僕の義理兄弟

夜ト

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ツンデレ

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「はぁはぁーっ莉音」
「ーっ」

ぐいっとあの人達が来れない様に、木村さんが行こうとしていた塔に行く。

「………莉音ーっ」
「……遊馬どうしてーっ、もう危ない事をしないでって言ったでしょう」

遊馬が莉音に掴み掛かる、ドーンッと背中に壁が当たる。

「うるさいうるさいーっ、いつもいつもいつも、莉音は本当にーっうざいよ、あれから俺の事を放ってたのにーっ」
「ーっ、ごめんねごめん………そうだよね、僕っごめん」
「狡いよーっ狡いよーっ來夢さんに会ったでしょうーっ、それに何あれっ、唯稀いぶきって莉音だよねっ」

あーと遠い記憶になって現実逃避する。
だって、遊馬あすまは僕が小説家・飛鳥海斗(あすか、かいと)であり絵本・小鳥遊小鳥(たかなし、ことり)でありBL18禁・男子もいける腐でもあり、正体不明のピアニスト花菖蒲菖蒲(はなしょうぶ、あやめ)だと唯一知っているんだよね。

「酷いーっ、なんで言ってくれなかったの」
「本当に急だったんだよ…飛鳥として打合せと顔合わせに行ったら、声優さんが一人来れない事になってね……監督さんと目があって新人か、やってみてって……まぁ、その後僕が作者だと分かって、一回だけだったんだけど」
「人気出ちゃったんでしょう…知っているよ」

はぁーっと吐息を付く。
遊馬はわかっているんだよね。

「で、最近は新作出来ない理由は」
「あーうん実は」




遊馬と話をして、提案された言葉をいう。

「………絵本も描いてたよなぁ」
「あー絵本は夏休みシリーズだから、簡単に……描が大変なだけ、あっ……アシさん雇う事になりそうなんですけど………どうしましょう」

そう、今のペースでは無理なんでアシスタント雇いましょうって言われたんだよね。
でも、アシさん雇うにしても部屋が無いんだよね。

「旦那様に確認いたしまして、近場が宜しいですよね」
「はい、学園とこの家の間くらいがいいですけど……あっ、僕引っ越しますーっ」

執事長の山岡漣さんと副執事長の井上欄さんが部屋を探してくれる事になった。



色々と条件付きだが、部屋を借りられる事に成った。
部屋と言っても、リビングには大量の本の資料を町の本屋さんみたく床から天上までの本棚を置き。
リビングの隣の部屋には寝室、5個の布団を押し入れに入れてある。
その横には、6個の机に漫画を描ける様な漫画家の机が置かれている。
勿論、お風呂にトイレに台所もあり、ウォーターサーバーも設置されている。

「………一人暮らし出来るよね」
「しないだろう、許してもらえないでしょう」

遊馬が鞄を床に置き、資料室のリビングにあるソファーに寝っ転がる。
その手にはきっちりと資料が握られている。

「……んーっ、今回は何にする」
「………〇〇のライオンがいいんじゃない」

遊馬がパタパタと足をバタ付かせる。

「……んーっ、俺は宗〇×〇がいいなぁ」
「僕は島〇×〇がいい」

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