僕の義理兄弟

夜ト

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プールで再会遊馬・麻生さん、木村さん

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「……暑い………」

プールってこう、わちゃわちゃしている感じだよね。
こうーっ、ホテルの温室っていうのじゃないよね。
それに、みんなセレブって感じだし、場違いな気がするよ。

「「「キャッキャッ」」」

柚那ちゃんを抱っ子して賢那ちゃんと莉那ちゃんは浮き輪にぷかぷかと浮いてもらっている、勿論副メイド長の麻生玲香さんと木村さんも一緒に着いてきて貰っている、二人は軽く仕事を忘れてもいい半休暇らしい。

「ふふふ、柚那様ご機嫌ですね」
「「キャッキャッ、およぎたい、おしえて」」

賢那ちゃんの手を取りながら前に進む、パシャパシャと水飛沫が当たる。

「木村さんは背が高いから凄くいいね」
「そうな事はありません、莉音様もいずれ大きくなりますよ」



「うわっスゲーっ」
「8枚の無料券で3時間だけなんだから、早く泳ごうぜ」
「そう、そう夕子と奈津子の水着も見られるしなぁ」
「ちょっと、イヤダーっ周平キモイ」

ガヤガヤと五月蝿くなる声に、柚那ちゃんが泣き出す。
柚那ちゃんは落ち着いた場所以外は行かないから、慣れていないんだよね。

「柚那ちゃん大丈夫だよっ、吃驚しちゃったね」
「うえんっあっ」

よしよしと柚那ちゃんの背中を軽く叩く、だんだんと落ち着いてくる柚那ちゃん。

「莉音」
「えーなにっ、遊馬の知り合い」
「………同じ学校だったんだ」
「へーわーっ可愛いこの子」

キャッキャッと囲まれる、遊馬は基本的にいい奴だが、破目を外すんだよなぁ…。
この友達たちは、不良だよね。


「ーっ」

麻生さんが行こうとするが、木村さんが手で止める。
麻生さんに莉那ちゃんと賢那ちゃんを任せて、パシャパシャと向かう。

「莉音さんお友達ですか」
「…前の学校の友達です」
「そうですか、俺は、莉音さんの親戚なんだが、申し訳ないが莉音さんはご家族と来てるから、行くよ………莉音さん」

にっこりと木村さんが笑い、プールから出る。
訳がわからず、木村さんに促されるままプール私設から遠ざかる。

「あのっ、木村さん」
「本来はあちらのプールでは無かったんですよ、個室の専用プールがあるんですが、個室では莉那様や賢那様が学園で困るだろうからと、一般の方にしたのですが………間違っていましたね………個室と言っても名家や政治家など身分がある者達のプールなので、気負わないでくださいね」

僕はふるふると首を振るう。

「柚那ちゃん達は木村さん達がいれば大丈夫ですよね、僕は普通のプールに行ってきます」

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