絶望を快感に

マー子

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第一章〜レイプは犯罪です

戸惑い

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男への気持ちを自覚してしまってから、次会う時どんな顔すれば良いんだろうって悩んでたのに⋯

不満をぶつけたあの日から、男はアパートに来なくなってしまった。



それでもいつも通り大学に行って、家にいる時間が辛くて⋯無理矢理バイトを増やした。
遅くに家に帰り、シャワー浴びて直ぐに寝てしまう生活。
食欲もなくて、栄養ドリンクとカロリー○イトを食べてなんとか凌いでいた。
そんな生活を数ヶ月も続けてたら、バイト中にブッ倒れた。

病院行って点滴打って、暫くバイトは休んで家で安静にしとくように言われた。
家に帰って、病院で処方された精神安定剤を飲んでその日は久しぶりにゆっくり眠れた。

次の日は大学も休みで、バイトも休みになったから久しぶりに1日家で過ごした。
最近ずっと忙しくしていて、やっと気持ちも落ち着いてきたと思ってたのに⋯1人で部屋にいると嫌でもアイツの事を思い出してしまう。


「俺があんな事言ったから、面倒臭くなったのかな⋯?どーせヤリ捨てんなら、もっと早く捨てて欲しかったなぁ⋯⋯。何で、中途半端に優しくするかなぁ~⋯⋯っ⋯⋯何で、あんなヤツ⋯好きになっちゃったんだろ⋯⋯」

抑えてたはずの想いが涙と共に溢れてしまって、どうしても止められない。
あの男への想いを自覚した途端に捨てられるなんて、本当バカみたいだ⋯


何時までそうして泣いていただろうか?
ふと外が少し騒がしくなった気がする。
誰か引っ越してきたのか?
トラックと業者の声が聞こえてきた。


ピンポーン

⋯?

「すみませーん。引っ越し業者の者ですが。」

え?何で俺んちに来るんだ?

ピンポーン

「あっ、はい⋯今開けます!」

玄関を開けると、そこには業者さんの人がいて「じゃあ荷物出して行きますね!」と部屋に入ってきた。

「えっ?⋯いや、その⋯俺は引っ越し頼んでないですけど??」

俺は何が何だか分からずパニクっていると、後ろから懐かしい声がした。

「俺が頼んだんだ。」

久しぶりに聞いた声に、心臓が握り潰されたようだった。
さっきまで思い出しては忘れようとしてた存在が、すぐそこに居る。

会いたくなかった⋯⋯でも本当は、凄く会いたかった⋯

恐る恐る振り返ると、玄関先にあの男が立っていた。

「久しぶりだな。⋯少しやつれたか?それに⋯泣いてたのか?」

そう言って涙の跡が残る俺の頬を撫でる手が優しくて、温かくて⋯
周りの目なんか忘れて、思わず抱き着いて泣いてしまった。

そんな俺を優しく抱きしめて、落ち着くまでずっと宥めてくれた。

「⋯あの~すみません。部屋の荷物運び終えました。」

業者さんに気まずそうに声を掛けられて、俺も咄嗟に我にかえり離れようとしたが、ギュッと強く抱き締められてそのまま腕に閉じ込められる。

「あぁ、荷物は一旦レンタルルームに頼む。⋯じゃ、俺達も行くか?」

「⋯?行くって、何処へ?」

の新居だ。」


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