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第6章
逃避行・そして旅立ち
しおりを挟むリアムは疾風の如き通路を駆ける
D班のチームの1つがリアムを発見
Dチーム「居たぞ!殺……」
その言葉を発する前に既にリアムはその場にはもう居ない。
その場に倒れこむ5人……
致命傷を避け訓練されたD班と言えど通過中に気絶させる事は
S班ですら出来ぬ芸当であった。
リアムの足は止まらない、既に50人以上になる。
ギルドメンバーを気絶に追い込むも、彼の足は止まる事は
無かった。
「お……鬼……白い鬼だ……奴は本物のバケモノ……」
成すすべもなく倒れるギルドメンバーは皆、そう感じた。
息を荒げる事も言葉を発する事も、その足を止める事もない
疾風の悪魔と後に語られた。
ーー
そして……
ピシッ……
音を立てリアムの足が凍りつく。
リアムは瞬時に身を翻しその冷気の的から逃れた。
立ち止まるリアムの前に3人が立って居た……
マシュー「本当に戦うのかよ……なぁ……俺からもボスに話す
からさ……戻って来いよ……リアム……」
ドルフレア「話したって無駄ですよ……貴方も本当は解って
いるでしょうに……」
マシュー「クソ!」
デッカ「俺達はは俺達のの仕事をするだけだ。今までも
そうして来た、そしてこれからも……だ」
「俺達は俺達の信じる道を行く」
「お前……だって……そうだろ……」
リアムは静かに頷いた。
カチャ……デッカは槍を静かに、リアムに向かい構えた。
デッカ「リアム……俺とサシでやり合え」
リアムも静かに剣を構える、彼の主武器の剣はハグロに
託された剣ではあったが、ルンガとの戦闘で折れ、
構えた剣は、代用のただの変哲も無い剣であった。
マッシュ「こんなの勝負になりゃしねぇじゃないか!
デッカ!奴の剣は……ただの町人も持ってる剣てわかるだろ!」
デッカ「男の勝負に優劣はない、状況に左右される志しなら
今此処で折れてしまえばいい」
「それが……俺がお前に対する……友としての礼儀だ」
ドルフレア「……デッカ長が友と呼ぶなんて……」
リアムは静かに頷いた。
デッカ「では行くぞ!」
「ぬぉぉぉおお!」
デッカはいきなり最大の氷魔法で、通路ごとリアムに向かい
氷魔法をぶつけた。
正面から受けるリアムは、剣先の一番力を分散出来る場所で
それを受ける。
メキメキと音を立てリアムの剣は砕けた。
氷魔法は通路ごとリアムの体を凍らせた様に見えたが
マシューとドルフレアの目には2人の姿は既に見えなかった。
ドルフレア「2人は?何処へ ⁉︎ 」
瞬きする2人の目に映ったのは、折れた剣の角で、頚動脈に
刃を当て、デッカを羽交い締めにするリアムの姿が映った。
マシュー「なっ……何が起こった……」
デッカ「何故トドメを刺さぬ……」
リアム「友を傷付ける刃は持たぬ……それが俺の選んだ道だ」
デッカ「多くの命より目の前にある命……か」
リアム「お前達が、どう思おうと構わない、しかし一度友と
認めたからには俺の道を貫き通す」
デッカ「負けだ……道は違えど目指す所は同じかも知れん
その個々が結果、より多くの人々を救う事になる事も
あるかも知れん……それが、お前の選んだ道か……」
「お前の道……険しいぞ……」
リアム「あぁ……」
手を緩め刃を離すリアム
デッカ「なら、俺は俺のやり方で道を示す、再び、その道が
俺達と対峙した時、俺は今度こそ容赦はしない」
リアム「奥の手を隠すのは、お前らしいな」
デッカ「お前もじゃねーか、あんな奥の手今まで黙って
やがって、俺の奥の手、出したとしても、どうなってたか、
わからんわ」
「付いて来い、俺は俺の流儀を通させて貰う」
通路側からドタドタと足音が聞こえる。
「こっちで大きな音がしたぞ!」
マッシュとドルフレアが、すぐさま反応する。
