僕のお母さんは△▽女優

kyonkyon

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完璧弟と白衣の姉と

10話

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部屋はカーテンで完全に暗闇になっている。
私が自然に目が覚めてしまったのは恐らく昨日早く寝すぎたのと小さな雨音が妙に耳に入ったからだろう。

昨日は何故あんなに不機嫌になってしまったのか、1日ぐっすり眠ると私はもう言語化できないほどフラットになっていた。

リビングに行くと凛は居なかった。
少し焦ったが私はラインで今日は仕事を早出すると連絡があった。

朝ごはんでトーストを焼いた。
でも、ちょっとだけ焦げてしまった。
コーヒーを淹れた。
でも、お湯の温度が高すぎて苦かった。

「……私、凛がいないとこんなに何もできない。」

ちょっと自分の無力さに打ちのめされそうだった。
とりあえず、やることも無いので私は学校に行く。

☆☆

学校の人間関係は、ぶっちゃけ言って結構苦手だ。

「……おはようございます。」
「……。」

職場に馴染めてないのか、挨拶をしても返してくれない。
いつもは気にしなかったけど、妙にそれも切なくさえ感じてしまう。
おそらく原因は私にあるのだろうけど、それを知る由もない。
私はとにかく問題集をつくったり、とにかく効率を求めた。

「佐々木先生!ここのテストの範囲違いますよ!」
「……え、聞いてないです。」
「いや!ほかの先生には伝えてあるんですよ!ちょっと注意が足りてないんじゃないですか?」
「……すみません、すぐ修正します。」

このような感じで、私は周りにコネクションが無いので微妙な変化に対応できない。
というか、後出しになってやっと伝わるのだ。
情報共有の仕組みもままならないな……なんて行き先のないストレスが溜まってしまう。

私は急ピッチで問題の範囲を修正した。
なのでリカバリーはできるのだけど、この変化の多すぎる状況が私にとって酷くノイズに感じてしまう。

私はひとり立ち上がり喫煙所にてタバコを吸った。
電子タバコの少し甘みのある香りとニコチンが肺を見たし少しだけリラックスするのを感じる。

「……私って社会向いてないのかな。」

そんな弱音を吐いて、ぼんやりと落ち葉の山をぼんやりと眺める。

そして、昼飯も食べずに仕事をして私は今日は憂鬱な気分で仕事を終えてしまう。

☆☆

1日はあっという間だった。
凛や宮島先生たちに絡めば私のモノトーンの世界は彩るのは分かっていたけど、妙に変なプライドが私にはあった。
そう、凛だっていつかは私を離れなきゃ行けない時が来るし、私は私だけでも自立しなければいけない。

でも、私だけの世界はあまりにも味気のない世界だった。

「お!お嬢さんおひとり?」

そんな中、私に声をかける男がいた。
どこにでもいるような、少しチャラい様子を見てナンパをされてるのだと瞬時に理解する。

私は、男の手を引いた。

「え……ちょ……ちょ!?」
「……なに?」
「え、どうしたの!俺ナンパだけど積極的過ぎない?」
「……私、今ムシャクシャしてる。身体目的でしょ?」

私はそういい、男をホテルへと連れ込む。
その後は、ただひたすら私は愛を欲する性獣へと変わり果てていた。

男をベッドに誘い込み、身体をまさぐって全身をぶつけ合っていた。
普段小さな私の声もまるで楽器のように部屋を響き渡る。

「ちょ……結愛ちゃん!一旦休憩!」
「……うるさい、続きやる。」
「まだやんの!?」

致しても、致しても私の心は満たされることがなかった。でも、没頭することができて一時だけは嫌なことを忘れられるような気がした。
きっと本能が満たされてるのだろう。

何度この男を抱いたか分からない。
でも最後にやっぱり違うと味気のない感想で締めてしまう。
蒸し暑いこの部屋にて私はぼんやりと照明を眺めていた。

男は疲れ果てたのか気絶していた。
私は妙に汚れたからだを拭っては飲む水が美味く感じた。

私は佐々木結愛。
普段は世界が白と黒で見える、本能のまま生きる人間だ。

もう一度タバコの一本吸うと、肺の中までまた灰色になるようだった。
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