雨あがりのそばに

多田羅 和成

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雨あがりのそばに3

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一方、晴明は出雲と公園にいた。デートだと思っている出雲は楽しそうにしているが、晴明はフるつもりで呼び出したのだ。空気を壊すと分かりながらも人が少ないエリアに入ると本題に入る。

「出雲さん話いいですか?」

「うん! いいよ。なにかな?」

「実はいうと昨日から雨霧さんと付き合いをしてまして出雲さんには、遠慮してほしいなと」

「……えっ?」

「私の思い違いなら申し訳ないですが、出雲さんの想いに答えることは出来ません」

「ちょっと待って! なんで翔平くんなの? 僕の方が可愛いし、愛嬌もいいよ?なんで」

「申し訳ないのですが、例え雨霧さんが可愛くなくても、愛嬌がなくても、私が惚れたのは雨霧さんなのです。仮に私が出雲さんを選んだとして、雨霧さんは相手を貶すようなことはしないと思います」

「……僕じゃダメなの」

出雲は泣きそうな顔になりながら晴明に聞くが首を横に振る。晴明はもう心に決めたからこそ出雲がどんな言葉で、行動で、揺らがそうとしても雨霧を愛すると決めたのだ。

「……そっか。あーあー! 本当勿体ないな! 僕ほどいい男はいないのに!」

涙を流さないようにか出雲は空を仰いで声を大きめに出しながら強がる。今まで自分をフる人なんていなかった。愛されて当然だと思っていた。だから今回もいけると思った。だけど、結果は惨敗。今思えば今まで本気で出雲を愛した人間はいたのだろうか。自分のアプローチに靡かないぐらい愛されるってどんな気持ちなんだろう。今だけは雨霧がすごく羨ましく妬ましい。落ち着きを取り戻した出雲は晴明を真っすぐに見た。

「ふん! 僕をフッたのだからちゃんと幸せにならないと許さないんだから! 翔平を泣かすのも絶対ダメ! まぁ、僕の方が何十倍と幸せになっちゃうんだけどね!」

「えぇ、もちろんです。幸せにしますよ。出雲さんもお幸せに」

「言われなくてもなるし! ほら、まだ見回ってないんだから早く行くよ! バラアイス食べてやるんだから!」

大きな足取りで先に進もうとする出雲を苦笑いをしながら、晴明はついていく。薔薇達がまた一つ恋が終わったことを見届けていた。
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