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兄と父は頭を抱える
しおりを挟むパラレルワールドから探すには膨大すぎる、いくら何でも探しだせはしないだろう。
「過去、未來、現在、異世界……切りがありませんからね……せめて精霊や魔法が使える世界ならいいんですがね」
「「「静王」」」
「またって、二回目ってことかよ、誰だよ」
いつの間にか来ていたらしい、静王はにっこりと極悪非道な人相を浮かべる。
泣く子は恐怖で失神するだろう笑みをだ。
「私ですよ、私は確かくしゃみをした瞬間に堕とされたのです下界に、まぁ私の場合は死した赤子の魂と共鳴し赤子の体に入ってしまい50年余り下界で過ごしましたし、私の場合は日本という魔法も精霊も精獣もいない科学文明が発達した世界でしたから、父様も発見するに時間が掛かったみたいでしたが……この世界と知ればすぐ見つかったみたいでしたよ、ねっ」
真っ青な顔をしながら頷く。
「だが、静あの子は次代なのだ我が子の中でも特に私の力をフル充電している」
宝魂玉の空間が冷たい冷気に晒される。
「父様、今なんと仰いましたか」
「だから、私の能力全て譲渡してあるのだ」
「私の耳が悪くなった様です、父様もう一度」
司王の絶対零度の圧を受けながら答える。
「だから私の我が子の中で私の能力が全て譲渡してあるのだ」
「「「「バカですかっ」」」
一斉に父をバカ扱いする息子達に一言いいたい。
「私だって遊びたいーの、隠居生活をしてみたいのだっ」
そう、もう数千億万年仕事仕事、仕事とそろそろ息子達にまかせて、孫や曾孫や夜叉孫とかとゆっくりゆったりしたい。
それはそんなに悪いことか。
「まだアンタそんな戯れ言ほざいてたのかよ」
「……寄りによって、次代様の魂だったのですか」
「そうだ、エリウォーなら精霊王と親しいかったですね」
静王は茫然自失している人達を放って緊急連絡を取る。
暫くしてから、ゼハッゼハッと息を乱しながら、呼び寄せたエリウォーがやってくる。
「あっあのっ、ぼ、私に御用とは」
「エリウォー貴方精霊王と親しいかったですよね、至急頼みたい案件があるのです御魂を探しだして欲しいのですよ、多分誰かの魂と入れ替わっているはずです」
エリウォーは真っ青になりながら頷く。
「せっ精霊王は私の妻ですから、連絡を取ってみます……協力してくれるそうですが、見つかるかは分かりません一応風の精霊王なので大丈夫かと思いますが」
エリウォーが爆弾発言をする。
「エリウォー貴方精霊王と結婚なんてしてたのですか」
「はっい、一応報告書は提出してありますよ数年前に」
父様を見るが、ふるふると頭を降っている。
どうやら覚えてない様だ、各優私達みな覚えてない様だし。
「あっ、数人精霊が懐いている老人と青年に子供と赤子が居ますね……ただ世界はみなバラバラです」
情報が早すぎるが、精霊は嘘を言わないし神々は嘘をつけない。
特にここでは父様と私達がいるから。
「そう、赤子は」
「あー赤子は赤子……5人居ますよ、赤子って純粋無垢ですから精霊が付きやすいんです」
その5人に水晶を当てて除き込む、分かりやすい赤子が一人いたが、居たが問題が出た。
「見つかりました、キラキラと輝いている」
「父様この子ですよ」
「父様……この子番……それも運命の番だ」
無理矢理此方の世界に連れ戻す事が出来なくなってしまった。
運命の番を見つけたら、番とは引き離せないそんな事をしてしまえば魂が歪む。
「あの赤子の天命は」
「天命まであの赤子の力は持たない、魂が傷付くぞ」
頭を抱えてしまう
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