魔王討伐のために何度も勇者を召喚した世界ついにその付けを払うときが来ました 【戦女神の救世】

クラットス

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始まりの勇者編

26 魔王降臨

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「四人とも行ったな……」

「あぁ、最初は王国が追加で呼ばれた日本人達だったと思ったが、まさか未来から来てたとはな」

 二人の日本人は広い空間の真ん中で輝く星の魔力を見ていた、

「ヤマト、私はお前の作る国を見てみたい」

「俺にできるかな……」

「出きるさ、今あの国に囚われてる転移者は皆お前を慕ってる」

「皆ね……」

 ヤマトはそう含むとトウカは一人の男をよぎるった、

「トシヒコか……」

「あぁ、あいつはこの国に来て直ぐ自分の仲間を目の前であいつらに殺されたからな、愚直にあの国の言いなりになった俺の事を……」

 トウカはヤマトの口に指を当てると、

「腹の中は何を考えているやつかはわからないけどちゃんと話せば着いてきてくれるさ」

「そうだな……」

 ヤマトは亡命から建国をすることに意を決した、

「この世界で一番良い国を作ろう!」

 二人は輝く星の力の下でそんな願いを込めて叫んだ。


────

 二人は洞窟から出て王国に続く帰路の中、亡命の算段を話し合いをして考えて王国がもうすぐ見えるところに来ると何本もの黒い筋の煙が立っていた、

「あの黒い煙はなんだと思うトウカ?」

「わからないな、祭りがあるなんて聞いてないが、もしかしたら帝国との戦争に勝ったその祭りじゃないか、これならもしかしたら直ぐに出ていけるかもしれないな……」

 ────

「門が壊れてる何かあったの!?」

 ヤマトは王国の入り口の門が破壊されているのを見ると否や二人は直ぐに中に入った、

「家屋も破壊されてる何が起きてるんだ?」

 冷静にヤマトが街を見回りながら「まずは城に行こう!」と言うと、

「わかったヤマトの言うことに従うよ」

 そういうと二人は城に向かった。

────

「どういうことだ……」

 トウカは目の前の城のレンガが所々崩れボロボロになっているのを見ていると、

「トウカさん! ヤマトさん!」

 後ろから幼い女の子の声が聞こえた、

「マイちゃん!?」

 マイちゃんという女の子はトウカが名前を言うと何かが切れたように女の子は泣き始めた、

「ど、どうしたんだ」

 ヤマトは突然泣き出した女の子に何が起きたのか聞こうとした、

「ト、トシヒコさんが……ひぐっ、中に……」

「トシヒコが中に居るのか、わかった今から中に入って助けに行く! トウカはこの子を頼んだ」

 ヤマトはトウカにそう告げて城の中に入っていった、

「あっ!?」

「どうした、マイちゃん」

「ち、違うの、トシヒコさんがトシヒコさんが……」

「んっ?」

 トウカは女の子と同じ目線に腰を下げて何があったのかをゆっくり聞き始めた。

────

「トシヒコ! どこにいる!! 助けに来たぞ!」

 ヤマトは城内を叫び走りながら移動していると謁見の間の扉の前に来た、

「ここが最後だ、今助ける……」

 そうして、扉を開けたヤマト目の前に広がった光景はヤマトが思っているものとは違った、

「何やってるんだ、ト、トシヒコ……」

 地面には大男の騎士が伏していた、トシヒコは王を首から掴み見上げていた、

「あ、あぁヤマトか」

「あ、あぁじゃない何やってるんだ!?」

「見てわからないのか反乱だよ」

 トシヒコはそう言った、

「何が反乱だ! 罪の無い人間まで殺してどうするつもりだそれにお前その姿は何だ!?」

「罪の無い人間か、いいよなお前は強くて。俺はこの世界に来て直ぐに友人を目の前でこいつらに殺された」

「それは知っている、だが」

「だが?  いや、これだけじゃない、俺達は戦争に出たその中で戦友になった同じ日本人もできたがそれも直ぐに居なくなった」

「だからってこの国の住民まで……」

「俺達無関係の世界の人間が前線に出てこの世界の人間は自分達の現状に満足しているのかこの王を倒そうとしなかったその罪は同罪だ」

「そんな無茶苦茶な話が通じると!?」

 トシヒコの乱心を見たヤマトは何が起きてるのかわからずにいると、

「あぁ、そうだ俺の仲間を紹介するよ」

 そう言うと、床に円が描かれた、

「いでよ、わが下僕」

 円は輝きを発しでてきたのは、ボロボロの姿をした日本人の男だった、

