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the other side 3
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暖side
「暖くん、次はコレとコレ、食べてみてよ」
そう言って、律が俺の前にふわっとしたケーキとブルーベリーのタルトを置く。
「うわ、これも美味しそうだなぁ」
本当は先のスイーツでかなり腹一杯なのだが、律の自慢げな顔が見たくて言えなかった。
「でしょ。
フルーツ系のハーブティーに合うと思って俺が考えたスイーツ。
これ、シフォンケーキね。
調理師免許持ってる松本さんて家政婦さんが作ってくれたの。すごい美味しいから!
店でも販売しようと思ってさ」
律がハーブティーのお店を開くと言った時は驚いた。
律がハーブティーを好きな事も知らなかったし。
店舗の場所も決まったらしく今は商品の選定中。
手伝って欲しいと連絡がきて、会社帰りに律の家に立ち寄った。
律の恋人は帰りが遅いので、今は一人らしい。
「うん。美味しい」
「でしょ?良かったあ。さっきのクッキーとこのケーキとタルトにしようかなって」
「いいと思う。
…しかし、律がハーブティーの店出すなんてなぁ、なんで俺にこういう事、ハーブティー好きとかさ、言ってくれなかったの」
「何でかな、なんか、そういう話にもならなかったし」
…そっか、俺とはあんまり将来的な話とかしなかったよな、テレビとかゲームとかその場の話ばっかり。それで充分だと思ってた。
俺は、自分で言うのもなんだが整った外見で、昔から男にも女にも結構モテた。
ゲイよりのバイだけどゲイバレしたくなくて、彼氏みたいのは作った事がなかった。
だけど律をshockのHPで見て気に入って指名して、実際会ってみたら可愛くて体の相性もいい。初めて付き合いたいって思った。
告るのも最初は店でしか会えないから金を貯めようと、残業して稼いで一生懸命通い詰めた。
両思いになって本当嬉しくて、幸せな日々だった。
だけど、残業しているうちに今度は昇進への欲が出てしまった。
そこへ俺を見初めたらしい部長の娘さんとの縁談が持ち上がり、俺はつい受けてしまった。
軽い付き合いしかしてこなかったから、律も軽い気持ちだと思ってたのに、泣いて縋られて、正直驚いた。
まあ帰国したらまた会えるし、と思って渡米して、それがアメリカに行ってみて、仕事の大変さも相まって律の事が段々と心の中で大きくなっていった。
しまいにはもう妻を抱けなくなって、俺は離婚を決意した。
何でも軽く決める俺に元妻は呆れていたけど、割とあっさり別れてくれた。
向こうも外見だけで俺と結婚して後悔してたのかもな。
帰国してなかなか律が見つからなくて、会えた時には嬉しかったけど、律に前みたいな熱意がない事は気づいてた。
セックスに誘えばしてくれるけど、なんだかセフレ?友達みたい。
もう、律の中では俺は過去の人になっちゃったんだね。
俺が結婚なんてしなければ続いてたかな。
でも、いつかは破綻してたろう。
俺はゲイバレは嫌だし、外では友人ぽくいて欲しかった。
けど、律の新しい恋人は全く人目を気にせず愛を囁くらしい。
そう言う律は照れながらも嬉しそうだ。
律もきっと恋人らしく甘えたかったのだろう。
俺は律の事を好きだけど、律が何を好んで何をしたいのか知ろうとしなかった。
ウリ専をやめて他の仕事を律がしたがってるとは思ってなかったし、できるとも思ってなかった。どこか律を見下していたのかな。
俺にハーブティーを注ぐ律は優雅で美しかった。
ほんとに、あの頃の自分が悔やまれる。
戻れるなら、絶対に結婚なんてしないし律の事、逃がさない。
律のことちゃんと知って側にいる。
だって、こんなに好きなんだ。
友人という仮面を被りながら俺は全然律を友達として見ていない。
それはきっとあいつ、律の恋人には見破られていそうだけど。
律の恋人…、藤田 颯真はどっかの副社長らしく、家を見れば分かるがかなりの金持ちだ。
それも男らしい整った容貌で俺よりも背が高い。
ちくしょう、全部負けてるじゃないか…。
律は全然、もう俺のことは完璧に友達とふっきっている。
律に振られてからは俺はまた特定の人は作らず、バーとかで出会った人、男女問わず、適当にやって適当に遊んでた。
俺が声をかける奴は皆どことなく律に似てるんだよな、でもやっぱ律が1番。
整った容貌に、あどけなく茶目っけがあって可愛らしい性格、そして身体は感じやすくて最高にそそる。
あー、また、律に触れたい…。
こうやって近くにいて、俺はいつでも狙っている。律の恋人へと返り咲き。
涼しげにハーブティーをいただきながら、絶対隙は出てくるはず、と実は虎視眈々と俺は狙っているのだった。
「暖くん、次はコレとコレ、食べてみてよ」
そう言って、律が俺の前にふわっとしたケーキとブルーベリーのタルトを置く。
「うわ、これも美味しそうだなぁ」
本当は先のスイーツでかなり腹一杯なのだが、律の自慢げな顔が見たくて言えなかった。
「でしょ。
フルーツ系のハーブティーに合うと思って俺が考えたスイーツ。
これ、シフォンケーキね。
調理師免許持ってる松本さんて家政婦さんが作ってくれたの。すごい美味しいから!