マシューは2人にウインクをしドルフレアと目を合わせた。
デッカ「すまぬ」
その瞬間、マシューとドルフレアは叫ぶ。
マシュー「リアム!やめろっ!この野郎!」
ドルフレア「デッカ長!今です!」
デッカが足音のする通路に向かい氷魔法を放ち、通路ごと
凍らせ、ギルド員の侵入を防いだ。
マシュー「これでしばらく後方からは奴等は侵入できないな」
ドルフレア「さて、じゃ私達も仕事しますか……
マシュー先輩」
マシュー「あぁ、お前も色々解ってきたじゃねーか」
「リアム楽しかったぜ、会った時間の大小は関係ねぇ、
あの場所で紡いだ俺らの時間は、友にするには充分な
時間だったぜ、達者でな」
2人はカバンから黒装束の衣装を身に纏った。
ドルフレア「楽しかったです、お達者で……
それよりこんな変装でバレないですかね?」
デッカ「お前ら、最初からリアムを逃すつもりだったな」
マシュー「デッカ長だって最初からそのつもり
だったんでしょ」
ニヤ笑いで2人はデッカ長を見た。
照れながら悔しそうな顔をするデッカが頭を掻きむしる。
デッカ「……チッ」
マシュー「怖い怖い……さて行きますか!」
2人は通路の進行側へと走っていった。
デッカ「武器庫へ行くぞ」
2人は宝物庫の横に設置されている武器庫へと向かった。
デッカはリアムにルンガ砦で使用したチェーンソーに
リアムの腰に携えたハグロから託された剣を差し出す様に
指示した。
デッカ「武器はな、想いが込もった物ほど、想いが強くなる物だ、
お前にとって、その剣は大切な物なんだろう。
コイツの柄にはピッタリだな……」
「武器は敵を粉砕する道具の他に、初心を忘れないという
意味もある、道具を使う事によって、いざと言う時、
必ずや、お前の力となり、お前を支えてくれるだろう」
デッカは懐から5つの光る石を取り出した。
「この希少石は物質と物質を破壊、そして根本を繋げる
力がある。戦場で武器が破損するということは
終わりを意味する」
「ただ接着するシロモノではないぞ、完全に1つのモノに
出来るんだ。ただし生きようとか、欲望、何でも、
何でもいい、強い意志を込めないと石は発動しない。
故に、Sクラスの者しか与えられない物だ。
チェーンソーは、かなりでかい、このまま持ち運ぶには
不便だから折り畳める様に加工してやる」
「まずはジョイント部分だ、折り畳む重要な部分だ」
「マシュー、ドルフレア、使わせて貰うぞ。
リアム手を出せ、念を込めろ、お前の行く道の信念を込めて」
リアムがジョイントの結合部分とチェーンソーを繋ぐ場所に
面と裏に2個、石を置き念を込める。
石が徐々に溶解し光を放ち始めた。
デッカ「良し、次は柄とジョイントを繋ぐぞ。
此処は武器と、持ち手を繋ぐ最も重要な部分だ」
「おい、いるんだろ小僧
この石はな、お前の為にネロが取ってきたものだ」
リアムの背後からネロが顔をだす。
ネロ「おじさん、いつか、こういう日が来るだろうって……
5人で相談して決めてたんだ」
デッカ「余計な事は言うな……」
少し照れ臭そうに、はにかみ顔をするデッカ
「まぁそう言う事だ、紡ぐに相応しいお前がやれ」
ネロの思念がチェーンソーとハグロから託された柄を繋いだ。
「次は補強だ、ジョイント部分の上部を衝撃に耐える強度を
増すために……俺が紡ごう」
デッカの手は石を柄とジョイントをさらに強く補強する
「お前の強い意志に俺の意志を乗せる、道は違えど、
強い意志の先は繋がると信じて、俺の強い意志でお前の武器を
支えてやる」
「そして……」
「そして最後は……お前がやるんだろ?」
アル「……バレた……か」
物陰からアルが現れた。
デッカ「チッ、いつの間に近づきやがった、まぁ囲い石を
渡り歩くお前の渡り石なら当然のことか」
アル「リアム、この部分は俺にさせてくれ、指令を出した俺を
憎んでもいい……しかし、これも……俺の本心だ……」
