正体隠して俳優に

夜ト

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ドラマ

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「あっ、ちょっと君ーっ少しいいかなぁ」
「はいっ」

パクリッゴクッとシナモンチョコチュロスを食べながらすっとんきょんな顔をして返事をする。

「なんですかぁ」
「君ちょっとドラマに興味ないかなぁ、ちょい役なんだけど今困っていて、あの風間日向君に告白してくれるだけでいいんだけど」

きょとんとしてしまうが、困っていそうなので頷く。
ちょうど暇でうろうろと気分転換していたところだし。

「いいですよ~っ」
「良かったありがとうでね、台詞もあるんだけど大丈夫かなぁ」
「あーはい、見せてください」

ペラリッと台本を貰い受けて台詞を頭に入れる、その感に化粧もしてもらう。
初化粧だよ、凄く違和感があるんだよなぁ。

「ごめんね、緊張しないで大丈夫だからね」

キラキラ無駄に輝いている男が風間日向らしい、25歳らしい。
無駄な情報だよね、僕は学生服に着替える。

『あのーっ久志先輩ですよねーっぼっ僕ーっずっと先輩の事が好きでしたーっ大学部卒業する前にどうしても、いいたくってーっ』

僕は真っ赤になりながら、軽く震えながら告白する。
僕に告白してくる女の子達を真似てみた。





「ふーっ」

僕は本来の髪の毛は金髪に真っ青な瞳だが、学園にいる時は黒色になるスプレーを使い染めている、瞳も黒のカラコンを入れているしね、学園で目立ちたくないんだよね、男子校だし何より、僕は生徒会役員の一人だしね。
僕が通っている学園は生徒会役員がかなりいるんだよね。

「仕事してくださいーっ」

ガッと殴られているのが生徒会長の中学三年の羽鳥潤一 そして殴っているのは生徒会副会長の三年浅利茉莉そしてカチャカチャ資料をパソコンに一心不乱で打ちまくっているのが会計長の三年の諏方朱雀、朱雀の補佐をしている二年の真鍋学。

「うげっ、いたいなぁ」
「痛くしているんですーっ」
「後任の説明書纏めたよ」

羽鳥と浅利のじゃれ愛を無視して僕は生徒会長補佐の仕事をする、後半年ちょっとで任期は終わるが。
三年間生徒会として頑張ってきた、高校に行くなら生徒会からは解放して貰おう。



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