 カカカ

 そんな音を出していた。 ヤマトはその姿を見ると転移者の拘留所に居た男だと思い出した、

「お前、どうして」

「殺して俺の下僕としてもう一度命を与えた」

「馬鹿な!? 魔法は過程ちゃんとしていればどんなことでも結果として起こるが死者にいのちを与えるのにその過程とは何だ!?」

 ヤマトがそう言うとトシヒコは思い出したかのように自分の姿に言い始めた、

「俺がこの姿になった理由はな、トウカが二人の日本人と行動していたという森の泉に行ったんだよ、そこの周辺で魔物共が強かったんだよ」

「その特徴まさか!?」

「その反応知ってるのか? まぁいい、俺はその魔物達に襲われ死にそうになったんだよ、するとよ黒くて頭が教科書に載ってたような脳みたいな生物に出会ったんだ、そいつがよ力が欲しいかって聞かれたんだ」

 ヤマトはその話を聞いて口を開けて呆然としているなかトシヒコは話を続けた、

「俺は、『あぁ欲しい』って応えたんだ、すると魔物に痛め付けられた痛みが無くなった、そして体の中から力が沸いてきたんだあぁ俺は最強になったんだと思ったよ」

「お前」

 そこまで聞くとヤマトは剣を構えた、

「おいおいどうしたんだヤマトさぁん、剣が震えてるぞぉ」

 煽るように目の前にいる男を見下すと、

「もういいトシヒコ! お前は仲間の筈の日本人までも手に掛けたその罪……俺は剣を振る!」

「かかってこいよ、勇者様」

────

 二人が謁見の間で問答している間の内にトウカはヤマトを探すために二人のいる場所の部屋に辿り着いた、

「すごいな外まで戦闘音が聞こえるそこまでと敵と戦っているのか」

 トウカはその扉を開くと目の前で戦闘していたのはトシヒコとヤマトだった、

「二人共何をしている!?」

 トウカはそう叫ぶとトシヒコが気づいた後にヤマトが気づいた、

「トウカ!! 危ない!!」

 ヤマトはそう叫ぶとトウカはヤマトの方を向いた瞬間、

ブスリ

 と、音が聞こえた。その音をした後ポタポタ何かの液体が地面に落ちていた、

「えっ……」

 トウカは自分の体を見ると見たことのある黒い触手により胸を貫かれていた、

「トウカぁ!!」

 ヤマトは叫んだ瞬間。 一瞬でトウカを担ぎ謁見の間を出た。

「やれやれ、勇者様は出ていっちゃったよ」

 トシヒコは一人になった謁見の間の玉座に一人座り始めた。

────

「トウカ!トウカ!生きろ!」

 ヤマトは回復魔法を掛けながら城に入る入り口まで駆けていた、

「ヤマトさん!?」

 ヤマトが城から出てくるのが見えた少女は、急いでヤマトの方に出ると少女は手を掴まれ一瞬で背中に担がれた、

「ヤ、ヤマトさん!?」

 少女はいきなりこんなことをされ驚くも、ヤマトの様子が緊迫した顔もちをしておりその顔を見て同じように不安そうにした、

「あっあぁヤマト……」

 トウカは虚ろな目でヤマトの顔を見ていた、

「トウカ! 喋るなじっとしていろ」

 ヤマトはトウカの患部を手で押さえながら回復魔法をする、傷は
 しかし、体はドンドンと冷たくなる彼女の体は、

「もういいよヤマト、わかってるんだろ魔法は過程を飛ばして結果だけがでてくる、傷が治る過程はあっても、臓器の欠損が治る過程は……」

 トウカはそれを最後に息をしなくなった。

「トウカ、トウカ!」

 ヤマトの声に反応が無く街のなかに空しく響いた、

「ヤマトさん、トウカさんはもう……」

 マイは人の死をこの世界に来たときに人が死ぬ瞬間は何度も見ていた、勿論ヤマトもわかっており泣きそうなのを我慢しながら「あ、あぁ」と反応したところに。

ドンっ!

 と、何かが落ちてきた音がした、

「ヤーマートーくーん、最高の仲間を……おっ、泣いてるのかいもしかして君トウカの事が……」

 トシヒコだった、

「黙れ!!」

 ヤマトは背中にいる少女を下ろし逃がそうとして手でジェスチャーをすると、マイはそれを見て走って逃げ始めた、

「んー、例え少女でも逃がさないぞ」

 トシヒコはそう言うとマイに向かって鋭い触手で攻撃した、

「させるか!」

 ヤマトはその攻撃に一瞬で反応し切り落とした、

「やるねぇ」

「絶対に倒す!」

 ヤマトは怒りに任せてトシヒコと対峙すると、

「勇者を怒らせて俺を本気で倒そうとする、さしずめ僕は魔王とこか」

 トシヒコ、いや魔王は高笑いをし勇者ヤマトは剣を構えて向かっていった。
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