僕の義理兄弟

ラジオのお仕事

「「「「アマスと日曜日、生だよ」」」」

タイトルコールをいいラジオがスタートする、僕は気絶しちゃったらしいが雄太さんが起こしてくれて、どうにかボーッとしながらも準備する。

「はい、今週も始まりましたーっ今井果林です」
「うっう、仁後杏ですっ……宜しくお願い致します」
「浅倉ライチですっ……みなさん、お元気でしたかっ」
「釘宮柚子です、アマスを聞いて明日から頑張って、来週まで頑張ってや」
「若林檸檬、弟の方です、みんな元気ー」
「おねーさん、妹くん見てるー下田胡桃やで……さぁ今回もゲストが来てるでっ、みんな呼んでみようーっや」

５人の呼ぶ声にギシャグシャしながら緊張で心臓が出そうだ。

「……ーっこんにちはーっ」
「今日のゲストは声優さんのうっ…ゆき」

仁後さんの間違いを釘宮さんがフォーロする

「唯稀さんね」

僕はこの夢みたいな会話に参戦しているなんて、死にそうです。
むしろ、この空間で死にたい。
この空間で死んだら本望だよ、アマスファンとしては。

「唯稀さんは檸檬とここには居ないけど、來夢と一緒にアニメにでているんだよね」
「はい、僕のデビュー作品が（異世界移住してしまったら獣人に愛されまくる）なんです、いつもお世話になってます」
「ならせてます」

早くも30分が過ぎて、今井さんが締めくくりの言葉をいう。

「来週は梓と桃に菖蒲」
「棗に梅そしてススモが担当します」
「ゲストは秘密だよ」
「今日のゲストの唯稀でしたっありがとうや」




「「「「この子が弟くんだよね」」」」

今井さん、仁後さん、浅倉さんに釘宮さんが僕を囲む。

「下田胡桃やで……いくつなんや」
「１５歳です、あのっ、みなさんの事大好きですっ」
「……クスッ知ってるよ、檸檬が散々きいてるからね」
「…あぁ、來夢ですら酔った勢いで写真見せてもらったしなぁ」

仁後さんがスマホを見せてくれる。
うわっ、真っ赤になりながら雄太さんを睨む。

「うーっ、何撮ってるんですかーっ」
「……俺じゃねーよ、兄さんだよ……こんなに俺達のアマスのファンって引くレベルだけど、やっぱ応援してくれていれば、その……嬉しいからなぁ」

今井さんがにっこりしながら、僕の鞄の柄を見ている。

「あっ」
「その鞄、ファン会員１００人の限定だよね」
「はいっ」

真っ赤になりながらもぎゅっと鞄を握る。