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俺たちの火魔法 ”FIRE” 3
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「NISA口座とは、すなわち非課税口座だ」
頭にはてなマークを浮かべ、キョトンとした顔が揃ってザザを見つめる。それらの顔を見て「これだから『日本の金融教育は遅れてる!笑』なんて他国からバカにされるんだ……」とザザはげんなりした。しかし、それを教育するのがこの魔法学校であり(多分違う)、臨時教職員のザザの役目なのだ。今度は努めて明るく振る舞うようにし、ザザは元気よく声を出す。
「簡単に言うと、NISA口座に入れた株式で利益が出たり配当金をもらったりしても、そこに税金は一切かからない!!」
『『『!?』』』
「10万バルク儲かったら、それはまるまる全部君たちの10万バルクだ!!!」
『うおおおおお!!』
『すげえ!!』
『やるじゃんザザ先生!!!!』
「ありがとう!!考えたの俺じゃないけど!!
さて、コイツは貴様ら小市民や個人投資家向けの“税制優遇制度”さ。税制優遇制度ってのは、簡単に言うと“一定の条件を満たせば税金を少なくするよ”っていう制度だな。とは言え、結構昔の2014年1月からスタートしてるんだが、思った以上に国民には普及してないのが現状だな。せっかく国が税金を投入して始めた肝入りの制度だってのに勿体ない話だぜ……」
と、少ししょんぼりしながらザザは言う。
そうなのだ。NISAはメリットが大きいにも関わらず、あまり国民には知れ渡っていない制度なのである。というのも、現代日本においては、“投資はハイリスクな行為”として認知されているからに他ならない。
過去に、“FXで有り金全部溶かした人の顔”というインターネットミームが現代日本では流行した。FXは外貨と円貨、外貨と外貨を取引し、その差額で儲けを出す方法である。日本円100円で1ドルを購入し、1ドルが日本円で200円の価値を持つ場合に売れば100円の儲けが出るようなシステムだ。しかし、こんなちょびちょびやっていては儲からないので、FXではレバレッジ、すなわち“自分が持っている以上の資産を取引できる仕組み”がある。すると、対してお金を持っていないくせに数百万の大金をかけ、ろくに取引経験もない“ずぶの素人”がボロ負けして有り金全部溶かす訳である。
だが、しっかりリスク管理をすれば、投資はそれに応えてくれるのだ。100円を100万円にしようとするから有り金を全部失うだけで、100円を110円にすることはさほど難しくない。そしてそれは、異世界においてもなんら変わりない。
「NISAには毎年120万バルクの非課税投資枠が設定されるんだけど、要するに毎年120万までは買った株が非課税対象、税金を取られない分になるってことだよ。1年目で120万バルク、2年目でも120万バルク、3年目で60万バルクの株を購入したらトータル300万バルクが非課税枠になるんだぜ。ただし、1年で120万バルクを超えた投資分は非課税にならないから注意な」
『な、なんかよく分かんないけどすげえ!!』
「そう、すげえんだ。具体的に、この300万バルクを例に説明しよう。300万バルクを購入したら10万円の配当がもらえる、そういう株だ。
株価の変動があって、投資した300万バルクが330万バルクまで上昇したとする。これらの株をすべて売却すれば差引30万バルクが儲かるわけだが、普通なら30万の20%、すなわち6万バルクが税金として差し引かれる。ところが、NISA口座で取引していれば、この30万がまるまる貰えるってことだな。さらに、配当金の10万もそのまま貰える。20%の税金、すなわち2万バルクが差し引かれることもないから、売却と合わせたトータル利益は40万バルク。仮に税金を差し引かれていたら、8万バルクも国に持ってかれてるわけだ」
『8万バルクも……!!そう考えたらすげぇお得な制度だな!』
モブキャラが奥の方で喜んでいるのが見える。いいぞ、この制度の素晴らしさを体中で享受するといい。
「で、今回皆に作ってもらうのがジュニアNISAだ。ジュニアNISAは、2016年度から始まった未成年者を対象とした少額投資非課税制度のことを指す。未成年者ってのは、0~19歳――赤ちゃんからでも投資が出来るって寸法だな。君たちは120万とはいかないが、年間80万バルク分の非課税投資枠が設定されている。通常のNISA枠より金額が小さいのは、単純に君らが稼ぐ能力が大人より劣っているからだ」
ドルが小さく「おぉ!」と声を上げたのが聞こえる。真面目な彼には刺さる何かがあったのかもしれない。
現代日本におけるジュニアNISAの年間買付額は、2021年6月現在で3317億円もある。1~5歳は940億、6~10歳は840億、11~15歳は800億、16~20歳は660億程度の投資額だ。そしてなんと驚くべきことに、0歳時点でも70億円もの投資が行われているのだ。
……当然投資をしているのは赤ちゃんではなく、赤ちゃんの父ちゃん母ちゃんだ。しかし、彼ら夫婦のように節税意識の高い夫婦がジュニアNISAの枠を使うことで、ジュニアNISA80万+自身のNISA120万×2人分=毎年320万分の非課税枠で資産運用を実施できるのだ。赤ちゃんも自分が生まれた直後からFIREへの道筋を引かれているとは思うまい。
「というところで、ざっくりNISAについての説明を終わる。怪しさを感じる人も一定数いるだろうが、一応これは大日本帝国が作った制度であることを念頭に口座開設を検討してくれたまえよ!」
頭にはてなマークを浮かべ、キョトンとした顔が揃ってザザを見つめる。それらの顔を見て「これだから『日本の金融教育は遅れてる!笑』なんて他国からバカにされるんだ……」とザザはげんなりした。しかし、それを教育するのがこの魔法学校であり(多分違う)、臨時教職員のザザの役目なのだ。今度は努めて明るく振る舞うようにし、ザザは元気よく声を出す。
「簡単に言うと、NISA口座に入れた株式で利益が出たり配当金をもらったりしても、そこに税金は一切かからない!!」
『『『!?』』』
「10万バルク儲かったら、それはまるまる全部君たちの10万バルクだ!!!」
『うおおおおお!!』
『すげえ!!』
『やるじゃんザザ先生!!!!』
「ありがとう!!考えたの俺じゃないけど!!
