僕の義理兄弟

夜ト

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初登校

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青那の苗字は出きる限り使わない、これは僕が自分で決めた事で賢輔さんには初めから反対されていたけれど、父の苗字は僕が捨てられなかった最後の父の絆な気がして、最後の拠り所な気がして、母には悪いが。
父は病気で死ぬまで、病気で傷付いているにも関わらず、ずっと弱音を僕には見せなかった、当時8歳の僕には明日には父は良くなっていると、本気でそう思っていた。
でもそれは勘違いで二度と父は目を開けることは永遠になかった。
僕の父はまだ若かった、母の事を一途に想っていたが何度も告白されていたのを僕は見ていたが、父は母以外を好きにはならない選ばないと、知っていた。
だから、僕も父の名前だけは名乗っていきたい。

「なっ、俺名嘉山佑美なかやまゆうみ宜しくな」
「僕は溪村丞たにむらたすく幼等部の時から秀英生だから何でも聞いてね」

二人に自己紹介をして、意気投合する、だって丞のペンスナップにアマスのグッズなんだもん、これは話さないとならない。
アマスを語らないと気がすまない。
それがファンの心理だろう。

「佑美もアマスを好きになればわかるよ、あっ今日暇なら僕の家に来てよ、コレクションを見せてあげたい、語りたいーっ」



丞の家に招待されてアマスの専門の部屋に通された、いや余りにも大きい屋敷に僕は驚愕していたが、まさかアマスのみの専門の部屋なんて、なんて贅沢なんだ。
確かに青那の家も大きい、もう屋敷でなくどこぞの城だよみたいなぁ感じの、家にも驚いたが。
今はそんな事どうでもいい、レア物が大量にある。

「丞は…これを何回で手に入れたの」
「78回かなぁ莉音は」
「ーっ78かぁ僕は50回だった」

佑美は話が分からないらしく、一人隣の部屋でお茶をしている。
僕と丞はずっとアマスの話しで盛り上がってしまった、佑美のお迎えが来てやっと時間に気付いておいたました。


「送っていくよ、僕が誘ったんだし」
「いいよ、俺が送るから」

佑美の車も大きくってビックリしながら、怖い感情が先に立つ何故なら、超高級車庶民の一度は乗ってみたい車リムジンだったからだ。
怖いよね、実際問題乗るとなると。
だって汚したり、壊したりしたらどうなるの、そんなお金僕には払えないよ。

「車ってこれ」
「そうだよ、なんだロールス・ロイスファントムとかが良かったか」

いえいえ…そんな感じの車ではなくってですね。
もっと普通の車…庶民に優しい車がいいなぁ、と思うのですよ。

「いやいや……やっぱり迷惑になるから歩いて帰るよ」
「いやいや迷惑にならないぜ、運転手も時々は遠出してやんないと車も可哀想だしなぁ」

断りきれず、僕は高級車に乗り込む。
そして数時間後に、佑美が一冊の本を取りだして読み始める、小説だよなぁなんか見覚えがあるんだが。

「佑美その本は」
「ん」

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