異世界ギルドで業務効率化 ―残業なし、年間休日130日、有給消化率100%の職場です―

のちのちザウルス

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お前の仕事はお前のもの、俺の仕事も実はお前のもの 5

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ザザの説得に折れた一同は、明くる日に業務の洗い出しを行うことにした。
新人の戯言と聞き流すには勿体ない何かを感じ取ったのか、中年3人も黙々と洗い出しを行っている。
お嬢はまだカイリキには未提出、マカオは既に2度目のやり直しだ。

「意地悪で言っているわけじゃないんですよ。時間がかかったからマカオさんがポンコツに見えるとか、そういう話も決してありません」
「でも、大体こんなものよ?」
「今記載していただいた業務の総時間数を月間で考えると、1日平均10時間の勤務……8時間勤務+時間外労働2時間という計算になります。うわ時間外多いな!!!と個人的には思いますが、実際には違うんでしょう?労務管理の記録からいけば、1日当たりもう2時間くらい時間外労働をしているはずなんです。
 つまり、簡単に言えば『何か抜けてる』んです」
「ふむ、そこの詳細を探るのが洗い出しということね。私も掴めてきましたわ」
「ええ、仰る通りです。この洗い出しは、突き詰めていくと『どういう仕事にどんな無駄があるのか』を明らかにするのに有効です。調べ物に時間がかかっているなら、例えば凡例集を作る、調べやすいように索引を付ける等の対策が打てます。ただ、原因を間違えると対策もちんぷんかんぷんなものが仕上がってしまうので、マカオさんにはもう少し詰めて頂きたいです」

分かったわ、とマカオは渋々了承して席に戻っていった。
ザザは勤務後の日が浅いため、アドバイザー的な立ち位置で皆に的確に助言をしていく。
勤務年数は皆の方が長いが、こういった改善提案分野ならばザザの方が知見がある。勿論その事は誰も知る由がないのだが。

「僕はこうやってみると『会議や出張の時間が長い』なあ。ギルド長会議やら別の街への出張やら、どうしても行かざるを得ないことがあって、そこに時間を取られてる感じだ」
「管理職の時間の効率化については俺も不勉強な所がありますが、そもそも会議の必要性を見直すことも検討した方が良いかもしれませんね。雷魔法による遠隔通信技術を利用したリモート会議が最近のトレンドらしいですよ。何にしても、そこは後の課題ですけど」

ザザも転生前は所詮平社員。管理職の言うとおりに動く歯車に過ぎなかったが、前の上司はさほど優秀な人間ではなかった。何か提案を行っても、ろくに書類も確認されずに突き返されることもあったし、かと思えばもっと提案はないのかと催促されることもあった。そのため、自分は決してそうはなるまいと心に固く誓っている。
さておき、行政改革ギルドの業務の洗い出しには、もう数日の時が必要となる。
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