運命の番はイケメン美形様です

夜ト

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初代様

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「きゃーっきゅっ」
「あぁ、まだ発音は出来ないか」
「番様落ち着いてくださいね、吸血鬼は何かしらの生き物に変化出きるんです、その昔に人間の姿で人間として暮らしていた吸血鬼がいました吸血鬼は体調が悪いと仮死状態になり何百年も生きます、その時人間の姿で周りの者が勘違いし火葬した事が在ったらしく、吸血鬼は死にませんが大変痛かったらしく目を覚まし・・人間の姿だと仮死状態では危険と分かり仲間を探し吸血鬼の国を作りましたが、その火葬された時のトラウマから人間の姿で仮死状態にはしたくないと憤慨しまして・・、元々コウモリ姿には変化出来ていたのですが、その吸血鬼はコウモリが大の苦手で何故か動物の姿に変化したんです・・それから産まれてくる吸血鬼は様々な姿に変化する事になりました」

リルク君がため息を付きながらクリス様を見る。

「何故私を見る、初代様の武勇伝だろう、元々吸血鬼は動物に嫌われる存在だったが動物好きな吸血鬼が多いしな、処分されそうな動物を吸血鬼にしたのが始まりと言う吸血鬼も居るだろう」

クリス様がとんでもない事を言った気がする。
クリス様は純潔種で純潔種は代々吸血鬼の血筋なんだよね。
稀少種は人間だったが産まれて来た場所を間違えているだけ覚醒すれば人間の血は入って居ないんだって。
覚醒しなければ人間なんだから意味分からないよね。

「きゅっ」

リルク君が持って来た鏡で僕はいろんなポーズを取りこの姿を堪能する。

「くっ可愛い」
「はい、可愛いらしいですね」

あっ、自分ももふもふだけれど、此処にはもふもふが二人いるんだから僕はおねだりしてみる。

「きゅっきゅっきゅっきゅっきゅっ」

二人は首を傾ける、あぁ赤ちゃんの姿だし白虎とコウモリでは意志疎通出来ないかなぁ。
ピンーッとしていたしっぽがしゅんとが垂れて耳もぺちゃっと下がる気がする。

「ぐっ、リルク」
「はい」  

リルク君が部屋から出てしまう、僕は泣きそうだ、何だろう感情のコントロールが出来ない様な気がする。

「くんっ」
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