僕の義理兄弟

唯稀が飛鳥と雄太さんにバレる

「ーっっ唯稀が飛鳥先生ーっ唯稀は莉音で……えっ……え……」
「………雄………檸檬さん待って下さいーっ何か勘違いしてますよ」

僕は慌てて勘違いを直す、勘違いではないけれど。
僕は雄太さんにバレる事が怖い、だってバレたらみんなバレそうなんだもん。

「飛鳥先生から作品を預かり承ったんですよ、唯稀くんは」

ナイスフォロー ですよ、竹田さんーっ。
雄太さんが固まりかけていたが、急に苦笑いをして、帰ってくる。

「そ、そうだよなぁ……飛鳥先生ってデビュー作4年前だし」

中学一年になって直ぐに発売したから実際は小学生の時に書いた作品なんだよね、デビュー作って。
年齢を公表していたないから、みんな僕は何歳に思っているのか知らないけれど。



「僕四年前だと小学生ですからね」
「そ、そうだよなぁ…あっ所で仕事は終わったんだよな、すみませんがまだ未成年なので」
「あぁ、分かっているよ気を付けて帰ってくれ…今日はありがとう」

立ち上がり、挨拶をしてくる竹田さんに僕も深々く頭を下げる。

「僕こそありがとうございました」

僕は雄太さんと一緒に車に乗り込む。
雄太さん木村さんの車に乗っているが、雄太さんは何で来たんだろう。

「雄太さんどうして彼処に」
「あぁ、決まっているだろう…喧嘩の原因お前は知らないだろう」

雄太さんの言葉に僕は頷く、確かに詳しくは知らない。
なんせ、急に飛び出してきて抱きつかれ泣かれて………。
本当にどうしたんだろうか。