運命の番はイケメン美形様です

リルク

パタパタッとコウモリが黒いコウモリが青く色付く、あれはコウモリが青ざめているんだよね、多分。

「まだ説明をしていなかったんですか」
「・・説明しょうとしたらお前が来たんだ」

はぁーっとため息を付く美形様はため息を付くのも様になる。
理不尽だ。

「・・番様は吸血鬼の稀少種様です」
「はぁ」

スパーッとコウモリがハリセンで叩かれる、いい音がなるが、動物虐待みたいで気が引ける。
くるっとコウモリが宙返りしてポンッという音と共に人間の姿になる。

「うわっ人間になったーつっ」
「バカか、リルク」
「リルクと申します番様」

コウモリが人間になったのに平然としているクリスとコウモリ人間から距離を取る為にベッドから起き上がり壁に張り付くが。
なんだか喉が渇く、普通の渇きじゃなく喉が猛烈に渇く。
砂漠の真ん中で遭難してやっと水が飲める感じや入院して水分補給を制限されてやっと飲める感じの猛烈な渇き、それに何故か美味しそうなんだよ、この人が。

「ーっっいけません番様ーっ」
「ーっ奏多落ち着け今、あげるから」

ナイフで指先を刺すクリスの血液に喉を鳴らしてしまうくらくらする。
クリスの指をパクｯと口に咥える。
ゴクッゴクッと血が喉を閏してくれる。

「ーっもうダメだ急にそんなに摂取するな」
「あっ」

指を抜き出されて、指に手を翳すと傷ついた指が綺麗に治っている。

「えっあっ俺・・今何を、して」
「少し眠りなさい」