店でも販売しようと思ってさ」
律がハーブティーのお店を開くと言った時は驚いた。
律がハーブティーを好きな事も知らなかったし。
店舗の場所も決まったらしく今は商品の選定中。
手伝って欲しいと連絡がきて、会社帰りに律の家に立ち寄った。
律の恋人は帰りが遅いので、今は一人らしい。
「うん。美味しい」
「でしょ?良かったあ。さっきのクッキーとこのケーキとタルトにしようかなって」
「いいと思う。
…しかし、律がハーブティーの店出すなんてなぁ、なんで俺にこういう事、ハーブティー好きとかさ、言ってくれなかったの」
「何でかな、なんか、そういう話にもならなかったし」
…そっか、俺とはあんまり将来的な話とかしなかったよな、テレビとかゲームとかその場の話ばっかり。それで充分だと思ってた。
俺は、自分で言うのもなんだが整った外見で、昔から男にも女にも結構モテた。
ゲイよりのバイだけどゲイバレしたくなくて、彼氏みたいのは作った事がなかった。
だけど律をshockのHPで見て気に入って指名して、実際会ってみたら可愛くて体の相性もいい。初めて付き合いたいって思った。
告るのも最初は店でしか会えないから金を貯めようと、残業して稼いで一生懸命通い詰めた。
両思いになって本当嬉しくて、幸せな日々だった。
だけど、残業しているうちに今度は昇進への欲が出てしまった。
そこへ俺を見初めたらしい部長の娘さんとの縁談が持ち上がり、俺はつい受けてしまった。
軽い付き合いしかしてこなかったから、律も軽い気持ちだと思ってたのに、泣いて縋られて、正直驚いた。
まあ帰国したらまた会えるし、と思って渡米して、それがアメリカに行ってみて、仕事の大変さも相まって律の事が段々と心の中で大きくなっていった。
しまいにはもう妻を抱けなくなって、俺は離婚を決意した。
何でも軽く決める俺に元妻は呆れていたけど、割とあっさり別れてくれた。
向こうも外見だけで俺と結婚して後悔してたのかもな。
帰国してなかなか律が見つからなくて、会えた時には嬉しかったけど、律に前みたいな熱意がない事は気づいてた。
セックスに誘えばしてくれるけど、なんだかセフレ?友達みたい。
もう、律の中では俺は過去の人になっちゃったんだね。
俺が結婚なんてしなければ続いてたかな。
でも、いつかは破綻してたろう。
俺はゲイバレは嫌だし、外では友人ぽくいて欲しかった。
けど、律の新しい恋人は全く人目を気にせず愛を囁くらしい。
そう言う律は照れながらも嬉しそうだ。
律もきっと恋人らしく甘えたかったのだろう。
俺は律の事を好きだけど、律が何を好んで何をしたいのか知ろうとしなかった。
ウリ専をやめて他の仕事を律がしたがってるとは思ってなかったし、できるとも思ってなかった。どこか律を見下していたのかな。
俺にハーブティーを注ぐ律は優雅で美しかった。
ほんとに、あの頃の自分が悔やまれる。
戻れるなら、絶対に結婚なんてしないし律の事、逃がさない。
律のことちゃんと知って側にいる。
だって、こんなに好きなんだ。
友人という仮面を被りながら俺は全然律を友達として見ていない。
それはきっとあいつ、律の恋人には見破られていそうだけど。
律の恋人…、藤田 颯真はどっかの副社長らしく、家を見れば分かるがかなりの金持ちだ。
それも男らしい整った容貌で俺よりも背が高い。
ちくしょう、全部負けてるじゃないか…。
律は全然、もう俺のことは完璧に友達とふっきっている。
律に振られてからは俺はまた特定の人は作らず、バーとかで出会った人、男女問わず、適当にやって適当に遊んでた。
俺が声をかける奴は皆どことなく律に似てるんだよな、でもやっぱ律が1番。
整った容貌に、あどけなく茶目っけがあって可愛らしい性格、そして身体は感じやすくて最高にそそる。
あー、また、律に触れたい…。
こうやって近くにいて、俺はいつでも狙っている。律の恋人へと返り咲き。
涼しげにハーブティーをいただきながら、絶対隙は出てくるはず、と実は虎視眈々と俺は狙っているのだった。
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