいかなかった。お互い敬語をやめるだけなら安いものだろう。これからもと言われ、仲良くしてくれると思うと嬉しくなる。晴明の警告なんて忘れて、また話し込んだ。好きな食べ物から、趣味まで語り合う。楽しい時間がいつまでも続けばいいなと思っているとある話題が雨霧の胸に波紋を起こす。
「そういえば翔平は恋人いるの?」
「前まではいたけど、今はいないかな」
「そっか。じゃあ、狙ってもいいんだ」
「えっ?」
雨霧からしたら何気ない会話なんだろうと思い、ありのままのことを話した。出雲と別れてまだ一か月ちょっとしか経っていないのに、今じゃ新たな恋をしている。実るわけないと思い諦めている自分を急かすように目の前の男は伝えてきた。固まっている雨霧の右手をそっと雪宮は触れる。
「一目惚れなんだ。勿論、すぐに返事はしなくていいし、友達のまま話すでも構わない。ただ、気持ちを知ってほしくって」
真剣な表情をした後、いつもの表情になる雪宮に、雨霧は困惑を隠せなかった。冗談というにはあまりにも真剣だった。晴明の男女問わず食べているという言葉を今更思い出してしまう。断るのは簡単だ。好きな人がいるからと断ればいい。だが、雪宮を突っ張るにはあまりにも会話が楽しかった。
「ちょっと考えさせてくれ」
卑怯な雨霧は縁を切りたくないから、先伸ばしという選択しをしてしまう。本当ははっきりと言うべきなのだ。弱い自分に勝てないことに罪悪感を覚えた。その思いが伝わったのか重ねられていた手はそっと離れていく。
「急がなくて大丈夫。いつでも返事を待つから」
雪宮はそういうと伝票を手に取り、先に行ってしまった。それを見送ることしかできない雨霧に、アイスコーヒーはカランと鳴いた。
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