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Ω
しおりを挟む「…僕がオメガ…そんなっ筈ないですよ、僕はβとβの両親から産まれたんですよ」
「………稀にβから産まれてくるΩは居るんです存在は公には成っていませんが、大変貴重なΩ様なんです」
貴重なΩは誘拐されやすい、αとΩから産まれたΩは自己愛が強く自信家で自意識過剰なのが基本的だ。
勿論、可愛らしく天使なΩも居るが、そんなΩは母親のΩからしっかりと愛されて時には怒られてちゃんと躾をしてもらったΩだ。
「今すぐに登録しますね」
「ーっっ止めてくださいーっ僕は、僕はβです」
冗談じゃない、囲われるって様は軟禁される嫌、監禁されるって事だろう。
「…無理です、私がΩ様を隠し立てたとされ医師免許剥奪に犯罪者になります」
「ーっっ少しだけーっ、少しだけ待っててください」
「…無理です」
僕は青ざめるが医師はテキパキと登録し僕に資料を渡してくる。
そして、ΩのカードとΩの為の薬にΩの安全面を配慮したGPS付きの首輪を渡される。
「首輪は自分だけしか外せないようにパスワードは絶対に他人に教えないで下さい、高校は国が管理しているΩ様とαのみの学園に通って貰いますね」
一時間程説明を聞き、ノックの音で振り替える。
「国家機関Ω様専用護衛、白石です」
「同じく、石田です…Ω様は貴方様でしょうか」
「ーっ」
真っ青に成りながら身体が勝手に強張り、逃げ出したくなる。
「Ω様の診断書です、どうぞ」
「ありがとうございます、後は此方で」
僕は震えながら二人をそっと見上げる。
一生懸命行きたい志望校に合格し晴れて、学校に入学して最初の健康診断で再検査に成った。
「…あのっ、僕は〇〇高校に入学したいんですっだから森の丘には行きません」
「…Ω様、ご理解して下さい」
抵抗する僕を無理矢理車に乗せられ、家族に別れの挨拶も出来ないまま森の丘という、Ωとαの為に造られた箱庭に連れていかれる。
「普通のΩの寮と特別なΩ様の寮は別れています、特別区なのは代わりありませんがΩ様は特別な存在な為此方からは我々も入る事は出来ません」
学校に来た筈が森の中を通り抜け一つのバラ園に辿り着き茂みからボタンを押すと門が実現する、まるで忍者屋敷の隠れ家的だ。
「国家機関の者だΩ様をお連れ致しました」
『………確認が取れましたので御待ちください』
ガーガーッと凄い音が響き、門が開き中から中性的な存在が四名頭を下げているのが確認出来る、四名の前に居る二名の一人が話しかけてくる、その間にもう一人が国家機関の拉致して来た二人と何やら話込んでいるが門の中に促される。
「初めましてΩ様、私はこの学園でΩ様の統括長をしておりますお見知り置きを、彼方で話しているのが副統括官でございます……そして此方の四人が貴方様の御世話係りです」
統括官って多分偉いのだろう、良く見れば統括長の服は真っ白でヒラヒラと地面につきそうな程長いケープを着ているが、副統括官は同じ服装でも腰までのケープを着ている、そしてお世話係りと言われた四人は肩くらいのケープを着ている。
「下界から来たばかりのΩ様には一週間程隔離をさせて頂きますね」
と笑顔で言われ個室に押し込まれる。
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