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第5章
最終決戦ーー⑧ーー
しおりを挟む走るリアムに血人形達が群がる
血人形「奴に一太刀浴びせ……れるならば……我等、お前の
力となりて共に戦おうぞ……」
リアムの武器に血人形が纏わりつく、そして吸い込まれる。
様にリアムの持つ武器の動力源に集まりはじめた。
リアム「すまない……お前達の想い、しかと受け取った。
お前達自身の力と俺の力、ネロ、アル、皆で奴を滅するぞ」
ネロは血の海から続々と尖った氷柱状の
血氷柱を無数に放つ。
ネロ「どうだ!」
モズ「ヒャハハペイン!ペイン!ペイン!
ペインは精神を破壊する力、想念でできた攻撃など容易く
滅せれるわ!相性は最悪なのだ少年よ!」
「さて先ずは少年、君から消えて頂こうか!我の最も強い武器
それは最大速度、飛行能力は魔族の中ではノーマルですが
地上の速さは目で追える代物ではありませんぞ、
まして、投擲系攻撃は無駄無駄無駄!」
モズの背中から蠅の羽の様なものが生え、最終形態へと変化
残像が微かに見える速度に達した。
ネロ「行くよ……みんな……」
ネロは速度に対抗するのではなく血人形を円に配置
形状を波に変え、波の先を刃の如く尖らせ円を急速に縮めた。
モズは上空へとすかさず飛ぶ
モズの足元で交差する血の波が交わり轟音と共に渦を巻く
アル「そう逃げるわな……」
すかさずアルが上空で横一列に光縄石を使い投擲網を放った。
アルは腕を手前に引き一気に縄を収縮させる。
モズを絡める光縄はモズの動きを止め位置を特定させた。
モズ「成る程、目に追えない私に攻撃出来るように動きを
止めたのですね、そしてこの動きを止めた瞬間に、追撃」
ネロは下から再び渦になった血の海をモズに向けて螺旋攻撃、
モズ「無駄、無駄、無駄!」
投網を引っ張りモズの動きを邪魔しようとするアル。
しかしモズは引っ張る力を利用し、更に加速しながら
アルに向かい突進した。
すかさず投擲網を切り離し、目の前に網状に何重も重ね
防御体制に入るアル
アル「チッ……光網!光網!光網!」
体をあり得ない位に捻り更に威力の増した突進に光網が絡まる。
その威力は凄まじくアルを防御網毎地面へと叩きつけた。
アル「グハッ……痛え……」
「もう……クソ……持たない……」
脚を地面につけたモズの脚が狂った異様な動きを更に強くする。
モズ「虫ケラの様に逝くがいい!」
辺りに轟音が響き渡る
《ブォォォォォォオォォォォオオオオオオオン‼︎
ブォォンオオオン‼︎ブォォォオォオオオオオオオ‼︎》
モズ「?」
「はて?何やら聞いたことの無い音が……」
言うが早いか爆音は遠くに聞こえていた筈の音がモズの
すぐ傍で聞こえた。
アルは咄嗟に頭を低くした。
モズ「な……!」
その瞬間モズの目の前に凶悪な高速回転するチェーンが
轟音を切り裂く様に目の前に現れた。
モズ「ぬぉぉぉ!」
すかさず身を捻り、避けるモズの頭部半分と片腕、脚、数本が
体から一瞬で弾け飛ぶ。
驚嘆するモズはすかさず上空へと羽ばたく
それを冷静に見るリアムは呟く……
「コルト・ボーン……」
籠手から2体の魔犬が姿を現した。
魔犬はチェンソーを左右からしっかり口に加え
リアムはそれを上空に逃げるモズ目がけ振り投げた。
チェーンソーは轟音を唸らせ背後からモズの蝿の羽を
引きちぎり切断した。
無様に転げ地面を這いつくばるモズの頭をリアムの足が
踏みにじる。
リアム「……代償を持って帰る時だ……」
リアムの足を振り切り、逃げるモズ
しかし左側の片腕と脚を、全て失った彼の動きに最早、
素早さの一欠片もない……
逃げようとするも、虫の様にクルクルと円を描き足掻くだけ。
モズは残った片側の腕と足6本をリアムに向け刺し向けた。
モズ「クソがぁああ!」
リアムは静かにチェーンソーを顔の前に掲げる。
モズの残った腕、脚は全てチェーンソーに弾かれ、その肉ごと
腕や足が引き千切れ散乱した。
モズ「おおお、お前のその目……魔族より禍々しいではないか
お前の性質は我等に近い筈だ……何故お前は虫ケラ共に
加勢する!」
リアム「お前に語る言葉はない……お前のした報いが、
お前を倒す光となり、武器となりて
今お前は這いつくばっている」
「それが全ての答えだ……」
「さぁ……悔いて逝け……」
リアムはゆっくりとモズの頭部にチェーンソーを当てがい
その身を裂いて行く……頭部から黒い煙が出始めるも
それすらチェーンソーは絡め動力にしていく。
手にも見えないその、力なき蜘蛛の足でリアムの足を
突き刺し最期の抵抗をするモズ
「アバババ……」
チェーンソーの振動で言葉にならない断末魔をあげるモズ。
「わ……われのの恨み……かかか必ず……ははは果たそうぞ」
そう言い残し殆どが黒い霧となりて、その異形な者は去った。
残った骸の脚を引きずり祭壇へ向かう、その後を無数の
血人形達がついて行く。
静かに……その数は瞬きの度に増殖する……
祭壇に骸を投げ入れると、ゆっくりと……無数に数を増やす
血人形達が祭壇を取り囲んだ。
リアム「使命は果たされた……」
囲い石の空間の血の海が端から透明へと変化してゆく
ズルズルと祭壇に集まる血の海は想いを遂げ……天へと帰る
リアムの手にするチェーンソーの動力となった魂も、
あるべき場所へと帰る……
リアム「お前達も戦士だった」
呟くリアムに賛同するかの様に、ネロとアルも、その情景を
目に想いを……はせていた……」
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