さて、コイツは貴様ら小市民や個人投資家向けの“税制優遇制度”さ。税制優遇制度ってのは、簡単に言うと“一定の条件を満たせば税金を少なくするよ”っていう制度だな。とは言え、結構昔の2014年1月からスタートしてるんだが、思った以上に国民には普及してないのが現状だな。せっかく国が税金を投入して始めた肝入りの制度だってのに勿体ない話だぜ……」
と、少ししょんぼりしながらザザは言う。
そうなのだ。NISAはメリットが大きいにも関わらず、あまり国民には知れ渡っていない制度なのである。というのも、現代日本においては、“投資はハイリスクな行為”として認知されているからに他ならない。
過去に、“FXで有り金全部溶かした人の顔”というインターネットミームが現代日本では流行した。FXは外貨と円貨、外貨と外貨を取引し、その差額で儲けを出す方法である。日本円100円で1ドルを購入し、1ドルが日本円で200円の価値を持つ場合に売れば100円の儲けが出るようなシステムだ。しかし、こんなちょびちょびやっていては儲からないので、FXではレバレッジ、すなわち“自分が持っている以上の資産を取引できる仕組み”がある。すると、対してお金を持っていないくせに数百万の大金をかけ、ろくに取引経験もない“ずぶの素人”がボロ負けして有り金全部溶かす訳である。
だが、しっかりリスク管理をすれば、投資はそれに応えてくれるのだ。100円を100万円にしようとするから有り金を全部失うだけで、100円を110円にすることはさほど難しくない。そしてそれは、異世界においてもなんら変わりない。
「NISAには毎年120万バルクの非課税投資枠が設定されるんだけど、要するに毎年120万までは買った株が非課税対象、税金を取られない分になるってことだよ。1年目で120万バルク、2年目でも120万バルク、3年目で60万バルクの株を購入したらトータル300万バルクが非課税枠になるんだぜ。ただし、1年で120万バルクを超えた投資分は非課税にならないから注意な」
『な、なんかよく分かんないけどすげえ!!』
「そう、すげえんだ。具体的に、この300万バルクを例に説明しよう。300万バルクを購入したら10万円の配当がもらえる、そういう株だ。
株価の変動があって、投資した300万バルクが330万バルクまで上昇したとする。これらの株をすべて売却すれば差引30万バルクが儲かるわけだが、普通なら30万の20%、すなわち6万バルクが税金として差し引かれる。ところが、NISA口座で取引していれば、この30万がまるまる貰えるってことだな。さらに、配当金の10万もそのまま貰える。20%の税金、すなわち2万バルクが差し引かれることもないから、売却と合わせたトータル利益は40万バルク。仮に税金を差し引かれていたら、8万バルクも国に持ってかれてるわけだ」
『8万バルクも……!!そう考えたらすげぇお得な制度だな!』
モブキャラが奥の方で喜んでいるのが見える。いいぞ、この制度の素晴らしさを体中で享受するといい。
「で、今回皆に作ってもらうのがジュニアNISAだ。ジュニアNISAは、2016年度から始まった未成年者を対象とした少額投資非課税制度のことを指す。未成年者ってのは、0~19歳――赤ちゃんからでも投資が出来るって寸法だな。君たちは120万とはいかないが、年間80万バルク分の非課税投資枠が設定されている。通常のNISA枠より金額が小さいのは、単純に君らが稼ぐ能力が大人より劣っているからだ」
ドルが小さく「おぉ!」と声を上げたのが聞こえる。真面目な彼には刺さる何かがあったのかもしれない。
現代日本におけるジュニアNISAの年間買付額は、2021年6月現在で3317億円もある。1~5歳は940億、6~10歳は840億、11~15歳は800億、16~20歳は660億程度の投資額だ。そしてなんと驚くべきことに、0歳時点でも70億円もの投資が行われているのだ。
……当然投資をしているのは赤ちゃんではなく、赤ちゃんの父ちゃん母ちゃんだ。しかし、彼ら夫婦のように節税意識の高い夫婦がジュニアNISAの枠を使うことで、ジュニアNISA80万+自身のNISA120万×2人分=毎年320万分の非課税枠で資産運用を実施できるのだ。赤ちゃんも自分が生まれた直後からFIREへの道筋を引かれているとは思うまい。
「というところで、ざっくりNISAについての説明を終わる。怪しさを感じる人も一定数いるだろうが、一応これは大日本帝国が作った制度であることを念頭に口座開設を検討してくれたまえよ!」
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