リアム「お前の気持ちは解かっている……だからこそだ。
俺もお前を友と信じている」
アル「言葉は無粋だな、始めよう」
あらゆる想いと、強さを込めた武器は完成した。
アル「武器の名は《ギデオン》」と名付けよう。
お前にピッタリだ。意味は破壊者、強力な戦士、伐採者だ」
「良し、そろそろ砦外までマシュー達は到達した頃だな、
リアム、お前をマシューの囲い石の場所まで転送する」
デッカ「その武器は動力がまだ不明だ、これも持っていけ、
あと、防具も直しといた、使った事がある防具の方が扱い易い
だろう、籠手だ、そうコルトボーンを宿す籠手だ」
今はそれだけにしとけ、重い防具は逃走の邪魔になりかねん」
アル「では行くぞ、俺に掴まれ」
「渡り石よ盟約に従い我、扉を開く……」
デッカ「達者でな、友よ……」
リアム「ありがとう、友よ……」
リアムは砦外に出たマシュー・ドルフレアのいる場所へと
無事、転送され《鴉》を抜ける事となった。
天に向かい叫ぶリアム
そして彼は目的を果たす為、再びヌクの修行に身を
置くこととなった。
彼の体は爆発する様に粉々に砕け、その魂はヌクの側へと
誘われる。
彼の持った装備と持ち物は、ただ単なる物質ではなく、想いが
入ったそれらは、世界の間で移動してもまた、彼の側にあった。
魔犬は元々、この世界に存在しながら存在しないモノであり
ネロもすでに肉体は滅びこの世界に存在しながらもしない為
想いと共にリアムの側を離れる事は無かった。
魔石も同様、想いはいかなる場所にありながら
リアムの側にありたいと願う、そして求められる側の
リアムも同様、そうありたいと願う想いが重なったからである。
人は何処に居ようとも、どんな状況であっても、
苦境や悲しみの最中であっても、想いをはせた時、思わぬ力を
得るものであり、それが強く、多い程、存在しないものは、
存在する力となりて、己と同化する……
この世界で、彼は1つ心の強さと信念を強く育むのであった。
ーー
近代の世界であっても、葬いにお金を入れたり、古代では
従者を共に生贄にし、逝った世界に存在させようとした
例は多い。それは物質でありながらも、送る側、送られる側の
共通の想いがそうさせたのではなかろうか。
しかし真実は誰も知らない……
ーー
ドルフレア「デッカ長、そう言えば気になってたんですが、
あの通路で氷魔法を通路一杯に覆い、リアムを攻撃した時、
彼は剣の先でそれを一時凌ぎましたが、その後、剣が折れた
瞬間、リアムの体は消え、再び現れたかと思うと、デッカ長の
背後から羽交い締めになってましたよね?」
「逃れる隙間など、ありはしない筈の、あの攻撃を
どうやって……」
マシュー「お前は、だから昇級出来ないんだよな……」
溜め息をつくマシュー
ドルフレア「先輩は解るんですか?偉そうな事を言って」
マシュー「解るさ……アイツ、依頼こなした後、病的に
弱り切ってたろ、俺もまさかとは思ったが」
デッカ「そうだな、まさかあんなやり方が、
身を結ぶとはな……」
ドルフレア「もう訳、解らないですよ……」
マシュー「お前も噂は聞いた事があるだろ、俺達の持つ
《鴉のついばみ》の証であるこの囲い石を自在に操る事が
出来る伝説を」
ドルフレア「あれは、あくまでも伝説でしょう……」
デッカ「そうだ、彼奴はルンガでも見せた方法だ、
彼奴は生贄の血を自らの血で補ったんだ。
並大抵の精神力ではないぞ、恨みってのは蓄積させて
増大するもんだ。一時の憎しみはキッカケとはなるが、それは
一時の怒りに過ぎない」
「それを彼奴はあの短時間で強い精神力で憎しみきったんだ。
普通そうなると自我を失う事になるが、彼奴なりに、俺らや、
ネロ、そしてあの場にいる者達を守ろうとする強い気持ちから
一欠片だけ残した、その想いを糧に自我を取り戻したんだ」
「そして己の持つ憎しみに資格を得た奴は、その血を石にに捧げ
