運命の番はイケメン美形様です

夜ト

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変化

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リアム君と僕は絶句してしまう。
クリス様はかなり年上だと思って居たが、リルク君はクリス様が一番最初に眷属にして成功した子だと言うことを思い出す。

「きゅっ」
「リルクしゃま」

微妙な空気の中で僕はくしゃみをし我に返ったクリス様が慌てて僕を乾かす。

「ジェネレーションギャップだな」

ライムさんが呟く、その片手にはドライヤーが握られているがもうクリス様のおかげで乾いて居るそして何よりもふわふわに仕上がっている。
これはもふもふ好きには堪らない、自分の尻尾を掴みたいが何故か上手く行かずくるくると円を描きながら回る。

「きゅっきゅっ」

上手く掴めないから、動物特有の声が出るそんな姿がクリス様の目に移りクリス様はボタボタッと鼻血を出す。
クリス様の血が充満し真っ青になる、リアム君とライムさんにリルク君が慌てて遮断結界を張る、リルク君はクリス様の鼻血を良く出す様に成って慌てて遮断結界を学んだらしい、この遮断結界は普通の結界ではなく、純潔の血の香りを遮断し認知できなくするみたい。

「ーっやっぱり、純潔の血は格別ですね」

ぐったりとするリルク君を慌てて支えようとするが、今の僕は黒豹の姿。

「ーっリルク君」

ポンッと人間の姿に戻り、リルク君を抱き締める、あっ今僕人間に成れた。
こんなに人間にすんなりと自分の意思で戻れたことはなかったのにやったーっ。

「ーっ奏多様そのお姿はダメです」

僕は首を傾ける、リルク君の言葉の意味が分からない、吸血鬼は始めては無理だがある程度変化すると動物から人間になる時に服ごと変化するはずだ。
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