囲い石を発動させた……しかし血は人が生命活動に必要とされる
体の三分の一以上の血を必要とする。
故に発動者はその命を捧げる事になるが奴はギリギリの生命力
を保てる血の量を保ち、激しい興奮からなる血流の中に急速に
血を生成したわけだ」
「しかし動かせる体に必要な血液量としては、
足りない事は明白だ。だから彼奴はいつも、あの状態だった
訳だ」
マシュー「しかも依頼事に毎回それをやってやりやがった……
いくら依頼主の想いが強かろうが毎回、同情して、そんな事が
出来るか?普通は発動で命、長らえたとしても、肝心な
囲い石での戦闘に入った時、自分が使い物にならなきゃ、
どちらにしろ依頼者の恨みや、己の命は無駄になるからな」
「1つ1つとっても常識から外れてやがる、しかも難題な
依頼も俺らよりも、こなしてやがった。それが奴のEクラスへ
降格した原因さ、毎回、瀕死になってたら、依頼をこなした
所で運とみなされるからな、失敗が許されない《鴉》にとって
それは存続の危機でもあるからな。依頼を失敗したとあっちゃ
評判もガタ落ちだからな……
示しも付かないのもある」
デッカ「まぁその力を使って彼奴自身と俺を瞬時に石に
転送する事で攻撃が当たる場所から消え、瞬時に囲い石の
中で俺の背後を取り解除させて通路に戻った訳だ」
デッカ「これは俺の予測だが、囲い石の呪いは数多くの血を
必要とするが、依頼のたびに、想いと血は吸い取られる。
しかしそれは、あらゆる想いと、あらゆる血が混じったものだ。
個人が、1つの石に、一定量の想いと血を吸い続けた石は
その想念に染まり自分の意思と同化できる……と俺は思った」
「最早、これしか考えられん……しかし、奴も確証の無い
行動だったろう……彼奴は無口だが、情に熱過ぎる。
彼奴が思う人への憎しみは、人を愛するが故の……
自分が大切に思う人を守りたいという、強い意志から出た
行動だろう……」
「我が身より、愛する人の為に……そして、その想いの結果が
こうして身を結んだ訳だろう」
「俺は1つ、奴に教わった。このやり方は人間が出来る
ものじゃねぇ、しかし想いは伝説を作る、そして、それは
結果多くの人を救う我等《鴉》の本懐ではあるまいか……と」
「絆は時間ではない、あのネロだってそうだ。彼奴との
繋がりもリアム自身の行動が数々の奇跡を起こし
今こうして奴は旅立つ事に成功した。
俺達も奴に引き寄せられてな」
マシュー「だな、俺はデッカが奴を友と呼んだ時、
夢かと思ったからな、いやマジで」
デッカ「そうだな、認めよう、俺は奴を友と呼ぶ、そして
お前らもな……俺を変えたのは彼奴かも知れんな……」
ドルフレア「人の想いて凄いですね……」
デッカ「友としていられる為に、俺達も修行に励むぞ」
マシュー「だな、置いてけぼりは、勘弁だ」
ドルフレア「私もです……」
3人「いつか……彼奴の危険が迫った時、
彼奴の力になる為に……」
それはリアム・ネロ・アル・デッカ・ドルフレア
5人に共通する想いであった。
その後彼等、3人はリアムと対峙するも、取り逃がした
処遇によりCクラスへ降格処分となった。
Sクラス3人でリアムを倒せなかった彼等はギルド内でも
孤立しはじめ、各々が厳しい依頼を押し付けられる事となる。
アルは頭領の立場から、厳格に処分せざるを得ない事は
誰よりも承知している3人であった。
アル自身も、身元を隠している事から、自ら同じ処遇を受け
厳しい依頼をこなす事となる。
しかし彼等はそれに不服を持つ所か、己のした行動に
誇りを持ち、これからの《鴉》を改革し、
後、背負う人物となる。
依頼は厳しいものであったが、彼等はそれを己を磨くチャンス
と4人共々、喜び、進んで依頼を受け成果を伸ばす事となる。
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